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優秀・模範隊員等を表彰
幕僚長主催、陸30人・空10人 |
11月12日、東京・明治記念館で陸幕僚主催の「平成27年度優秀隊員招待行事」が行われた。当行事は、陸上自衛隊の精強化に対する累積の功績が顕著な隊員(隊務一般)と、災害派遣、危険業務従事、国際平和協力活動及び部外競技会等、当該年度における功績が顕著な隊員(隊務特別)を表彰するもの。46回目の今回は30名の隊員が受賞した。
また、航空幕僚長主催「模範空曹・事務官等航空幕僚長招待行事」も同日同所で行われた。当行事は、曹士隊員33000人、技官等800人の中から、特に各職域のスペシャリストとして技能を発揮し、指揮官を的確に補佐するとともに、後輩隊員の育成、スポーツや文化面等を通じて航空自衛隊と地域を繋ぐ活躍をした空曹等を表彰するもので、今回で45回目となる。
森本哲生空幕副長(当時)、金古真一空幕総務部長、城殿保人事教育部長等が陪席する中、齊藤治和空幕長(当時)から、配偶者を随伴した受賞者10人に褒賞状と楯が授与された。齊藤空幕長は「今日を節目として、今後の航空自衛隊の発展と部隊の更なる精強化、そして心身ともに健全な後輩育成のため諸官が引き続き尽力することを切に要望する」と訓示した。
各受賞者は次のとおり。
●陸上自衛隊
『隊務一般【自衛官】』
▽杉若浩一准陸尉(北部方面総監部付隊)▽西善弘准陸尉(第2戦車連隊)▽佐藤正三准陸尉(北部方面施設隊)▽山根孝幸陸曹長(第5旅団司令部付隊)▽阿部信之陸曹長(札幌病院)▽荒木勝准陸尉(東北方面通信群)▽佐々木幸夫准陸尉(第9戦車大隊)▽渋谷実准陸尉(第32普通科連隊)▽三浦宏文准陸尉(第3陸曹教育隊)▽古田鉄也准陸尉(第10後方支援連隊)▽今村嘉宏准陸尉(第3後方支援連隊)▽林鉄也准陸尉(愛媛地方協力本部)▽仲里将瑠准陸尉(第51普通科連隊)▽松村充博陸曹長(西部方面普通科連隊)▽山内勇陸曹長(長崎地方協力本部)▽長森秀夫准陸尉(第1空挺団)▽嵐田祐敦准陸尉(幹部学校)▽小金澤都志准陸尉(幹部学校)▽石岡隆一准陸尉(陸幕教育訓練部)▽佐伯将士2陸曹(高等工科学校)
『隊務一般【事務官等】』
▽中里多佳子技官(釧路駐屯地業務隊)▽植西治夫技官(大久保駐屯地業務隊)
『隊務一般【即応予備自衛官・予備自衛官】』
▽井上智彦即自1陸曹(第47普通科連隊▽前田明即自2陸曹(第19普通科連隊)▽佐藤信治予備1陸曹(山形地方協力本部)▽小口茂予備陸曹長(長野地方協力本部)
『隊務特別【自衛官】』
▽渡部敬一陸曹長(第6施設大隊)▽吉村嘉展2陸曹(第12ヘリコプター隊)▽富山克哉陸曹長(中央即応連隊)▽立川和幸2陸曹(施設教導隊)
●航空自衛隊
『模範空曹』
▽安ヶ平剛空曹長(北部航空警戒管制団)▽渡邊浩一空曹長(第6航空団)▽森田進一空曹長(第2高射群)▽豊島修司空曹長(南西航空混成団司令部)▽高橋正幸空曹長(作戦情報隊)▽古賀敦空曹長(航空気象群)▽徳本夕里恵(第12飛行教育団)▽赤_(まだれに日寸土)_義武(飛行開発実験団)
『模範事務官等』
▽渡辺政司防衛技官(西部航空警戒管制団)▽石川久雄防衛技官(第2航空団) |
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第57次南極地域観測協力
砕氷艦「しらせ」出国
史上初、女性隊員が乗艦 |
海上自衛隊は11月16日、横須賀基地逸見岸壁で、第57次南極地域観測協力に従事する砕氷艦「しらせ」(艦長・大裾寿宣1海佐)の出国行事を実施した。
