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スペーサー
自衛隊ニュース   1103号 (2023年7月15日発行)
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ノーサイド
北原巖男
「槙野万太郎」

 予断を許さない国際安全保障環境。それに対する政府の大きな施策の転換。我が国の厳しい財政事情の下にあって大幅に増額された防衛関係費。
 国民の皆さんは、こうしたことを目の当たりにして来ています。それは、防衛省・自衛隊、自衛隊員に対する期待が大きいことを、同時に、厳しい目で見ていることを示しているのではないでしょうか。
 一言でいえば、平時における大規模震災対処はもちろん、わが国有事の防衛対処等、いついかなる事態の生起に際しても、防衛省・自衛隊、自衛隊員の皆さんはその責任を全うし、任務を完遂し、以て国民の負託に応える存在でなくてはならないというものです。「そもそも防衛関係費の大幅増額、防衛力・自衛隊の強化とはそのときのためではないか。頼むぞ!」そんな強い思いで見ていると言っても過言ではないと思います。・・・すでに隊員の皆さん自身が肌身で感じているかもしれません。
 そんな隊員の皆さんに。
 唐突ですが、現在放映中のNHKの朝ドラ「らんまん」。ご覧になっていますでしょうか?
 「高知県出身の植物学者・牧野富太郎さんの人生をモデルとしたオリジナルストーリー。
 好きなもののため、夢のため、一途に情熱的に突き進んでいく!
 植物学者・槙野万太郎の大冒険・・・!
 その喜びと発見に満ちた生命力あふれる人生を、美しい草花の情景とともに描き、日本の朝に癒しと感動をお届けします。」(NHKのHPより抜粋)
 と言われても、全く関心の無い皆さんもいるでしょうし、厳しい任務形態や勤務時間などから「見ることはムリムリ」、そんな隊員の方々も多いことと思います。中には、「土曜日に一週間の総集編を楽しみにしている」皆さんもおられるでしょう。
 「この朝ドラがどうしたのですか?」「自分と何か関係がありますか?」そんな疑問を抱かれるかもしれません。
 そもそも、主人公は植物学者。皆さんは自衛隊員。選んだ道は途方もなく異なり、住む世界が全く違います。時代も異なり、牧野富太郎博士がモデルとはいえ、万太郎はあくまでもテレビの中の話し。自衛隊員たる自分には関係ない。そう断定したくなるかもしれません・・・。
 僕も、皆さんと同じ自衛隊員でした。泣いたり笑ったり、悩んだり苦しんだり、逃げてしまいたくなったこともありました。落ち込んで自信を喪失したり、転んだりもしました。もちろん、嬉しかったことや感動したことも数多くあります。
 そうしたことの過程で、いつもめぐり会ったり、自分の身近にいたことに気付いたのが、今回の朝ドラの主人公槙野万太郎さんそのもののような、或いは万太郎さん的な、そして万太郎さんと共通する何かを有しているような、そんな隊員の皆さんであり仲間であり関係の皆さん達でした。
 〇彼らは、「好きなもののため、夢のため、一途に情熱的に突き進んでいく」誠実でひたむきな、まるで青春真っ只中のままの皆さんでした。
 〇彼らは、「喜びと発見に満ちた生命力あふれる人生」を笑顔で、ワクワクしながら、旺盛な好奇心を以て挑戦を続けている皆さんでした。
 〇そして彼らは、「美しい草花の情景」にひと時の安らぎを覚え、愛し、癒され、そして再び自らの人生の花を活き活きと咲かせようと一歩を踏み出し、僕の手を引っ張ってくれた皆さんでした。
 今、真に大変な時代に、現職隊員の皆さんは、かけがえのない皆さんの人生を国民と共に在る国民の自衛隊員として生きています。
 そんな「人間自衛隊員」の皆さんに、僕は「らんまん」由来のエールを、心を込めて送りたいと思います。
 〇現在の彼らは、現職隊員である皆さん自身なのです。
 〇現在の彼らは、皆さんの身近におられる多くの仲間や隊員の皆さんであり、関係の皆さんなのです。
 猛暑が続きます。くれぐれも身体には気を付けてください!
 応援しています!
 Keep on Smiling!

北原 巖男(きたはらいわお) 元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事


パプアニューギニア軍軍楽隊への能力構築支援
自主的かつ自律的な部隊に向けて支援を継続
 陸自中央音楽隊(隊長・志賀亨1陸佐=朝霞)は、7月10日から28日の間、現地においてパプアニューギニア国防軍軍楽隊に対する能力構築支援を実施する。
 平成27年にパプアニューギニア側からの軍楽隊創設の要請を受け、本事業は始まった。中音の技術指導や民間からの楽器提供等、官民が連携して支援を続けた結果、2018年に自国開催されたAPECにおいて各国首脳の前で演奏ができるまでに上達、そして昨年の「自衛隊音楽まつり」の初参加で観客の感動を呼んだのは記憶に新しい。
 今後は同軍楽隊の自主的かつ自律的な維持および発展に向けたフェーズに移行する。今派遣では首都ポートモレスビーのムレー駐屯地で、技術指導の他、「軍楽隊の一般的な編成や軍楽隊に必要となる楽器・車両等の数量に関する知見の共有」や「軍楽隊員の新規採用試験への協力」を実施する。
 7月6日、陸上自衛隊中央音楽隊の守屋陽介3陸佐以下7名の派遣要員が井野俊郎防衛副大臣に出国報告を行った。井野副大臣は「これまでの防衛省・自衛隊による支援の成果を定着させていくとともに、将来にわたり部隊の発展に寄与していくための大切な任務です。陸上自衛隊中央音楽隊が育ててきたパプアニューギニア軍楽隊のさらなる発展のために、きめ細やかで親身なサポートをしてくれることを期待をします」と激励した。

