防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年1月15日号
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寄せ書き

年男の抱負
第7普通科連隊(福知山)3陸尉 藤田浩一
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 私は今年、48歳になり、4回目の年男を迎え、自衛隊に入隊して30年が過ぎようとしています。
 私が自衛隊に入隊したきっかけは、兄が自衛隊に入隊しており、当時の地方連絡部の広報官の熱心な勧めと両親の希望もあり昭和57年3月に入隊しました。
 現在、3尉候補者選抜試験に合格し、幹部として小銃小隊長として勤務していますが、幹部になる以前の陸士、陸曹時代には様々な経験をし、上司・同僚また、他部隊の勤務を経験し多くのことを学び、体験・実践し、自分の糧としてきましたが、その中でもレンジャー、格闘上級指導官、スキー部隊指導官の特技の取得にあたっては、部隊での訓練、演習では得られないものを得ることができたのではないかと思います。
 今、私は幹部として勤務しており、小銃小隊長として隊員の指導にもあたっていますが、幹部として、自分が今まで経験し培ってきたことをいかに後輩に伝え、部隊の伝統に繋げることが出来るかです。そのためにも、今まで以上に率先垂範に努め、自分を厳しく律し、何か一つでも学び取り自身の更なる成長と部隊の精強性に尽力できるように努力することを4回目の年男を迎える年頭の抱負とします。

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念願のトイレ改修
久居駐屯地業務隊 事務官 上原浩一
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 駐屯地みんなの念願が叶い、訓練場(通称C地区)入口付近にある落下式トイレを約4週間かけ、延べ隊力170人、改修費用100万円をかけて部内施工工事により簡易水洗型のトイレにリフレッシュしました。
 工事にあたっては、明野駐屯地の営繕班も、応援に駆けつけてくれました。
 完成したトイレは、男女用の大便器と男性用小便器からなり、大便器は水洗銃付の水洗方式となり、小便器は自動洗浄装置付となっています。
 また、照明は、今流行のLED人感センサー付きライトで環境対策にも考慮しています。
 11月19日にセレモニーを行い、同日から使用していますが、一人一人が清潔に使う事に心がけていつまでも綺麗に保っていきましょう。

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中央訓練に参加して
予備2陸曹 浅見恭至(群馬地本投稿)
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 朝霞駐屯地で行われた中央訓練に、群馬地本より参加させていただきました。全国各都道府県から1名の割合で参加とのことなので、班内で寝食を共にした人達と、各方面隊の訓練内容を伺う事は勿論の事、各々の地域の話題など語り合い5日間の営内生活を楽しく有意義に過ごせました。
 普通科が担任する訓練は「厳しい」と公募仲間から聞いていたので実は不安でしたが、終始対応は親切で、質問をすれば丁寧に返答され、全く見ると聞くとは大違いで、「流石は普通科」と認識を改めた次第です。指導面でも素晴らしく、担任小隊長が惜しげもなく教示した小銃射撃での「当てるコツ」のお陰で射撃検定で2位となり初めて表彰状を頂きました。今回得られた知識を来年以降の射撃に活かしさらに高得点を目指す自信が付き、このような射撃理論の講義を受けられた有難さを実感しました。
 3日目は東京都文京区合同総合防災訓練への参加で、我々の担当は高校の校庭でトリアージされた負傷者を担架搬送することでした。いざ訓練が始まると想定外の搬送要請がありました。我々が担う担架は統制がとれ、それが周囲に伝わり認められたからこそ自ずと要請が来たのだと直感し、まさに陸上幕僚長訓示の言葉「人と人とのつながり、つまり隊員相互の信頼」を実践できた結果と確信しました。最後に今回の訓練参加に当たり色々とご尽力下さいました群馬地本と、なによりも都合6日間の留守宅を守り、快く送り出してくれた妻に感謝します。

