防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   902号 (2015年3月1日発行)
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スポーツよもやま話
根岸直樹
遠藤聖大(大相撲 追手風)
大阪場所で巻き返せ

 初場所、東前頭3枚目でまたしても負け越してしまった。遠藤聖大(24)=追手風=に、心機一転してシコ名を変えてみては、と冗談まじりに聞いてみた。本名で相撲を取っている力士がいないわけではないが、上位で本名のままは高安晃(25)=田子ノ浦=くらいのもの。何か強そうなシコ名で春場所奮起してほしいと、軽い気持ちで口にしたのだったが、本人は「名前で強くなれるくらいなら、苦労はしませんよ」と受け流してしまった。
 シコ名を付けるのには、別に決まりがあるわけではない。親方、後援者、あるいは字画、本人の希望なども入れて強そうな名前にする。「右肩上がり」とか「宇瑠虎」などというシコ名の力士もいたが、右肩上がりどころか、右肩下がりに負け続け、いまも西幕下96枚目で、初場所やっと4勝3敗。親方も「やっぱり勝たなきゃ意味がない」と、本名の「吉野」に戻して「再出発」するそうだ。
 遠藤同様、大学横綱で大いに期待された宮本一輝という力士も、地元の有名山・武甲山にちなんでシコ名をつけ頑張ったが、どうしても勝てない。地元では、武甲山がセメントの材料として掘り崩され、見る影もなくなってしまったことから「そんなシコ名で勝てっこない」ということで「武甲」「剣武」に改名してみたが、それでも勝てず一度幕内に上がっただけで、いま引退して実家の民宿を継ぎ、ちゃんこ鍋で腕をふるうかたわら、町(埼玉・小鹿野町)の交通安全広報大使として頑張っている。
 それにしても、あれだけ周囲から期待され、ファンも「白鵬に負けないほど多い」遠藤がどうして勝てないか。一時、前頭筆頭にまで上り「次は三役、横綱」とファンは大声援を送っているのに、初場所では初日の逸ノ城に勝ったのが注目されたくらいで、またもや負け越し。8日初日の大阪場所で巻き返せるかどうか。
 それでもファンの期待は、今人気沸騰中の逸ノ城よりも高く、逸ノ城の分も含めてだが、春場所初日の懸賞金が何と60万円で「いいお年玉だった」などと笑っていた。6日目の白鵬戦でも、それまでの3回、いずれも3秒足らずだったのが「8秒も頑張った」と自信のついてきたことを認めていた。
 北の湖理事長は「攻めていこうという気持ちがあっても、自分の形になり切っていない。勝ち運がないといってしまえばそれまでだが、相撲が遅い。体が柔いだけではダメ。前に攻めれば引かれて落とされ、四つに組めば圧力負け。うまさだけでは上位は望めない。もっと上の大形力士と稽古しないと、力はつかない」と苦言を提している。伊勢ヶ浜審判部長も「出合いに鋭さがない。これからは出稽古に出て、上位の大形力士にうんとかわいがってもらう必要がある」といっている。
 大阪場所にはまた大学横綱・大道久司(22)=東海大-出羽海=が入ってくる。大道は「がむしゃらにやっていきたい。一日も早く遠藤先輩と戦えるようになりたい」と話している。遠藤としては、対戦はまだ先のことだが「先輩としていいところを見せないと…」ということになる。大阪場所「遠藤ガンバレ<CODE NUMTYPE=SG NUM=93A7>」の大声援が、館内に響き渡ることを期待して、サインを求めると「生きることに必死」としたためてくれた。両国国技館に「横綱・遠藤聖大」の額が高々と飾られる日が、待ち遠しい。

龍郷町町道秋名1号線応急補修工事引渡し式
〈第2施設群〉
 第2施設群(群長・圓林栄喜1陸佐=飯塚)は、平成22年、23年に奄美大島龍郷町を襲った集中豪雨により荒廃した町道補修の部外工事を約3ヶ月間にわたって実施し、このほど、2月16日に龍郷町役場庁舎の2階会議室にて、西部方面総監部(施設課)、第5施設団本部(副団長)の立会のもと工事を担当した第2施設群長以下隊員と龍郷町町長以下役員並びに龍郷町町議が参列するなか引渡し式が執り行われた。
 工事は、龍郷町秋名地区の町道秋名1号線の約1・1kmに及ぶ道路の補修工事であり、第2施設群隊員38名が平成26年11月10日〜平成27年2月16日までの間に、秋名川沿いの法面が崩落した箇所や、幅員が狭くなっている箇所等を工事して農業用小型トラックが走行できる状態にまで補修した。
 また、部外工事と並行して、名瀬市はたらく乗り物展支援、空自記念行事支援等を行うとともに、奄美観光桜マラソン(2月)や8月踊り等の地域の行事に隊員が参加して地域住民との交流を深めた。
 引渡し式では、引渡書の交付、受領書の交付に引き続き、龍郷町長からは「町の予算等の制約によりあきらめかけていた町道秋名1号線の補修工事を自衛隊に引き受けてもらい感謝申し上げる」との感謝の言葉があった。また、第2施設群長からは「工事間の地域住民の皆様からの温かい支援への感謝と今後奄美大島に配備される予定の陸上自衛隊部隊への理解と協力をお願いする」との挨拶があり、引渡し式に参列した全員が補修工事の完成を喜んだ。

防衛ホーム俳句コーナー
花を買ふ春分の日の駅を出て    大谷弥栄
春を待ち出窓に並ぶ植木鉢     足立 徹
嫁ぐこと雛に伝へ納めけり     古賀芳川
阿夫利嶺の斑雪を残し晴れ渡る   青木余利乃
春日傘畳渡舟の客となる      榎 利風
鼻光る臥牛の像へ春の風      松本弘道
髪切りて首の冷たし春の風     高橋ふみ子
青竹の雪降り払ひ腰伸ばす     佐藤英洋
春の夢吾より若き母と逢ふ     米田ふさゑ
深々と積りし春の青し       関田絹江
紅白となく梅盛る日和かな     牧田桃苑
春の路地曳き売りの声通り抜け   松岡魚青
手作りの彩はなやかな吊し雛    松野藤枝
鼻光る臥牛の像へ春の風      松本弘道
老妻と声を掛け合ひ土筆摘む    宮田 康
放つ火の走りて猛る葺火かな    山崎明子
菜の花の咲きて岬の分教場     渡辺成典
父母老うもなほ華やげる梅紅し   坂元順一
   選 者 吟
寺門入る遠き初音に迎へられ    成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)

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