防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年1月15日号
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柔道グランドスラム東京
平井が準優勝!
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 12月11〜13日の間、東京体育館で開催されたグランドスラム東京大会で平井希2陸曹が準優勝、ワールドランキングポイント180点を獲得した。また、今年度の世界選手権で銅メダルを獲得した國原は、まさかの初戦2回戦で敗退した。
 〈女子57kg級〉
 今年4月の全日本選抜選手権を最後に63kg級から57kg級に階級を下げた平井は、初めての国際大会ということになり、どのような試合を見せるか注目を集めた。初戦1回戦、アメリカのマロイに対して積極的に攻め、相手に攻める暇を与えず、相手の指導3つにより技ありで勝利。2回戦はブラジルのシルバ戦ではゴールデンスコアにもつれ込みながらも、得意の袖釣り込み腰を中心に相手を翻弄し、指導2つで有効を奪い勝利。
 続く3回戦は、昨年世界王者フランスのリボー。平井が世界で通用するかどうかを占う試合となったが、平井は怯むことなく足技を繰り出し、終始攻勢にたち、後半戦に入った3分過ぎ、もつれた態勢から平井が体を反転させ送襟絞めが決まり、相手がたまらず「参った」のタップ。3分47秒1本勝ち。平井が世界に通用することを証明した。続く準決勝、昨年世界3位のアゼルバイジャン、ガシモバに対しては、試合開始1分03秒、体落しで1本勝ち。63kgを主戦場にしていた時代、なかなか体重が増えず、マックスでも61kg、体組成でも平井の骨格から57kgの方が適しているとの判断から、オリンピックまで2年の今年、敢えて階級を移したことが間違っていなかったことを証明した。
 そして、いよいよ決勝戦。相手は、今年の世界選手権、アジア大会を制し、今年度国際大会負けなしの松本薫(フォーリーブ・ジャパン)。初対決の組み合わせとなった。平井は試合開始から積極的に攻め、小外掛けで後一歩で有効というところまで追込む等、立ち技では完全に松本を圧倒。だが、王者のプライドが松本を支えたのか、試合は決着がつかず、ゴールデンスコアへ。松本は体力に自信がありゴールデンスコアに持ち込めば勝機があると考えていたが、平井も体力的には自信があり、決着がつかない。それでも立ち技では足技で勝る平井がリード。このまま、旗判定に持ち込めば平井が勝利と思った残り34秒、もつれて倒れ込んだ平井の腕をとった松本がそのまま横四方に押さえ込む。抵抗も空しく平井は終了間際1本を奪われた。試合内容では勝ちながらも57kgという階級のスピードへの慣れの差が出た。試合後、平井は「試合は完全に自分のペースであっただけに残念です。体力的には負けていなかったが、最後の寝技で押さえ込まれた時のようにスピードへの対応が不十分だったと思います、今大会の経験を糧に、もっと相手の技への反応の速度を上げるなど、一層鍛えていきたいと思います」と語った。平井は決勝で惜しくも敗れ優勝を逃したが、今大会を通じて57kg級でやって行ける確信を掴んだ。57kg級では実績のなかった平井だが、今大会の活躍により2月のグランドスラム・パリへの派遣が決定した。


