8月7日に開催された秩父宮記念第36回富士登山駅伝競走大会に35連隊の代表選手として出場しました。
3月に発災した東日本大震災では約2ヵ月間にわたり宮城県名取市において災害派遣活動に従事し、富士登山駅伝に向けての本格的な練成は7月からの約1ヵ月でした。
短い練成期間ではありましたが、過去の経験を活かし、いかに効率よく集中して練成できるかを追及しました。
また、日本一過酷な山岳駅伝での活躍を通じて「我らの強さ」をPRできれば被災者の方々をはじめ、活動をともにした名取市職員、地元業者の皆さんに、復興へ向けて少しでも力を与えることができると思いました。
大会当日、我々のタスキと富士山頂の浅間神社のお守りとともに、災害派遣活動で使用したステッカー「がんばろう! みやぎ!」を縫いつけ、選手全員静かなる闘志を燃やしました。
レースは序盤から好調であり、私の中継点の山岳4区で1位と1分差の3位という好位置でタスキを受け取り、私も1秒でも早くタスキを渡せるようペース配分を入念にチェックして走りました。折り返し区間の山岳8区では、厳しい練成訓練と被災地を思い起こしながら急勾配の坂道を無我夢中で疾走しました。
残念ながら現在のチームには区間賞を取れるエースが不在です。そのため各個人が1秒の重み、総合力で勝負することを常に意識し、「最後まで諦めない走りをすること」がチームの合言葉でした。この「魂の総合力」で選手全員が戦い抜き、連隊初の第3位入賞(自衛隊の部)という成果を残すことができました。3位を取ったという知らせを聞いたときは、いままでにない感動と達成感を感じることができました。
これからも持続走を通じて我ら35連隊の強さを証明できるよう自らの地位、役割を理解し、チームの団結力と総合力で更なる上位を目指します。 |