当日は武居智久海幕長、井上力横須賀地方総監(当時)、山崎幸二統幕副長をはじめ部内外から計700名が参列。行事開始前、乗員家族は、暫しの別れの乗員と惜しむように最後の時間を過ごしていた。中には父親が一旦乗艦後も寂しさに耐えかね、艦上から岸壁に手を振る父親に向かい「パパー」と延々泣き叫ぶ幼い兄弟の姿も。一方、「今はメールを使い、写真で互いの近況が解るので安心感が増した」といい、"心配しないで、後は任せて"とばかりに笑顔で送り出す心強き妻も。今次で夫を送り出すのは4度目というベテランだった。
出国行事では、大裾艦長の力強い出国報告に続き、史上初(医官を除く)の女性10名(含む医官)を含む約180名の乗員たちを大いに激励し家族に敬意を表する内容で河野克俊統合幕僚長(山崎統幕副長代読)、武居海幕長が訓示・壮行の辞を述べた。「昨年は隊員が志半ばで身罷る悲しい出来事があった。諸官は遺志を継ぎ艦長の指揮統率の下、一致団結し任務の完遂を期待する」(統幕長訓示より)、「5年ぶり2機搭載するヘリを活用し効果的な輸送に務める等、装備の能力を存分に発揮し任務を完遂して貰いたい。女性諸官は女性職域先駆者として新たな歴史を築いて欲しい」(海幕長壮行の辞より)。
盛大な出港見送りを受けた「しらせ」は、往路で64名、復路で60名の越冬隊員の豪州-南極間で輸送する。12月中旬に氷海に進入し、来年1月上旬に昭和基地沖に到着予定。到着後は昭和基地に約1089トンの物資を輸送し、2月上旬に昭和基地沖を出発。復路は物資約370トンを積み2月中旬に氷海を離脱、4月14日に帰国の予定。そのほか、昭和基地沖滞在中は艦上及び野外からの観測の支援、基地での作業支援等を行う。 |
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〜中央即応集団〜
魁の風
central readiness force
『さくらプロジェクト』実施 |
派遣施設隊第8次要員(隊長・山下博二1陸佐)は、10月12日から11月2日にかけて南スーダンの国連トンピン地区内派遣施設隊宿営地及び首都ジュバ市に所在するMTC(ジュバ職業訓練センター)おいて、再建援助等支援の「さくらプロジェクト」を実施した。
当プロジェクトは、南スーダン国民の職業能力向上による民生の安定を図る(さくらPJ実施計画より)ことを目的として、MTCの学生に対し、実習支援を行うもの。平成27年5月に開始され2回目の開講となる。今回は学生の人員を18名から130名へ、課目を1課目から5課目へ大幅に拡大して行われた。
実施課目は、車両整備、電気整備、コンクリート施工、ITネットワーク技術及び裁縫の5課目であり、課目毎、派遣施設隊の隊員が教官となり、技術教育を支援している。本実習では、教官である隊員による展示説明の後、実習に移行し、その間複数の隊員で巡回指導にあたっている。この際、MTCの学生には英語とジュバ・アラビア語の2種類の言語が必要となるため、隊員の英語での説明をMTC教官がジュバ・アラビア語に訳して行われた。裁縫の教官であった付隊補給班(需品整備)堀幸一郎3陸曹は「受講生全員が、とても爽やかで積極的なのが印象的です。言葉の壁はあるものの、理解力が高く、説明を聞く姿や実習での眼差しに学習欲が窺えます。期間中、私達も全力で技術を伝えていきますので、全てを吸収するつもりで頑張ってもらいたいと思います。自分自身としても良い経験になっています」と語った。
また、電気整備に参加した受講生のArike Moses(アライク君)(25歳)は、「派遣施設隊の教官の方はとても友好的かつ親切で、丁寧に教えて頂いて本当に感謝しています。普段は教わることができないエアコン整備等、自分達の生活と直結した課目の実習もあり、この教育に参加できたことを本当に嬉しく思います。いつか派遣施設隊の教官が南スーダンの地を離れる日が来たとしても、教官方のことは、忘れないし、ずっと大好きです! 今回学んだことを忘れないよう、勉強を継続し技術を向上させてエアコンなどの電気整備士になりたいです」と感想を述べた。プロジェクトの期間中、濱野臨時代理大使、古川JICA所長、アリゴMTC校長及び山下派遣施設隊長は、それぞれ実習を視察し、教官への激励・指導を行った。
