防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   930号 (2016年5月1日発行)
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全国で入隊式入校式

28普連〈函館〉
 4月10日、第28普通科連隊(連隊長・緒方義大1陸佐=函館)は平成28年度自衛官候補生課程入隊式を挙行した。入隊式は梶谷惠造森町町長をはじめ、自衛隊協力諸団体の会長、出身学校長らの来賓ほか、多くの候補生家族が会場へ足を運び盛大に執り行われた。
 国家斉唱後の任命では候補生一人一人の名前が読み上げられた。その後、入隊者の代表として申告と宣誓を和田龍静候補生がしっかりとした口調で且つ力強く行った。
 式場では着隊から一週間で見違えるようになったわが子の姿に感動する家族も見受けられ、引き続く祝賀会食では久しぶりに家族と食事を共にし団欒している様子が見受けられた。昼食後、家族は教育隊長から要員の紹介と教育期間の説明を受けたのち、営内居室を研修し部隊を後にした。帰り際、家族から「よろしくお願いします」など激励を受けた

9特連〈岩手〉
 第9特科連隊(連隊長・柳裕樹1陸佐=岩手)は4月10日、「平成28年度自衛官候補生入隊式」を挙行した。
 式は、自衛官候補生の家族、国会議員、各市町長等をはじめとする多数の来賓が見守るなか、駐屯地各部隊長等が倍列し、県内外から入隊した70名の自衛官候補生入隊式が厳粛に執り行われ、自衛官候補生を代表して盛岡市出身の畠山和真候補生が辞令書の交付を受けたのち「申告」、候補生全員による力強く、元気溢れる「宣誓」を実施し、これからの教育への意気込みを感じさせた。式辞において連隊長は、「仲間を大切に」を要望し、「切磋琢磨しお互いを高めあい、助け合い、そして仲間となっていく。一人では乗り越えられない高い壁も仲間と共にであれば乗り越える事ができる。生涯の友を作る事が出来るよう1日1日努力を積み上げていくことを期待する」と祝いと激励の言葉を送った。
 入隊式終了後には祝賀会食が行われ、滝沢市出身の田鎖翔太候補生が「3ヵ月後の自分達の姿を楽しみにしていて下さい。立派な自衛官になります」と決意表明し、自衛官になるための第1歩を踏み出した。
 本年度入隊した将来の国防を担う70の原石は、生涯の友となるであろう仲間達と切磋琢磨し助け合い、約3ヶ月間の厳しい教育・訓練により磨かれ、強い光を放つ立派な自衛官として育っていく。

2普連〈高田〉
 第2普通科連隊(連隊長・二宮充史1陸佐=高田)は4月6日、高田駐屯地において土橋均副市長をはじめ来賓32名、家族約90名の参列を得て、第7期自衛官候補生入隊式を行った。
 本年度は59名が入隊し、緊張感漂う中、自衛官候補生の告達が行われた。一人ずつ名前が読み上げられ、そののち申告、宣誓を行い自衛官候補生としての第一歩を踏み出した。
 連隊長は「同期生同士相互に助け合い、厳しさや苦しみを分かち合い、全員が無事修了する事を心から期待する」と激励し、式辞とした。
 その後祝賀会食を行い、来賓、家族とともに門出を祝った。

女教隊〈朝霞〉
 4月9日、女性自衛官教育隊(隊長・岩塚寿文1陸佐=朝霞)は、朝霞駐屯地体育館において、第9期一般陸曹候補生課程及び第6期自衛官候補生課程の入隊式を挙行した。
 約280人の新入隊員は、来場した家族が見守る中、新しい制服に身を包み、緊張した面持ちで入隊式に臨んだ。
 それぞれの課程代表の新隊員は、会場の空気に飲まれることなく、女性らしく麗しい大きな声で指揮をして、無事に大役を務めた。
 執行者である隊長は、約3カ月の教育期間、区隊長や班長そして同期を信頼し絆を深めるとともに、厳しい教育訓練を通じ自ら鍛練し、立派な自衛官になるよう新入隊員を激励した。
 入隊式の最後には、全員が強く明るい声で女性自衛官教育隊歌を会場に響かせ、盛大かつ厳粛に行われた入隊式が終了した。
 その後、家族との会食が行われ、わずかな期間で見違えるようになった我が子を、目を細めながら食事をとる父母の姿が散見された。

