防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   909号 (2015年6月15日発行)
-
1面 2面 3面 4面 5面 6-7面(PDF) 9面 10面 12面

CRF創設8周年行事
 5月29日、中央即応集団(司令官・川又弘道陸将=座間)は座間駐屯地CRF司令部庁舎前儀じよう広場で創設8周年記念行事を行った。当日は座間所在の司令部、司令部付隊をはじめ、習志野、木更津、宇都宮、大宮、駒門、朝霞の各駐屯地から隷下部隊の代表計330名が集結し、CRF歴代司令官、自衛隊・CRF協力団体ら来賓列席の下、川又司令官が訓示、在日米陸軍司令官・ブーザー少将が祝辞を述べた。
 川又司令官は「我々中央即応集団は『わが国の最後の砦』として国民の負託に応えるべく、即応態勢を維持しつつ、日々の訓練を通じて実力を養っていく」等と列席者に約束した。ブーザー少将は訓示を受け、「この2年間、CRFの皆様と職務に従事したことは私の名誉と誇り。今後も在日米軍はCRFとのパートナーシップを深化していく」等と祝辞。正面のCRF隊員に語りつつたびたび壇上横の川又司令官のほうを向いて終始笑顔の絶えない様子に親密さが窺えた。
 川又司令官は訓示において、新たな安保法制や日米間の新ガイドラインなど現在進行形の変化への対応、更には、平成29年末の陸上総隊新編に向け「体制改革諸準備を推し進める必要がある」と今後の方針を述べた。CRFは国内外の災害や有事に備えた即応態勢の維持、日々の訓練だけでも十分に重い責務を負っている。CRFは司令官の統率方針"所命必遂"を胸に刻み、部隊をとり巻く変化に伴い更に多忙さを増す9年目に向かい力強く歩み始めた。

創立4周年記念行事
東部方面混成団
 東部方面混成団(団長・高橋正州1陸佐=武山)は、5月24日、武山駐屯地において、創立4周年記念行事を実施した。
 行事当日は、前線の影響で雨天が予想されたが、終始雨が降ることはなく、初夏の日差しを雲が遮り気温も25度を超えることなく絶好の行事日和となった。
 記念行事では、約4500名の来場者を迎え、観閲行進や訓練展示、そして装備品展示や戦車体験試乗等が盛大に行われた。
 観閲行進では、4月に入隊したばかりの隊員約1100名(男性約900名・女性約200名)が、若々しく元気いっぱいの行進をするとともに、10式戦車や軽装甲機動車を含む約60両の迫力ある車両行進を来場者に披露した。
 訓練展示では、目を輝かせて見守る子供たちや、カメラを手にベストショットを狙う大人たちの前へ、空挺隊員が自由降下したり、模擬戦闘展示では、10式戦車や74式戦車の轟音響かせる空砲射撃やUH—1の空包による上空からの射撃によって、迫力ある展示を披露した。
 最後に『蛍の光』の曲が流れると、会場を後にする人々から、「楽しかった、また来年も楽しみにしているよ」や「迫力ある模擬戦を見せてくれてありがとう」など、たくさんの声を頂き、創立4周年記念行事が無事終了した。

