防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年7月15日号
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雲仙普賢岳噴火災害
犠牲者43名を追悼
16連隊
決意新たに災派20年の節目迎える

 6月3日、長崎県島原市にある復興アリーナで雲仙普賢岳噴火災害20周年犠牲者追悼式が行われた。この日は、約200年ぶりに噴火した雲仙普賢岳で大火砕流が発生し、死者・行方不明者を合わせて43名の尊い生命が犠牲となった平成3年6月3日から20年の節目の日で、遺族をはじめ、発災当時災害派遣で指揮した山口義廣、山内明彦両元第16普通科連隊長ほか、災害派遣に従事した自衛隊関係者、消防団員、警察、報道関係者ら、約700名が参列した。
 式典会場には、穏やかな雲仙普賢岳と有明海をイメージした白菊の花で飾られた祭壇に「災害犠牲者追悼の碑」が祭られ、式辞、献水・献花並びに追悼の辞が行われた。第16普通科連隊音楽部は、献花の間に「オーゼの死」「慰安する」を演奏し、雲仙普賢岳で犠牲となった43名を悼み、犠牲者の冥福を祈る場に花を添えた。
 翌日、災害・復興シンポジウムが同会場で開かれ、行政関係者や学者に加え、自衛隊からは山口元連隊長がパネリストとして参加し、「当時の体験から得た教訓」や「災害体験の風化防止」について、さまざまな立場から意見が述べられた。その中で、災害状況をリアルタイムで地域住民に提供し「情報共有」したことで、風評被害を防止できたことや、全国で初めて「市街地に警戒区域を設定」したことにより、多くの市民の生命を守れたことなど、当時の関係者の苦難がしのばれる経験談が語られた。
 また、大火砕流惨事から20年、当時を知る人、語れる人、また、そのような人達が話す機会も少なくなっている現在、若い世代にその教訓を繋げるため経験した人が語る機会を作り、災害体験の風化防止に努めなければならないことなども議論された。どんなに時は流れても、人々の記憶に残しておかなければならない大切な事があると考えさせられるシンポジウムだった。
 同日夜、大村市では、災害派遣に参加した自衛隊OB・現役だけでなく、共に災害と戦った太田九州大学名誉教授や吉岡元島原市長らも参加して「戦友のつどい」の懇親会が行われた。当時を振り返って話が弾み、山口元連隊長は部隊が捜索活動中に大火砕流が発生したことに触れ、「公開していた無線で『逃げろ、逃げろ!』と叫びギリギリのところで隊員が助かった。『撤退』ではなく『逃げろ』と命じたのは旧軍以来、俺が最初で最後だろう」と、ユーモアを交えて緊迫した状況が思い浮かぶ話をしていた。
 16連隊は陸上自衛隊発足以来最長である1658日の災害派遣活動任務を完遂し、身の危険をも顧みず国民の生命・財産を守る自衛隊の真の姿を国民に示してきたが、その派遣活動に参加した隊員も連隊の半分以下の人数となり、後輩へ語り継がれることが少なくなる中、3月11日に発生した東日本大震災への災害派遣に参加することとなった。
 そこには、危険な中でも与えられた任務を遂行する使命感と、被災者の立場になって取り組む責任感をもって、懸命に活動する連隊隊員の姿が20年前と変わりなくあった。これは、日頃の厳しい訓練を通じて、先輩達の指導や、活模範が後輩へと受け継がれていることの証左であり、隊員は、この良き伝統を継承し、国民にとって最後の砦であり続けるためにも、日々の訓練に一層励むことが大切であるという思いを新たにしていた。


自衛隊記念日行事決まる
 防衛省は7月1日、平成23年度自衛隊記念日記念行事を左記の日程で実施することを決めました。(行事、実施期日、場所の順)
 〈体験飛行〉10月1日(土)(三沢、入間、浜松、那覇の航空自衛隊4基地で)
 〈追悼式〉10月15日(土)(防衛省慰霊碑地区)
 〈感謝状贈呈式〉10月15日(土)(都内)
 〈航空観閲式〉10月16日(日)(航空自衛隊百里基地)   
 〈自衛隊記念日レセプション〉10月27日(木)(都内)
 〈音楽まつり〉11月18日(金)、19日(土)(日本武道館)

HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
The summer heat may irritate me.
ザ サマー ヒート メイ イリテイト ミー
こう暑いとイラつくよな

 公園で咲き誇っていたアジサイも、夏の暑さの中、そろそろ見おさめです。雨にしっとりとぬれたアジサイは朝の通勤時間のちょっとした癒しの空間と時間を提供してくれました。ありがたいですね。これからは、青々と伸びた葉が太陽に輝いてその生命力をこれでもかと見せてくれますね、猛暑にばて気味な身体と心に元気をもらうことができそうです。

 今回の表現は"The summer heat may irritate me."「こう暑いとイラつくよな。」です。直訳は、夏の猛暑が私をいらだたせるだろうですが、人間以外のものや状況が主語になる英語独特の言い方です。Irritateは、いらいらさせる、いらだたせる、カンにさわるといった意味です。名詞になると、皮膚の炎症やできものに使います。暑い暑いといっても、夏本番はこれからです。節電もあり、この夏はどんな生活になるのでしょうか。心配するのではなく、どうやって夏を乗り切っていくかを、いろいろと知恵を絞って挑戦したいものですね。

 睡眠は大切ですね。よい睡眠のために、いろいろと試してみるのもいいですね。体調を整えて、夏を楽しみたいものです。それでは、今週もストレスのない陽気で楽しい生活をお過ごしください。

〈スワタケル〉


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