体育学校〈朝霞〉
 今年度入校者143名中、試合や合宿等で欠席の選手を除く選手が一同に会した自衛隊体育学校(学校長・山中洋二陸将補=朝霞)「第55期特別体育課程入校式」が4月13日、同校講堂で執り行われた。
 特体生たちの自衛官アスリートとしての自覚を高める好機ともなっている同式典。山中学校長の「諸官らが世界で活躍する姿が隊員、国民に夢と希望を与え、我が国のスポーツ振興、日本の元気に繋がります」との式辞が一段と胸に染みる。
 今年度体育特殊技能者採用12名(※1)の中でもレスリング班・阪部2陸曹、ボクシング斑・藤田2陸曹らと並び東京五輪での活躍が有望視される水泳班の渡辺2陸曹は4年後への意気込みを語る中で「早く環境の変化に慣れるように」の言葉を繰り返し緊張の面持ち。制服と自衛官の肩書きは重い物なのだと再認識させられた。
 山中敏和1陸尉(ライフル射撃)、成松大介3陸尉(ボクシング)、森栄太3空尉(ピストル射撃)、谷井隆行3空尉、荒井広宙3陸尉(ともに50km競歩)、今年度体育特技採用者の江原騎士2陸曹(競泳200×4フリーリレー)、三口智也3陸曹(近代五種)。4月25日現在、リオ五輪には体育学校から7名が出場予定で、今後数名増える可能性を残す。今夏と4年後、メダルを手にする隊員が一人でも多く出る事を祈りたい。
(※1)◎レスリング班▽阪部創(グレコ75kg級)、金澤勝利(フリー125kg級)◎ボクシング班▽藤田健児(バンタム級)、金城大明3陸曹(ウェルター級)◎柔道斑▽山崎珠美(48kg級)射撃班▽長部谷響2陸士(ライフル)◎ウエイトリフティング班▽田中太郎(105kg級)、金城絵里香(+75kg級)◎水泳班▽渡辺隼斗(平泳ぎ200m)、江原騎士(自由形400m)◎近代五種班▽大西渚生2陸士、内田美咲2陸士。特記無き隊員は2陸曹。
(※2)競技の特性による長期育成の必要性等を鑑み27年度より体育特技者採用の年齢が引き下げられた。2年目の今年度は高卒3名を2士採用。

高工校〈武山〉
 陸上自衛隊高等工科学校(学校長・滝澤博文陸将補=武山)では4月9日、陸上幕僚副長・山之上哲郎陸将立ち会いの下、第62期生徒(346名)の入校式を講堂で実施した。
 式典は部内外100名を超える来賓が臨席するとともに、全国各地から駆けつけた新入生の家族約800名が出席し盛大に執り行われた。本校吹奏楽部の演奏による国歌斉唱に始まり、任命・申告・宣誓と続いた。新入生代表・新岡瑠唯斗生徒(青森県出身)の声にあわせて、全員が声高らかに宣誓した後、一人一人が順に自分の名前を呼称し、元気溌剌とした声が会場いっぱいに響き渡った。その凛々しい新入生の姿を目にした家族は、感動を隠せない様子であった。学校長は式辞において「目標を立て日々努力せよ」及び「真の友情を育め」の2点を要望した。また、陸上幕僚副長・山之上哲郎陸将は、「目標を掲げ、精一杯努力をしてもらいたい」及び「知・徳・体のバランスのとれた力を養ってもらいたい」の2点を激励の言葉として贈り、新入生は真剣に耳を傾けていた。式の最後には、覚えたばかりの高等工科学校校歌を声高らかに斉唱し、式を終えた。
 引き続きグラウンドにおいて、第2及び第3学年による歓迎パレード及びドリル演技が披露された。また、祝賀飛行がヘリコプター2機及び連絡偵察機1機をもって、生徒出身のパイロットにより実施された。
 その後、食堂で午餐会が実施されて、生徒は久しぶりに家族と食事を共にし、楽しい一時を過ごした。家族を前にした新入生たちは、緊張した面持ちから、少年らしいあどけない表情へと変わり、笑い声が絶えない和やかな時間であった。来賓の武田正徳第22代少年工科学校長より、「初心を忘れず同期と協力して困難を乗り越えていって欲しい」という言葉を、一人一人が深く胸に刻んでいた。
 全ての行事が終了した新入生の表情は、家族との別れを惜しみながらも、新たな学校生活への決意に満ちあふれたものであった。いよいよ自衛官への第一歩を歩み出す346名の若桜の未来が、輝かしいものとなるよう願ってやまない。

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