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自衛隊ニュース   881号 (2014年4月15日発行)
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防大入校式
知徳体一体を目指す
 4月5日、防衛大学校で平成26年度の入校式典が挙行され、本科62期生571名が服務の宣誓を行った。入校式では武田良太・防衛副大臣が「高き志を持って日々の生活、教育、訓練に全身全霊をもって励むよう」と訓示、國分良成学校長も「知徳体の三位一体を目指す」と式辞で述べ、防大で学ぶ意義を強調した。
 観閲式では、防大上空を防大卒の自衛官が搭乗したり無線・管制を担当する陸海空の航空機が祝賀飛行した。松村五郎・統合幕僚副長は来賓祝辞で、米軍を倣い始まった自衛隊の統合運用が、米軍の予想以上に順調に滑り出した要因の一つとして「陸海空要員を共に教育する防大の存在」を挙げた。陸海空統合の単独の士官学校として世界でも数少ない幹部養成機関である防大。
 近辺の陸海空の駐屯地・基地から防大OBが揃って小原台上空に飛来して後輩を祝う姿は、統合における防大の重要性を印象付けた。
 松村副長は「小原台の共通の思い出が、陸海空の相互信頼と共感を生み出す」とも述べた。陸海空の枠を超え同期、先輩・後輩の信頼と共感を育む4年間がこの日から始まった。

おかえりなさい
南極観測「しらせ」帰国
昭和基地に3年ぶり接岸
 4月9日、第55次南極観測協力を行った海上自衛隊砕氷艦「しらせ」(艦長・日高孝次1海佐)が5か月ぶりに東京・晴海埠頭に帰国した。前日の荒天から一転、「しらせ」帰還を歓迎するかのような雲ひとつない穏やかな天気に恵まれ無事接岸した。乗員と約130人の乗組員家族や関係者は、艦上で久しぶりに再会を果たし、甲板は喜びの歓声に包まれた。
 「しらせ」は昨年11月8日に晴海埠頭を出港、オーストラリア西部フリーマントルで58人の観測隊員が乗艦し、12月中旬に氷海に進入した。
 氷海では過去最高を記録する4563回のラミング(チャージングともいわれる砕氷行動)を実施する程の困難な砕氷航海を続けた。綿密な航路計画と「しらせ」の優れた砕氷能力を十分に発揮して、今年1月4日に過去2年間厚い氷に阻まれていた昭和基地沖の接岸に3年ぶりに成功した。
 約50日間の物資輸送やその他の支援作業を無事終えて、1月22日に離岸した。
 昭和基地からの帰路には2月16日にロシアのマラジョージナヤ基地沖約700mの地点で座礁。この時、二重船底の外壁が損傷して浸水したものの内壁の損傷や燃料の漏洩はなかった。積載物資を船底側へ移動させて船首側を浮上させ、排水作業を実施しながら満潮時に離礁を試み、4度目で無事脱出。こうした数々の困難も乗員一丸となって克服、無事に帰国した。
 航海日数151日、南極での行動日数は99日、総航程約37000?でこれは概ね地球1周分に相当する。観測協力として、人員輸送、1160トンの物資輸送、艦上観測、基地設営支援等を実施した。
 接岸後に「しらせ」に乗り込んだ出迎えの家族や知人らは、飛行甲板で待ち受ける乗員と再会。「パパ」「お父さん」と待ちきれずに駆け出す子供たちを抱き上げたり、頬ずりして再会を喜ぶ乗員の姿があちらこちらで繰り広げられた。「お父さんにチュしてあげたら」とのお母さんの声や「お帰りなさい」「お疲れ様」とたくましくなった我が子を見つめるご両親の姿も。若い独身乗員は恋人や友人たちと一緒に携帯で写真撮影したりとそれぞれに再会のひと時を楽しんだ。
 帰国報告に続いて艦上で行われた帰国行事には重岡康弘海上幕僚副長、武居智久横須賀地方総監、松村五郎統合幕僚副長らが出席した。松村副長が「3年ぶりに昭和基地沖への接岸を果たし、今後の観測業務の進展に大きく寄与して無事帰国を果たすことができたのは、日高艦長の指揮統率の下、一致団結して任務達成に邁進した結果である」と統幕長訓示を代読した。
 また、海幕長慰労の辞(重岡副長代読)でも「艦長以下乗員が自己に与えられた職責を深く理解し全身全霊を傾けて任務遂行に邁進した賜である」と労をねぎらった。日高艦長には、今次の南極観測協力の功績に対し2級賞状が授与された。
ミニ解説「しらせ」
 南極地域観測を支援するため日本と昭和基地への物資や人員の輸送を主な任務としている砕氷艦。基準排水量1万2650トン、全長138m、全幅28m。最大速度19ノット。
 南極地域観測を中心となって行っている文部科学省が建造費を支出し、運用は海上自衛隊が行っている。
 海上自衛隊が観測協力を担当することになったのは1965年からであり、初の任務には砕氷艦「ふじ」が就役。1982年からは初代「しらせ」が就き、現行の2代目「しらせ」は2009年に就役し、今回で5回目の協力となる。
 名前は日本人として初の南極探検を行った白瀬矗(のぶ)陸軍中尉(1861年〜1946年)に因むもので、一般からの公募で命名された。
 南極大陸にある「白瀬氷河」も同じ白瀬中尉の名前から名付けられた。

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