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感動のASP参加
第8高射特科群(青野原) 3陸尉 三根 哲也
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 昨年10月15日から18日まで、米国マクレガー射場においてホーク部隊実射訓練検閲(ASP)を射撃指揮幹部として受閲しました。
 思い起こせば4月初旬から機能別訓練を開始し、中隊野外行動訓練と同時並行的に訓練を積み重ね、中隊受閲終了後の6月中旬頃には時程訓練等本格的訓練に取り組み、また、4回の群指導、3回の対空戦闘転地訓練を始め、射撃準備訓練、不足事態対処訓練等厳しい訓練の連続でした。
 我が中隊としては、2年連続ASP参加という特性もあり、訓練中盤段階においては「量より質」を重視した訓練を計画してきましたが、器材故障等が日々頻繁に発生し、思うように進まない時期もありましたが、クルー全員で訓練要領等を試行錯誤し何とか米国での検閲本番を迎えることとなりました。
 検閲本番においては、これまで幾度となく訓練を実施してきた成果を十分に発揮するとともに、「本番の緊張を楽しもう」を合言葉にクルー一丸となって頑張りました。
 そしてクルーが仕上げた器材で発射した2発のミサイルをレーダーのスコープ上で見た時、またカメラ画像で目標が破裂する瞬間を見た時は、感無量でした。
 私はこの実射訓練を通じ、初級幹部として色々な面で成長できました。これもひとえに実射訓練に携わった方々の御指導、御支援のお陰だと深く感謝しています。また、私はこのクルーと一緒に訓練ができて本当に幸せだと思いました。ありがとうございました。

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イタリア新婚旅行
岩中妙子(第15普通科連隊=善通寺、岩中博和3陸曹夫人)
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 2010年8月イタリアに新婚旅行に行ってきました。ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマの各都市を3〜4日ずつ滞在しました。思っていたほど暑くなく、過ごしやすい気候でした。鼻歌を歌いながらテーブルを整えるウェイターさんなど、人々は一般人でも基本的に陽気で親しみやすい人ばかり。
 食事は美味しくジェラートは絶品。世界の芸術品の6割がイタリアにあると言われているほど、町中世界遺産だらけで美しく、あっという間に時間が過ぎました。特に印象に残っているのは世界遺産の水上都市ヴェネツィアです。ゴンドラを漕ぐゴンドリエが歌を歌いながらゆっくりと運河をめぐる神秘的で美しい風景は忘れられません。2週間もお休みを下さった上司の方々に本当に感謝です。
 旅行中の彼は、ボディガード兼エンターテイナーに徹していました。今回の旅で彼の優しさや柔軟な人柄を確認できたことは一番の収穫だと思います。特にホテルの部屋で一緒に洗濯をしている時、この人と結婚して良かったと思いました。いつもありがとう。体を大切にしていつまでもかわいい人でいてください。

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国防を考える
京都大学 加藤 駿吾(京都地本投稿)
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 航空自衛隊小松基地に研修に行き、何よりも強く感じたのは、日本の航空戦力の米軍依存が非常に高いのではないかということでした。
 技術的な観点では、当日偶然小松基地にいた、共同開発機のF—2を含め、F—15J戦闘機やUH—60救難ヘリコプターなどの技術の根幹部分は、やはり米国に依存していると感じました。また有事の際の戦い方についても米軍に頼らなければならない部分が多くあると感じました。
 やはり、国民の生活と安全を守る為には、安全保障、特に他国に依存しない形での軍事的自立が必要だと思うので、これから厳しさを増すと言われる国際情勢の中では、国民ひとりひとりが、国防というものに対して、少しでも多く、関心を寄せるべきだと思いました。
 もうひとつ、小松基地での研修で強く感じたのは、安全保障というものは、非常にたくさんの人たちの努力の上に成り立っていると感じました。
 小松基地という、自衛隊の中では、一部の存在でありながらも、その基地を運営する為に、様々なひとたちが、それぞれの専門を活かしながら、ご活躍されており、またF—15J戦闘機というものを例えても、その戦闘機を開発・生産・運営する為に、1000社以上の企業が関わり、数十万の人の支えによって、成り立っていると考えると、国防の重要性というものを改めて、強く感じました。