タイ王国陸軍訓練コマンド副司令官
学校長を表敬
陸幹校
 5月28日、タイ王国陸軍訓練コマンド副司令官・タコンティアット・トンヨン陸軍少将が、陸上自衛隊幹部学校(校長・小川清司陸将=目黒)を訪問し小川学校長への表敬及び幹部学校概況把握を行った。
 タイ陸軍関係者が来校するのは平成21年度から数えて7回目、訪問団としては6回目だ。留学生も昭和45年から指揮幕僚課程(CGS課程)において25名を受け入れ、現在も2名在学中である。また技術高級課程(TAC課程)では昨年初めて1名を受け入れた。
 表敬を受けた小川学校長は「タイ陸軍と幹部学校の関係は非常に良い状態にある」と述べ、タコンティアット副司令官は「教育訓練の話を聞き、陸自の能力がアジアの中ではどの国よりも優れていると感じた」と今回の訪問での感想を語った。
 両国による記念盾の交換や、タコンティアット副指令からタイ陸軍の帽子等の贈呈、幹部学校からはメダルの贈呈等が和やかに行われた後、場所を司令部教場に移して、タコンティアット副司令官以下、陸軍指揮幕僚大学校学生55名を含む64名の訪問団は、幹部学校の概況説明を受けた。学生たちは多くのことを吸収しようと熱心に上林企画室計画班長の説明に耳を傾けていた。
 幹部学校での日程を終え、タコンティアット副司令官は「日本の災害対処能力の高さ、日本人の規律正しさ、日本とタイの永い友好関係についてあらためて確認できた」とし、「『教育訓練を重視し人材を育て国防のための組織を成長させる』という発想は共通している」と述べた。災害対処については、自国も2011年に大規模洪水災害を経験した事を踏まえ「自治体との定期的な共同訓練等見習う事が多く、今後も一緒に学ばせて頂きたい」と語った。そして「日本の最先端防衛技術を用いて共同訓練を実施していきたい」と引続き協力関係を継続して行く事を要望した。

女性自衛官集合訓練
第12旅団隷下部隊から62人
 第12旅団(旅団長・赤松雅文陸将補=相馬原)は5月11日から12日までの間、相馬原駐屯地で女性自衛官集合訓練を実施し、女性自衛官の生活勤務環境の改善及び服務指導の在り方について討議等を行った。
 本訓練に旅団隷下各部隊から62人の女性自衛官が参加し、初日は各種制度説明、続いて幹部・営外・営内陸曹及び陸士グループに分かれ討議を行った。その後、旅団長・幕僚長・旅団最先任上級曹長の参加により有意義な意見交換会が行われた。2日目はグループ討議の結果をもとに女性自衛官が抱える問題点や課題等の認識を共有することができた。訓練に参加した隊員からは「全般的に各種制度の認知度が低い」等、問題点もあったが、「女性自衛官一人ひとりが使命感を持ち、甘えることなく勤務すべき」との力強い発言もあった。
 訓練に参加した12後支衛生隊の大河原3曹は「階級の枠・営内外の枠を超えた情報交換ができ自衛隊で長く勤務するために、とても勉強になった」と感想を述べた。
 旅団の女性自衛官達は、自分たちからいろいろと発信し、自衛官として活躍できる環境づくりに取り組む決意を新たにした。

第53回定期演奏会実施
〈航空中央音楽隊〉
 6月6日、東京錦糸町駅近くにあるすみだトリフォニーホールで航空中央音楽隊(隊長・水科克夫2空佐=立川)の第53回定期演奏会が行われた。
 「2014年度第25回日本管打・吹奏楽アカデミー賞演奏部門」を4月に受賞した航空中央音楽隊。それを知っている来場者は、開場と同時に小走りに席に向かって行った。
 第1部は吹奏楽のために書かれた曲、クレセントムーン(作・J.ヴァンデルロースト)と「故郷からの手紙」(作・P.スパーク)そしてトロンボーンのための「カラーズ」(作・B.アッペルモント)。「カラーズ」の際には、舞台後方のパイプオルガンのパイプの色が変わるという粋な演出。同曲は、昨年の航空自衛隊60周年記念曲「風薫る」を作曲した田中裕香空士長による独奏で、会場中が更にうっとりとした。
 休憩中には、大好評の水科隊長のプレトーク。密かにこのトークを楽しみにしているというファンも多く、この日も絶好調の水科隊長。ウェストサイド・ストーリーの裏話など、観客はにこやかに聞き入っていた。
 第2部は、Lバーンスタインのミュージカル曲、「キャンディード序曲」と「シンフォニックスダンス」。シンフォニックスダンスは、「ウェストサイド・ストーリー」のダンスナンバーをオーケストラの演奏会用に編曲したもので、観客のノリも絶好調に。「演奏を聞きながら、ミュージカルのシーンが目に見えて来た」などと大好評だった。
 アンコール2曲が終わってもなかなか鳴り止まない約1600名の拍手。この後も空中音の演奏会は、長野・群馬・埼玉・東京そして沖縄の陸海空合同コンサートへと走り続けて行く。

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2015 Boueihome Shinbun Inc