西部方面隊は1月20日から2月3日の間、平成22年度日米共同方面隊指揮所演習(YSー59)を実施した。熊本県熊本市の健軍駐屯地で陸自側は西部方面総監・木崎俊造陸将を統裁官に西部方面隊等約4500名、米軍側は太平洋陸軍司令官ベンジャミン・ミクソン中将を統裁官に太平洋陸軍司令部、第1軍団、在日米陸軍司令部、米海兵隊等約1500名が参加。それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における方面隊以下の指揮幕僚活動を演練し、その能力の維持・向上を図った。日米共同方面隊指揮所演習は、1982年に始まり、西部方面隊が担任するのは5年ぶり4回目。
1月20日から26日の間、共同戦闘予行を含む機能別訓練を実施するとともに、文化交流、文化研修、ホームビジット及びボランティア活動等の日米親善行事を実施した。また、今回初めての試みとして、日米両指揮官等により意見交換会を行い、西部方面隊を取り巻く環境や日米で連携強化が必要な事項等について共通の認識を得た。
同27日、日米共同訓練開始式の後、28日午前9時から総合訓練の状況が開始された。本格的な武力侵攻事態からゲリコマ対処、国民保護等を含むあらゆる事態、九州本土及び島しょにおけるいわゆるフルスペクトラムの状況下で方面隊の総合戦闘力の最大限発揮を主眼として、日米間の相互調整要領及び指揮幕僚活動を演練し、2月2日、5夜6日にわたる連続状況を終了した。2月3日は、日米共同研究会を実施して、YS—59の幕を閉じた。 |