防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   919号 (2015年11月15日発行)
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スポーツよもやま話
根岸直樹
プロ野球セパ共に新監督続々登場!!
 プロ野球の監督というものは、これほどまでに厳しいものなのか。昨季誕生した5人の新監督もそうだったが、今季もまた早々と監督の交代劇が続いている。オリックスの森脇浩司監督(55)は、96年以来となる「悲願のリーグV」を旗印に掲げながら、6月には早くも最下位に落ちたことを理由に休養。福良淳一ヘッドコーチ(55)が代行して、シーズン終了と同時に新監督に就任した。
 DeNAの中畑清監督(61)は、4年目の一大飛躍を約束してスタートを切り、前半戦首位で折り返すなど「ことしこそ」と大いに期待されたのに、終わってみるとこれも最下位。「けじめをつけないと」と退陣だ。「オヤジ」と慕った元巨人の長嶋茂雄監督(80)に「お前しかいない」とハッパを掛けられて就任したのが、5、5、6位では……。
 4年間で239勝319敗17分では、退かざるを得ない。「これで無職になってしまった」と引退会見で、「また逢う日まで」を熱唱して、潔くユニホームを脱いだ。
 楽天・大久保博元監督(46)も、期待されたほどのこともなく退陣。「いい参謀役に恵まれなかった」という見方もある。
 頑張ったのはヤクルト・真中満監督(44)。打撃コーチとして才腕を発揮し監督に就任。チーム打率・257、574点を叩き出し、セ・リーグを制覇した。打率・329(2位)本塁打38本(1位)、34盗塁(1位)とトリプル3の山田哲人(23)、首位打者(・336)の川端慎吾(28)、打点王(105打点)の畠山和洋(33)……と、ヤクルトの若手打者には、セ各球団の投手が手を焼いた。抜群の打撃指導者は、チーム采配でも偉才を放ったことになる。
 パ・リーグで、コーチ経験もなく、就任1年目でV監督の座についたソフトバンク・工藤公康監督(52)。新人監督のリーグVは18人目だった。
 各チームとも早々と新年度に備えて構想を練り始めているが、楽天が梨田昌孝監督(62)を就任させたのは大ヒット。梨田新監督は2004年、オリックスとの合併で消滅した近鉄最後の指揮官だが、01年の近鉄リーグV、その後日本ハムを率いて(08-11年)、09年にリーグVも経験している。
 「選手の長所をどんどん引き出して、勝率的には最低でも5割」と断言。チーム編成の全権を握る星野仙一副会長(68)は「2年連続最下位の屈辱をはね返してくれる男は、梨田しかいない」と全幅の信頼を寄せている。
 プロ野球の歴史を開拓した巨人・阪神にとっても、2015年は思い出したくない1年となった。原・巨人には思いもかけなかった"黒い霧"問題で、最後になって土がついた。阪神・和田豊監督(53)も2年で力尽きた。「ゴー・フォー・ザ・トップ」に「一丸」を意味する「アズ・ワン」を付け加えたが、結実ならず、OBの金本知憲新監督(47)で再出発する。
 中日・谷繁元信兼任監督(44)は捕手出身の大監督・野村克也氏(80)の持っていた捕手通算3017試合出場を塗り替えて、心置きなく監督業に専念し「強い中日」を目指す。
 サッカー・ラグビー人気が異常なほど盛り上がるスポーツ界に、プロ野球人気の更なる復活を期待して、新しい年を迎えたいものである。

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