防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年1月15日号
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新年明けましておめでとうございます
年頭の辞
防衛大臣 北澤俊美
初心に返り、日々研鑽を
飛躍の年に
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 新年明けましておめでとうございます。平成23年の新春に当たり、全国各地で昼夜の別なく任務に従事する隊員諸官、並びに、海賊対処活動、PKO活動、各国大使館等において活躍されている隊員諸官に敬意を表し、御挨拶を申し上げます。
 昨年は、政権交代を実現してから初めての防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画が策定されました。そういう、記念すべき年となりました。海外ではハイチ、東ティモール、パキスタンへの国際緊急援助隊の派遣や新たなPKOへの参加、国内では宮崎県で発生いたしました、口蹄疫への対応に係る災害派遣等、国内外において自衛隊の力が存分に発揮された年でもありました。
 日米同盟に関しても、昨年は日米安全保障条約改定50周年という節目の年でありました。そのような年に、私自身、米国ゲイツ国防長官とも重要なときには話し合いを持ってまいりました。また、自衛隊においても、大規模で精緻な日米共同統合演習から、自衛隊音楽まつりといった協力に至るまで、様々なレベルにおいて日米間の連携を深めてまいりました。
 同時に、北朝鮮による韓国哨戒艦沈没事件、韓国延坪島(ヨンピョンド)に対する砲撃事件に見られるように、我が国周辺の安全保障環境が依然として不安定であることを改めて実感させる事件も発生をいたしました。このような状況の中、防衛大臣として2回目の新年を迎え、国民の生命・財産を守るという防衛省・自衛隊に与えられた責務を全うすべく、本年も全力で職務に当たる所存でございます。
 以上のような思いを踏まえ、本年取り組んでいく諸課題について、申し上げます。
 昨年末策定された防衛大綱においては、「基盤的防衛力構想」からの転換を図り、「動的防衛力」を構築するとの方針が示されました。防衛省としては、今後、新たな中期防衛力整備計画に従い、効果的かつ効率的に防衛力の整備、維持及び運用に努めてまいります。
 その際、南西地域を含め、新たな部隊配置や情報収集・警戒監視能力、迅速な展開・対応能力の強化等に取り組むこととともに、防衛力の能力発揮の基盤を充実させるため、人的資源や防衛生産・技術基盤に関する課題への取り組みを重視してまいります。
 日米同盟については、我が国の防衛のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定に大きく寄与しています。本年も、様々なレベルでの協力をさらに推進していくことが極めて重要と考えます。同時に、普天間飛行場の移設問題については、引き続き解決に向け、全力を挙げてまいります。
 また、アジア太平洋地域の平和と安定のためには、日米2国間のみに限らず、周辺諸国との協力関係を深めていくことも不可欠であります。我が国と基本的な価値観及び安全保障上の多くの利益を共有する韓国やオーストラリア、さらには東南アジア諸国やインドとの積極的な交流を図り、日本の平和と安全をより強固なものにしてまいりたいと思います。
 次に、海外における自衛隊の活動について申し上げます。現在、自衛隊は5つのPKO活動に参加しており、また、アデン湾における海賊対処活動は本年で丸2年を迎えます。海外における自衛隊の活動は、各国から大変高い評価を頂いております。本年も、国際社会からの要請に迅速に対応できるよう、所要の態勢の整備を進めてまいります。さらに現在、国連においてPKO活動の在り方が議論されておりますが、我が国においても、今後どのような形でPKO活動に関与し貢献していくべきか、検討を深めてまいりたいと思っております。
 私は、防衛大臣に着任した際、若山牧水の「今日もまた、心の鐘を打ち鳴らし、打ち鳴らしつつあくがれゆく」、「今日もまた、心の鐘を打ち鳴らし、打ち鳴らしつつあくがれゆく」という歌を紹介しました。我が身のあり方を日々省みながら、一歩ずつ前へ進んでいく、このような誠実な取り組みを積み重ねる姿勢こそ、我が国の防衛という任務の遂行には必要不可欠であります。改めて、自衛隊にとっては、国民の目には見えにくいかもしれませんが、日々の訓練、隊員個々の自己研鑽により、一歩一歩、技術や能力を高めていくことが極めて重要であると考えております。新たな年の始まりとともに、初心をもう一度思い返し、日々自らを高めていくことを心に留めながら、1年間職務に邁進していただきたいと思います。
 隊員諸官並びに御家族の皆様の益々の御発展、御健勝を心から祈るとともに、この1年が防衛省・自衛隊にとって飛躍の年となることを祈念し、年頭の辞といたします。
(1月4日、全国放送で)
〈聞き取りのまま〉