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新教後期の暑い夏
第8施設大隊(川内) 3陸曹 高橋 豊
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 陸曹になってかれこれ9年目、まさか自分が新隊員後期課程教育の助教として勤務することになるとは思ってもみませんでした。準備期間中は不安要素がいっぱいで眠れない日もありましたが、着隊した隊員たちの元気な姿を見ていて「やるしかない」と腹をくくり教育に臨むことにしました。
 人に教育するのは思っていた以上に難しく、投げ出しそうなときもありましたが、自分が新隊員の頃の教官や班長が教えてくれた事を思い出しつつ歴代の助教経験者の方々にアドバイスをいただき、何とかやっていくことが出来ました。
 そして、なんと言っても自分の指導に対して熱心に素直な態度でついてきてくれる班員たちの姿が励みになり9月18日に無事終了式を迎え、任務を完遂することが出来ました。
 これもひとえに一緒に汗を流した新教スタッフ・新隊員、支援してくださった中隊・大隊の皆様、そして家族のおかげだと思います。この感謝の気持ちを忘れず、これからも自らの指揮指導能力・体力の向上は勿論、後輩隊員の育成に精進していこうと思います。

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学ぶことの大切さ
第6通信大隊(神町) 3陸曹 遠藤 滋
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 私は、平成22年7月26日から10月29日までの間、第2陸曹教育隊で行われた方面基礎英語課程に教育入校してきました。英語課程では、情報要員等として必要な英語に関する基礎知識及び技能の修得を教育目標として、通常会話、軍事会話を勉強してきました。
 この教育を受けるにあたってもう一度、中学校や高校で使った英語の教科書を読み返して準備をしました。しかしながら実際に始まってみると、予想外の授業の難易度についていけず、辟易してしまいました。
 このままでは落第してしまうと思い、朝は5時から起きて予習し、夜は24時まで消灯延期をして復習に努めました。また、同じ教育同期の学生から、わからない箇所を教えてもらったりし、何とかすべての教育を無事に修了することが出来ました。本課程を通じて学ぶことの大切さを実感しました。
 今後は、語学要員として活躍し部隊に貢献して行きたいと思います。


頑張っています 新しい職場
活躍するOB シリーズ
農中ビジネスサポート(株) 吉原 邦彦
退職前に自己意識の改革を
吉原氏は平成22年9月、海自補給本部管理部を2海佐で定年退職。55歳
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 平成22年9月に海上自衛隊補給本部管理部勤務を最後に、自衛隊を退職し、農中ビジネスサポート株式会社に再就職して、早4か月経過し、やっと新しい仕事にも慣れてきたところです。再就職するに当たっては、補給本部就職援護室の尽力で、素晴らしい職場を紹介していただき、感謝の心でいっぱいです。
 さて、私の勤務先である農中ビジネスサポートは、農林中央金庫の100%出資子会社であり、農林中央金庫の財形貯蓄事務、振込決済事務、手形集中事務、手形交換業務、文書メール業務及び電話交換事務の受託並びに、人材派遣事務等を行っています。
 私の仕事内容は、文書メール業務で、重要文書等も取り扱っているため、配送の手違いが農林中央金庫に大きな損失を与えることとならないよう常に緊張感をもって仕事に当たっています。
 私の海上自衛隊における職種は、航空機整備幹部であり、現在の仕事との関連はありませんが、海上自衛隊で培った、責任感、保全、安全に関する意識とチームワークが、現在の仕事を遂行する上で、極めて役に立っているものと考えます。
 また当社は、社長以下、自衛隊への理解と退職自衛官の雇用にも理解があり、多くの退職自衛官が採用されています。これは、当社で勤務している先輩諸氏が、信頼を得るべく努力を積み重ねた成果であり、私も信頼関係を崩さぬよう、誠実、積極的に仕事に取り組む所存です。
 最後に定年を迎える皆さんに一言
 自衛隊では、どんな役職についていても、再就職先の企業にとっては、ただの新人社員です。自衛隊時代の肩書は捨て、一から始める覚悟で仕事に取り組まなければなりません。そのためにも、定年前に行う管理講習を早めに受講し、自己意識の改革を進めることが重要です。また、何に付けても健康管理には充分留意しておく必要があると思います。


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