4月22日、統合幕僚監部は平成27年度の緊急発進実施状況を公表した。
総数は873回で、冷戦さ中の1984年に記録された944回に次ぐ943回だった昨年度比70回の減少。これは、戦闘機を主とするロシア機(国籍は推定を含む、以下同)に対する回数が473回↓288回と、185回も大幅に減少したことに因る。
但し、情報収集機を主とする中国機に対するスクランブル回数は107回増の571回で国別トップ。多くが東シナ海を飛行しており、同地域を担任する南西航空混成団はおのずとスクランブル回数が大幅増。北空、中空、西空3つの航空方面隊は昨年比同数、もしくは減少だった。
緊急発進のうち、特異な事例等として日付、国籍・機種、飛行概要が公表された事例は計24件。9月15日には機種不明の推定ロシア機1機が北海道根室半島沖上空を領空侵犯した。中国機に関しては、東シナ海から、沖縄本島と宮古島間の海上を通過して太平洋へ抜ける特異な事例が計10件、うち、東シナ海から、対馬の南の海上を通過して日本海へ抜ける初の事例が2件公表された。 |