防衛副大臣 安住 淳
隊員の声に報いる施策へ
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 新年明けましておめでとうございます。東京・市ヶ谷の防衛省から全世界で任務に従事する隊員諸官へ、新年のあいさつを申し上げます。特に、年末年始を問わず、ソマリア沖・アデン湾、ハイチ、ネパール、ゴラン高原、スーダン、東ティモール等、海外で任務を遂行している隊員諸官や我が国周辺で警戒監視等の任務に従事している隊員諸官に衷心より敬意を表します。そして、日ごろから防衛省の任務遂行を支えてくださっている隊員家族の皆様、防衛省・自衛隊に御理解と御支援を賜っております皆さまに対し、改めて感謝を申し上げます。
 昨年末に新たな「防衛計画の大綱」及び「中期防衛力整備計画」が策定されました。その過程では、我が国を取り巻く安全保障環境や我が国の防衛力の現状を分析・評価し、全力を挙げて知恵を絞ることができたと考えております。今後も絶えず変化し続ける安全保障環境を見極めながら、防衛力の整備、維持、運用を効果的かつ効率的に実行していきたいと思います。
 私は昨年9月に防衛副大臣として着任以来、できる限り現場の部隊に足を運び、視察をさせていただくことで、隊員諸官が日々直面している厳しい任務、それを支える旺盛な士気と厳しい規律を肌で感じました。私も副大臣として業務に全力で取り組み、両政務官の協力を得つつ北澤大臣を補佐し、諸官の努力に報いる所存です。
 隊員諸官及び御家族にとって幸多き1年となることをお祈りするとともに、本年が防衛省・自衛隊にとって素晴らしい1年となりますことを祈念いたしまして、年頭のごあいさつといたします。


防衛大臣政務官 松本大輔
隊員の献身的な姿に感銘
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 日本国内、世界各地で任務に精励しておられる隊員の皆様、ご家族の皆様、明けましておめでとうございます。防衛大臣政務官として皆様と共に働く機会をいただきましたことを大変光栄に思いますとともに、その重責を痛感いたしております。
 着任以来、部隊視察を行い隊員諸官と直に接する機会を得ました。PAC3が配備され首都防衛の要となっている入間基地、冬の雷の中で日米共同訓練に勤しむ小松基地、ますます重要性が高まる西の海を守る佐世保・大村地区、島嶼防衛のために昼夜・夏冬・水陸の区別なく厳しい訓練に明け暮れる相浦駐屯地などを伺うことができました。各地の隊員がいざという時に備え大変な緊張感の中にありながらも、任務を遂行する自信に満ちあふれていたのが印象的でした。
 私は雨男なのか、視察のときに限って雨が降ることも多かったのですが、小松や相浦では、冷たい雨の降る中、隊員が自らの体は濡らしながら、私のために傘を差していてくれました。私は隊員の献身的な姿に心を打たれると同時に、こうした隊員一人一人が日本の防衛という傘を提供しているのだという思いを強く持ちました。
 本年は、民主党政権になって初めて、昨年末に策定した防衛計画の大綱と中期防を実施する、スタートの年になります。私がこれまでにお会いした、そしてまだ見ぬ隊員諸官の不断の努力に報いるためにも、任務に邁進できる環境をさらに充実すべく全力を尽くす所存です。
 結びに、本年が隊員の皆様、ご家族の皆様にとって実り多い1年となりますよう心よりお祈り申し上げます。


防衛大臣政務官 広田 一
防衛計画大綱実施の重要な年に
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 日本国内、世界各地で任務に励んでいる隊員諸官、ご家族の皆様、明けましておめでとうございます。防衛大臣政務官として皆様と共に汗を流すことが出来ますことを大変光栄に思いますとともに、その重責に身が引き締まる思いを新たにしています。
 昨年は、日米安保条約締結50年を迎え、日米安保体制の更なる深化・発展に努めるとともに、ハイチ国連安定化ミッションへの参加等国際社会の平和と安定のために自衛隊の活動の更なる充実を図り、また、新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を策定するなど我が国の防衛政策の転換点ともいえる節目の年となりました。
 防衛大臣政務官に着任以降、現場で活躍する隊員と直に接し、現場の考え・勤務環境等を把握するために、ジブチの派遣海賊対処部隊や習志野駐屯部隊等国内外の各部隊を視察させていただきました。いずれの部隊も指揮官を核心として部隊が一致団結し、厳正な規律のもと、必ずしも十分とは言えない環境でありながらも、職務を全うするために厳しい訓練や任務を黙々とこなしている姿を目の当たりにし、誇りに思うとともに大変頼もしく感じました。
 今年は、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を実施していく重要な年になります。私も防衛大臣政務官として北澤大臣を適切に補佐するとともに、隊員諸官の不断の努力に報いるためにも、防衛省改革をはじめ担当する業務に真摯に取り組み、現場で活躍する隊員諸官が安心して任務に邁進できる環境の充実・整備に全力を尽くす所存です。
 最後に、本年が隊員諸官、ご家族の皆様にとりまして実り多い1年となりますよう、心からお祈り申し上げます。


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