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917号 (2015年10月15日発行) |
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防衛装備庁がスタート
6つの機関から集約・統合
内局、陸海空各幕、技本、装備施設本部
装備庁ロゴは、装備取得関係機関の和(輪)、三自衛隊の装備品を表現
中谷大臣「百尺の竿の先から一歩踏み出せ」「ゴールじゃない」 |
10月1日、防衛省市ヶ谷庁舎D棟正面玄関前で中谷元防衛大臣、渡辺秀明防衛装備庁長官による防衛装備庁の看板設置、ロゴマークの発表が行われた。
内部部局、陸海空幕僚監部、技術研究本部、装備施設本部の6組織から関係部門を集約・統合し新設された同庁。中国四国防衛局・嘉村麻衣子技官考案によるロゴは、中心の円は各自衛隊を想起させる色を用い、装備品取得に係る防衛省内の組織が一致協力して和(輪)をなし業務に取り組んでいく様子を表した。同時に、地球をイメージし、国際平和に貢献していくという意味も含まれている。また、円を取り巻く3つの線は、陸海空自衛隊の代表的な装備品である車両、護衛艦、航空機を表している。
中谷大臣は、同日行われた防衛省組織改編記念式典(2面参照)で訓辞し、防衛装備庁新設の意義にも言及。一歩先んじた技術力の保持・技術的優位の確保のための技術戦略の策定、防衛装備移転三原則に基づく諸外国との技術協力、高コスト化が著しい装備品の調達・維持管理に関し先進的なプロジェクト管理手法の更なる導入促進等を取り入れ、早急に効果を挙げ、周辺諸国の軍事力強化に対応するよう要望した。
装備調達を巡り過去に防衛省で生じた不祥事については特に時間を割き、「たった一人の気の弛みが組織全体の信頼を失墜させる」、「国内最大調達実施機関たる同庁は各省庁の調達組織のモデルとなるようコンプライアンス意識を強く持って職務に専念するよう、くれぐれも不祥事を起こすことのないよう、強く要請する。国際的にみても先進的な調達制度を早急に確立するよう全力で取り組んで欲しい」等と繰り返し要望した。更には、禅問答の「百尺竿頭進一歩」(百尺の竿の先に立てば本来もうその先はないが、それでも尚、一歩進む気持ちで臨め)の一文を色紙にしたため掲示。防衛装備庁の新設がゴールではないという気構えを抱き今後の各種業務に当たるよう新庁の全職員に求めた。
防衛装備庁は、庁内業務の更なる透明性の確保のため、庁内の監察監査・評価官による内からのチェック、防衛監察本部、部外有識者による防衛調達審議会といった既存組織による外からのチェック等、重層的な体勢で臨む。渡辺長官は各種対策を念頭に、「全ての職員が高いコンプライアンス意識と強い責任感、これをもって厳正に業務を行うよう職員一人ひとりに徹底してまいります。防衛装備庁は六つの組織と三つの職種をくみあわせた全く新しい組織でございます。この多様性を強みとするべく、柔軟な発想をもち着実に防衛装備行政を遂行してまいりますのでどうか今後も防衛装備庁と装備政策の発展をぜひ期待していただきたいと思っております」と力強く答辞した。 |
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