11月2日にはMTCで「さくらプロジェクト」の修了式を、南スーダン警察庁マニュアット長官補佐、南スーダン労働省ロタラ次官、濱野臨時代理大使、古川JICA所長の他、多数の来賓の臨席を得て行った。
修了式行事は、アリゴMTC長と派遣施設隊 渡部副隊長による記念プレートのメモリアルウォールへの設置にはじまり、修了式では、渡部副隊長から各課目の代表者に修了証書が授与された。学生を代表してジュリアス学生が「我々はこの3週間にわたる教育で、それぞれの分野で日本の技術を体得し、就職する術を手に入れました。教育していただいた派遣施設隊スタッフの皆さん本当にありがとうございました。今後はこの技術を活用して、国の平和及び発展のために貢献したい」と答辞を述べた。
次いで、渡部副隊長が「本日は多数のご来賓の出席のもと、このように盛大な修了式を行うことができて大変うれしく思います。あなた方130名は、今回の"さくらプロジェクト"を立派に修了し、多くの知識と、技能を手に入れることができました。今後は、この知識と技能を活かして引き続き教育に勤しみスキルアップを図ることを望みます。開講式の際に山下隊長が要望した「誇りを持て」「和(絆)を大事にせよ」をこれからも継続して、南スーダンの発展と日本との懸け橋となることをお願いします」と式辞を述べた。また、学校を代表してアリゴMTC学校長は、「日本隊はUNMISSマンデートの多忙な中において我々を支援してくれました。日本隊の皆さんが我々に対して支援をしたい、技術を共有したいという善意が、学生たちの心を希望に動かしたことに感謝しなければならない。日本隊からの善意は必ず南スーダンの明るい未来へと繋がると信じています。生徒のみなさん、日本の皆さん本当にありがとう」と述べた。
来賓祝辞では、日本と南スーダンからあわせて4名が祝辞を述べ、南スーダン警察庁マニュアット長官補佐は「これまで能力向上のため諸外国に人を派遣してきたが、日本の支援によってMTCが作られ、南スーダン国内において能力向上ができるようになった。卒業生の顔を見てMTCでの教育が如何に素晴らしいかを実感した」と述べ、労働省ロタラ次官は「町の市場に日本製の物があれば人々はお金を惜しまず買うのはなぜか。それは日本製の製品は質を極めているからです。この現象は人材市場でも起きる。卒業生の皆さんには質を極めて欲しい。教育で得た技術を更に磨き上げ誰もが欲しがる人材となってください」と述べた。日本側から、濱野臨時代理大使が「この3週間で身に付けた技術は今日で終わりではありません。これからも、しっかりと技術を磨き続け、それを後継者に引き継がなければならないという重責が皆さんにはあります。引き続き、技能の鍛錬に頑張ってください」と述べ、古川JICA所長からは「3週間に及ぶ教育で自立するための術を手に入れた皆さん、おめでとう。皆さんはMTCを卒業し、引き続き、社会人として本当の意味での自立をし、その中にあって、技術を磨き、国の発展の為に努力し続ける役割があります。頑張ってください」とお祝いと励ましの言葉を述べた。最後に全員で記念撮影を行い式は終了した。
また、式終了後に、本校に隣接するカフェテリアで茶話会が行われ、「さくらプロジェクト」の思い出を語り合いながら師弟・学友間の絆を深めた。
派遣施設隊は、再建援助等支援を第9次要員へ引き継いでいく予定である。 |
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