防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   909号 (2015年6月15日発行)
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健軍Aチーム、5連覇
組手団体戦
第53回全自空手道選手権大会
 6月6日、東京・九段下の日本武道館で第53回全自衛隊空手道選手権大会(主催・全自衛隊空手道連盟=会長・西正典防衛事務次官)が開催された。注目は組手試合団体戦で5連覇に挑戦した健軍Aチーム(熊本・陸自健軍駐屯地)。決勝では、昨年準優勝の国分チーム(鹿児島・陸自国分駐屯地)を下し決勝に進出した健軍Cチームとの同門対決を制し見事目標を達成した。「新人二人を含むCチームはよくやりました。『当たって砕けろ』と挑みましたが、Aチームは大人の戦いでした」(健軍・沼津忠行監督)。先手先手と、逸るように見えたCチームに比べると体格に勝るAチームはどっしりと落ち着いており、長い手足を有効に使い、少ない手数で当てる確実性の高さが目に付いた。
 組手試合男子を制した河野達也選手(空自芦屋)の華麗な足技も見事だった。「蹴り技は大学の時から得意でした。オリンピック(空手は東京五輪で採用を目指している)を見据え練成を続けていきたい」(河野選手)と、今後に向け意識も高い。沼津監督、河野選手共に揃って「大会に送り出してくれた部隊に感謝」という言葉を口にした。近年ますます隊務が多忙さを増すなか、高いレベルで競技を続けていくには個人の努力はもとより、周囲の協力、応援も不可欠となる。特に有力チーム、有望選手には期待に応えたい、応えなくては、という使命感も一際大きいのだろう。結果を残し、喜びより寧ろ安堵の表情を見せていたのが印象的だった。
【大会結果】▽組手試合◎団体戦・優勝=健軍A、準優勝=健軍C◎男子個人戦・優勝=河野達也(空自芦屋)、準優勝=堅持亮二(国分)◎女子個人戦・優勝=中村祐美(朝霞)▽形試合◎団体戦・優勝=国分、準優勝=健軍◎男子個人戦・優勝=中村圭登(朝霞)、準優勝=中村友紘(大宮)◎女子個人戦・優勝=中村咲友(入間)、準優勝=光武くるみ(入間)

頑張れ!!体育学校自衛官アスリート

リオ五輪出場権獲得 近代五種
三口智也3陸曹

 5月30~6月6日まで中国(北京)で開催された2015年近代五種アジア・オセアニア選手権兼リオ五輪アジア大陸予選に自衛隊体育学校の三口智也3陸曹が出場し、男子個人の部で総合9位、アジア勢では8位に入り、リオ五輪出場権を獲得した。三口3陸曹はフェンシング243点(19勝10敗)、水泳332点(2分02秒71)、馬術286点と3種目で上位をキープ、コンバインド(※)は全体12位の592点(11分48秒75)だったが総合得点1453点で9位の成果を収めた。リオ五輪には1カ国最大2名出場出来る。今大会アジア勢上位7名が韓国4名、中国3名だったため三口3陸曹が見事出場権を手にした。
 試合後、三口3陸曹は「まだ実感は湧かないが、とにかく出場権を獲得できてよかった。今大会でコンバインドが世界と差があることを実感した。今後はこの弱点を克服し実力を上げていきたい」と喜びとともに意気込みを見せた。
※射撃5発(50秒以内)、ランニング800m×4セット
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カヌースプリント U23代表選出
濱田剛3陸曹
 5月23~24日、石川県で開催された2015カヌースプリント海外派遣選手最終選考記録会に、カヌー基幹要員集合訓練参加中の安保泰斗2陸曹(東方後方支援隊)と濱田剛3陸曹(東方通信群)が男子カナディアンペア1000m及び男子カナディアンシングル1000mに出場した。
 シングルでは、安保2陸曹は予選を4位/組(全2組、1組8名。各組予選1~3位が決勝進出、4~7位が準決勝に回り準決勝1~3位が決勝進出)、準決勝を1位/組で通過し決勝は4分11秒247で7位。濱田3陸曹は予選3位/組で決勝進出、決勝では自己ベスト4分08秒826で4位入賞した。濱田3陸曹はカヌースプリントU23日本代表に選出され、7月にポルトガルで行われるU―23世界選手権に出場が決まった。
 濱田3陸曹の世界選手権出場は平成21年のジュニア世界選手権(少工校3年時)以来6年ぶり。少工校入校後に競技を始めた濱田3陸曹は部隊配置後も競技を継続していたが、昨年から体育学校で開始しているカヌー集合訓練で本格的に取り組み出した。なお、安保・濱田組で出場したペアは4分7秒958で3位だった。