全国自衛隊柔道大会
国分がV7 (団体1部)
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 12月4、5の両日、自衛隊体育学校(朝霞駐屯地)で第34回全国自衛隊柔道大会が開催された。大会には全国自衛隊柔道連盟会長中江公人防衛省事務次官、特別顧問先崎一防衛省顧問、顧問火箱芳文陸上自衛隊幕僚長等が列席する中、日本各地から総勢約500人の陸海空自衛隊員及び防衛大学校学生が集まり連日熱戦を繰り広げた。
 1日目の団体戦第1部(5人制)では陸自国分が昨年に続く7度目の優勝を飾り、第2部(3人制)では陸自大宮が優勝した。個人戦男子部門では、60kg級が奥田大史(防衛大学校2年学生)、66kg級が松村孝人1陸士(第8施設大隊)、73kg級が太田博和1陸士(陸自朝霞)、81kg級が青木一馬(防衛大学校3年学生)、90kg級が佐藤翔吾1陸士(陸自守山)、無差別級では昨年まで90kg級で3連覇していた阿部利一陸士長(陸自国分)がそれぞれ優勝。
 また、女子分門では、定型美希2陸士(陸自朝霞)が、レスリング昨年の世界選手権日本代表佐野明日香2陸曹を決勝でやぶり、優勝。男子年齢別では、34歳以下では横澤豊和2陸曹(陸自郡山)、39歳以下では相馬真道2陸曹(陸自神町)、44歳以下では久村誠2海曹(海自呉)、45歳以上が千葉宏文陸曹長(陸自大和)が優勝した。また、大会を通し、優秀選手として、団体戦優秀選手賞(大会会長杯)に団体戦1部で優勝した陸自国分の下村希祐1陸士が受賞。個人戦の優秀選手として、最優秀選手賞(大会会長杯)には90kg級で優勝した佐藤1士、防衛副大臣杯には無差別級で優勝した阿部士長が受賞した。
 大会成績は次のとおり。
 〈団体1部〉▽優勝=国分A(陸)▽2位=久留米(陸)▽3位=郡山A(陸)、第8施設大隊(陸)
 〈団体2部〉▽優勝=大宮(陸)▽2位=小原台(共通)▽3位=別府(陸)、朝霞(陸)
 〈個人戦〉【60kg級】▽優勝=奥田大史(防大)▽2位=石川優也(海・横須賀連合)▽3位=吉森雅哉(防大)、後藤竜太(陸・神町)【66kg級】▽優勝=松村孝人(陸・8施大)▽2位=伊藤健太郎(陸・朝霞)▽3位=池田誠納(陸・8施大)、宇田浩幸(陸・神町)【73kg級】▽優勝=太田博和(陸・朝霞)▽2位=古谷和弘(陸・郡山)▽3位=藤井弘一郎(陸・都城)、佐藤且磨(陸・久留米)【81kg級】▽優勝=青木一馬(防大)▽2位=下村希佑(陸・国分)▽3位=東裕樹(陸・都城)、池田隆太(陸・8施大)【90kg級】▽優勝=佐藤翔吾(陸・守山)▽2位=松山翔太(陸・信太山)▽3位=安本一貴(陸・別府)、岡本国政(陸・滝ヶ原)【無差別級】▽優勝=阿部利一(陸・国分)▽2位=村上雄太(陸・8施大)▽3位=前田雅和(陸・福知山)、中道真悟(同)【34歳以下】▽優勝=横澤豊和(陸・郡山)▽2位=土井英彰(陸・仙台)▽3位=三熊寿也(陸・郡山)、田嶋誠(陸・下志津)【39歳以下】▽優勝=相馬真道(陸・神町)▽2位=結城則雄(陸・郡山)▽3位=波尻憲一(海・舞鶴)、西川秋雄(海・横須賀病院)【44歳以下】▽優勝=久村誠(海・呉)▽2位=當間重竜(陸・51普連)▽3位=村上栄朗(陸・北熊本)、裕川誠(海・大湊)【45歳以上】▽優勝=千葉宏文(陸・大和)▽2位=小松野美貴哉(陸・大村)▽3位=小峰義次(陸・市ヶ谷)、朝日俊夫(海・下総)【女子】▽優勝=定形美希(陸・朝霞)▽2位=佐野明日香(陸・松山)▽3位=継田庸子(陸・朝霞)、麻美(同)


自衛隊サポーターズ
「信念にもとづく行動に感動」
小坂田奉文
護衛艦の故郷凱旋に奔走
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 岡山県玉野市在住の小坂田奉文氏は65歳。愛媛大学大学院工学研究課を修了し三井造船(株)に就職、玉野事業所造船設計部に配属された。海自艦艇を建造する同事業所での長年の勤務が自衛隊との関わりを深めた。現在は、海自の防火防水訓練設備の維持メンテナンス等を業務とするエム・イー・エス特機(株)の常勤顧問を務め、同社への自衛官OBの採用、自衛隊の各種式典・行事への参加等を通じて自衛隊を応援し続けている。(奥田壮太郎)

 —自衛隊を応援するようになったきっかけや経緯をお聞かせください。
 小坂田氏 私の父は明治生まれで国防に対する高い意識を持った人でした。私は終戦直前の昭和20年6月生まれですが、奉文の名は父が「マレーの虎」山下奉文陸軍大将に因んでつけさせて頂いたものです。父には防衛大学校の受験を強く勧められた時期もありました。父親との会話の中では、度々、自衛隊や国防の話題が出てきました。明治生まれの日本人の考え方の一部を知ることが出来たのは、年齢の離れた父を持ったからこそで、今でも大切にしているものの一つです。
 玉野事業所では艦艇の機関室に関する設計業務に携わっていました。海上公試で実際に乗艦する機会があり、そうした場等で国防における艦艇の役割を理解するとともに、真摯な姿勢で公務に取り組む乗員の皆様に接するうち、次第に「自衛隊を積極的に応援したい」という気持ちが強くなっていきました。
 数多くの自衛官の皆様にお会いしていつも感じることですが、お一人お一人から、与えられた重大な務めを責任をもって果さなければならないという信念のもとに行動されることが伝わってきて、尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。
 —自衛隊に関する一番の思い出は。
 小坂田氏 昭和56年に玉野事業所で建造・引渡しされた護衛艦「いしかり」は、私も造船設計部の1人として誕生に関わった思い入れの深い船でした。「いしかり」の最終航海では、ぜひとも故郷の玉野市に寄港して頂きたいと考え、事業所長及び玉野市長に働きかけて実現しました。
 市長の依頼状を携え玉野市議会議長と共に海上自衛隊大湊地方総監部を訪問し松岡貞義海将にお願いしたところ、快諾して頂きました。平成19年8月の入港時に開催された艦長以下の乗員の皆様を囲んでの懇談の夕べとともに忘れられない光景として今も胸に焼き付いています。
 —自衛隊に対するメッセージを。
 小坂田氏 現在の日本は、特に政治と教育の分野で極めて憂慮すべき状況です。これらの分野を中心に、広く自衛隊OBの方々に活躍して頂くことを、今以上に積極的に推進すべきであると思い続けています。一方、民間企業で活躍している方や、素晴らしい実績を持つ退職者の中から、自衛隊のさらなる発展に寄与される人物を自衛隊組織に加えられることも推進してくださればと希望します。


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