UNTPP医療分野の教官1名が
ウガンダに向けて出国
 国連三角パートナーシップ・プログラム(UNTPP)の一環で国連野外衛生救護補助員コース(UNFMAC)に教官として派遣される田中雄也2陸佐(衛生学校)が、7月3日、森下泰臣陸上幕僚長に対して出国報告を行った。
 田中2陸佐は7月5日から19日までウガンダ共和国の国連エンテバ地域支援センターで他国の6名の教官と共に将来のUNFMACで活躍できるヘッドトレーナーを育成する。教官養成訓練は将来、国連PKO派遣を予定している2カ国から25名が参加する。田中2佐が「準備万端です」と報告すると、森下陸幕長は「日本代表としてがんばってほしい。他国の教官との交流や訓練生をしっかりと教育することで、日本の地位を高めることはとても大事なことだ」と激励した。
 本訓練コースは、国連PKO要員の安全性向上が喫緊の課題になっていることから、2019年に日本が国連と開始したプロジェクト。訓練生の応急救護の技能習得により、ミッションの活動における安全性の向上に貢献することが期待されている。

第20次派遣海賊対処行動支援隊出国報告
 ソマリア沖アデン湾での派遣海賊対処行動のため、ジブチの活動拠点で警備や拠点の維持管理を行う第20次派遣海賊対処行動支援隊の第2波が7月18日に出国する(第1波は4月25日に民航機で出国)。それに先立ち、7月6日に同隊の司令・鈴木攻祐1陸佐(陸上総隊)、警衛隊長・西勇人3陸佐(中央即応連隊)、先任上級曹長・林裕貴陸曹長(同)の3名が、森下泰臣陸上幕僚長に対して出国報告を行った。
 森下陸幕長は「極めて重要な任務に就くにあたり、今とても良い表情をしている。高い意識を持って任務完遂のためがんばってほしい。今までの拠点の警備にとどまらず、様々な事象が起きる可能性がある。それを踏まえてしっかりとした心構えで任務に邁進してほしい。頼む」と送り出した。

第2施設団がモンゴルで
今年度2度目の能力構築支援
 第2施設団(団長・黒羽明陸将補=船岡)は、6月3日から6月24日の間、モンゴル国の首都ウランバートル近郊にある第119部隊において、測量及び道路構築に関する能力構築支援を行った。
 本事業は、モンゴル軍工兵部隊のPKO派遣に必要な施設分野における人材育成を目的として2014年より支援が開始され、第2施設団は2018年より隊員を派遣している。
 今年度は、4月の測量及び道路構築教育を通じた工事計画作成を経て、6月の施工工事という2回の派遣であり、第10施設群土屋2佐以下9名の隊員が参加し、その中には本事業として初の女性自衛官が加わっている。
 6月の派遣では、モンゴル軍が実施する暗渠構築2カ所、砂利道100mの工事について技術指導を実施した。日本とは違う文化、風習等に戸惑いながらも日本の自衛隊が持つ施設技術、特に安全面を重視した作業規律や、長期安定使用に資する品質管理に重点をおいて指導し、モンゴル軍工兵の施設技術の向上を図った。
 派遣間、モンゴル軍が保有する施設器材の故障や軟弱土発生に伴う処置等の作業隘路が発生し、派遣期間内における工事完成が危ぶまれる場面も生起したが、モンゴル軍と派遣隊員が知恵と経験を持ち寄り、互いに協力することにより6月21日に全ての工事を完成させ、達成感をもって閉講式を迎えることができた。
 派遣隊員は、モンゴル軍の鉄道工事等の経験に裏付けられた高い施設技術を確認しつつ、モンゴル軍への指導を通じて、これまで自衛官として培ってきた基本・基礎となる施設技術が世界に通用することを確信したようだ。
 引き続き今年度の派遣成果を評価分析し、次年度以降の派遣業務に向けた準備をしっかりと行った上で、モンゴル軍の能力向上に寄与していく。

無事故飛行1500時間達成
<第7飛行隊>
 第7飛行隊(隊長・長谷重義2陸佐=丘珠)は6月14日、丘珠駐屯地において無事故飛行1500時間セレモニーを実施した。
 飛行訓練間は、空に雲が残っていたものの天候は安定しており、約2時間の飛行訓練を無事に終えた。
 1500時間を達成した隊員は、平成22年に航空操縦士となってから13年、日々自学研鑽し、操縦技能等を高めてきてこの日を迎えた。挨拶では、「ここを節目として、新たにスタートを切り、3000時間、5000時間の無事故飛行を目指していきたい」と語った。
 セレモニーには、駐屯地から多数の隊員が集まり、無事故飛行を祝福するとともに、同僚隊員による恒例の水掛けを実施した。

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