下北駅伝競走大会 海自大湊A、6連覇
〈大湊地方隊〉
 5月3日、青森県むつ市で開催された「第68回憲法記念下北駅伝競走大会」に大湊地方隊持久走集合訓練(主任指揮官=大弾補所長・古川和久2海佐、監督=25空・政芳隆平1海尉、キャプテン=江刺家義浩3海曹)選抜チーム(男子=海自大湊A、B、Cチーム、女子=海自大湊チーム)が出場しAチームが6連覇を達成した。他3チームも敢闘、海自各部隊からも13チームが出場し健闘した。同大会は日本国憲法施行を記念し昭和23年から始まり春の風物詩として地域に浸透しており、地元FM局で実況生中継されるなど高い関心を集めている。
 大湊チームはこの日を目指しキャプテン江差家3海曹の強いリーダーシップの下、4月1日から約1ヵ月間ほぼ休みなく厳しい持久走集合訓練に取り組んできた。当日は一般男子の部参加25チームが大湊地方総監代理幕僚長(佐藤賢上海将補)のスターターピストルにより、むつ市運動公園陸上競技場を一斉にスタート。6区間計22・9qで白熱した競技が展開され、ゴールデンウィーク中にも関わらずコース沿道には大勢の隊員及び家族が足を運び、各ランナーに熱心に声援をかけていた。
 25空を中心に構成された海自大湊Aチームは大湊高校Aチーム及び空自第42警戒群チームと激しいトップ争いの末、5区哥3海曹、6区哥海士長(いずれも25空)の兄弟タスキ渡しに見られる堅い絆によりタスキをつなげ、最終的には2位の大湊高校Aチームに1分以上の差をつけて1位の座を勝ち取った。優勝及び優勝カップを手にした選手たちは早くも来年の7連覇に向けて決意を新たに更なる飛躍を誓っていた。

スカイランニング日本選手権優勝
〈滝ヶ原〉
 5月3日、長野県上田市で開催された「2015スカイランニング日本選手権」第1回太郎山登山競走大会に普通科教導連隊第1中隊(滝ヶ原)・宮原徹2陸曹が出場し、44分14秒で優勝した。大会は、上田市のシンボル「太郎山」山頂(標高1164m)まで標高差1000m距離約5qを一気に駆け上がる「バーティカル競技」。同競技は欧州の山岳スポーツ文化から生まれ人気を集めており、スカイランニングの魅力を日本で広めようとしている「ジャパン・スカイランニング・アソシエーション」が今年から本格的にシリーズ戦を展開させ、宮原2陸曹はその記念すべき第1回大会「2016スカイランニング世界選手権」の代表選考会を兼ねた「スカイランニング日本選手権(VERTICAL)」の優勝者となり、来年開催予定のスカイランニング世界選手権の日本代表選手に選考された。
 レースを終えた宮原2陸曹は、「事前の体調不良もあり厳しいコンディションで試合を迎えることとなりましたが、来年の世界選手権代表をかけた試合でしたので何としても優勝したいと思っていました。世界選手権では、昨年の5位以内を狙います。今後は、滝ケ原チーム一番の目標である富士登山駅伝に向けて更に体調を整え気持ちを引きしめて行きます」と語り、滝ケ原チームとしての目標である「富士登山駅伝優勝」にも意欲を語った。

山形県縦断駅伝競走大会
〈20普連〉
 第20普通科連隊(連隊長・西村修1陸佐=神町)は、4月26日~29日まで、山形県内全域で行われた「第60回山形県縦断駅伝競走大会」に、協力隊長(本部管理中隊通信小隊長・鈴木彰3陸尉)以下、人員26名、車両14両が大会運営に協力した。本大会は県内11地区のチームが3日間に亘り秋田県境の遊佐町をスタートし、福島県境の米沢市まで駅伝により縦断、山形市でゴールする総距離305・4qで競われる、山形県の春の風物詩といえる大会。26日、駐屯地において大会役員と協力隊の対面式が行われた後、開会式会場のある酒田市に移動した。同日、協力隊長が開会式に参加したほか、協力隊員は、翌日からの協力準備を万全に行い、大会本番に備えた。
 27日から29日の間、連日気温が上昇するなか遊佐町のスタートから山形市でのゴールに至るまで、協力隊は役員輸送、通信網の構成・維持等で大会運営に貢献した。また、大会期間中、「北村山チーム」の選手として参加した本部管理中隊の長嶋祐二郎3陸曹の活躍ぶりが新聞で大きく取り上げられるなど、協力隊のみならず、選手として参加した連隊隊員も注目を集めた大会となった。

105qウオーク、1着でゴール
〈佐世保造補所〉

 佐世保造修補給所(所長・大林一洋1海佐)佐世保磁気測定所長・浦川誠一2海佐は5月3、4日の両日、長崎県佐世保市から同島原市までの約105qを歩く「第4回佐世保―島原ウルトラウォークラリー」に参加し、2位に30分以上の大差をつける約13時間17分を記録し見事1着でゴールした。同大会は約40年前に始まった恒例行事。今回は北海道から沖縄まで約1000人が参加し495人が制限時間内の24時間以内にゴールである島原城に完歩した。
当日は生憎の雨模様だったが浦川所長は「かえって日差しが遮られ水分補給が楽になる」と悪天候も味方につけ力強く第一歩を踏み出した。雨は両日とも降り続き大村湾の絶景を楽しむことはできなかったが、前半は時速約8qを超え、後半は疲労でペースダウンしたものの時速7q超で歩き続け、平均時速7・9qで歩き通した。「完走した感動より1着に入賞した喜びが大きい。直近9大会は他県参加者に1位を奪われていたが本年は久々に1着を地元参加者が奪還したということで喜びもひとしお。本大会の結果を踏まえ来年も1着を目指す」と浦川所長。なお、浦川所長は2月の別府大分マラソンで初の3時間切りを達成し、体力測定でも5月で52歳になるものの40歳未満の基準における1級を維持している。「今がピークと思われるがさらに高みを目指したい」と意気軒高に語っていた。


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