防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年11月15日号
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寄せ書き
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隊員みんな広報官 第3飛行隊(八尾)准陸尉 岡村哲治

 皆さん、あいさつしていますか。
 この問いに対して「しています」、次に「どこで」の問いに対して「職場、家庭です」という答えが返ってくる人がほとんどだと思います。しかし、職場でのあいさつ、正しくできているでしょうか。
 あいさつは「礼儀」「好感」「敬意」の日常的な表れであり、しっかり行うことが必要です。子供に正しいあいさつを教える上でも親が見本をみせる必要があると思います。
 上司に対して「ご苦労様です」と言っていませんか。「ご苦労様」は部下・後輩など目下の者に対して使用する労いの言葉、上司・先輩など目上の人に対しては「お疲れ様です」が正しいとされています。誤って使用すると逆に失礼にあたるので注意しましょう。
 次に部外者に対するあいさつをしている人がどれほどいるか分かりませんが、私も営外者になるまでは、部外者に対するあいさつというものができていませんでした。
 近年、災害派遣、創立記念行事に伴う駐屯地開放などにより自衛隊・自衛官の知名度は以前に比べると向上していますが、自衛隊・自衛官の印象を聞くと、部外者からの一番の答えはむかしと変わらず、「怖い」が圧倒的に多く、また自衛隊については「別世界、近寄りにくい場所」と閉鎖的な組織という印象がまだ根強く残っており、まだまだ身近な存在とは言い難い状況です。このような状況を改善するには、やはり平素のあいさつしかないと思います。
 私は通勤時に突然面識のない部外者からあいさつされた際、びっくりして返答できませんでした。そのときは返答できなかったことに、後悔というか後味の悪さを感じたことを覚えています。しかし、次の日は自分からあいさつしたのは言うまでもありません。
 たった一言のあいさつですが、威力十分。隊員一人一人が広報官のつもりで自衛隊・自衛官をよりアピールし、理解を促進する上でも、ぜひあいさつをしていただきたいと思います。

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「海自はロマン」女性防衛モニター 桑島直子 (大阪地本投稿)

 いよいよ待ちに待った初めての海自研修の日がやってきました。天保山に集合すると、真っ白な制服の方々が…。もうそれだけで目が眩みそうです。
 チケットを渡して入場すると、とても大きな護衛艦「いせ」が入港していました。ヘリが離発着できる最新鋭の護衛艦とのことで、そんな船を間近で見ることができてとてもラッキーでした。私たちが乗る船は「せとゆき」という護衛艦です。以前、舞鶴で「あたご」を見学したことがありましたが、ぐるっと一周しただけでした。今回は護衛艦の中に入って見学できるなんて、そして走っている護衛艦に乗れるなんて、とても貴重な体験です。
 乗るとすぐ、垂直に近いくらい急なハシゴを上りました。これを見たときは「こんなハシゴを本当に上るの!」としばらくとまどってしまったほどです。「レンジャー!」と言いながら勇気を奮い立たせ、下を見ないようにしてなんとか上りきりました。船上で陸の研修が役立った!?
 初めて見るものばかりで、遠くまで見える望遠鏡に感激したり、ラッパを見つけて隊員さんに頼んで吹かせてもらったりと、子供のようにはしゃいでしまいました。起床ラッパの生演奏も聞かせてもらいました。
 船は思ったより速いスピードでしたが、船酔いすることもなく静かで快適な乗り心地でした。途中、みんなとはぐれて迷子になってしまいました。艦内は迷路のようで、もうみんなと合流できないんじゃないか、この歳になって迷子のお呼び出しをしてもらわねばならないんじゃないかと思ったくらいでした。なんとかみんなを見つけ、機械室にたどり着くと、そこにはボタンがずらーっと並んでいて、24時間体制で監視しているとのこと。対空ミサイルの動きや連なった護衛艦の群れを見ていると、まるで映画を観ているような気持ちになり、その勇ましい姿に頼もしさを覚えました。「やっぱり海自はロマンだなあ…」うっとりしていました。
 しばらくして訓練海域に入ると、すれ違う護衛艦が空砲を放ち、哨戒機が低空飛行で旋回していました。一番印象に残ったのは初めて見た潜水艦です。隊員さんがライフジャケットを着用して潜水艦の外に立っているではないですか。潜水艦は潜るだけで、人が外に立つ場所はないと思っていたのです。
 初めての海自研修では、びっくりすることがたくさんありました。とくに潜水艦は知らないことが多く、謎だらけでしたが、この研修を通して「ますます知りたい!」と思いました。数時間、船に乗って過ごしていただけで「艦内という限られた空間のなかで生活することって大変だなぁ、特殊な職場で働く隊員さんの精神力の強さは自分なんかと比べものにならないくらいすごい」と感じました。
 雑用や掃除でも良いので、隊員さんが実際にされている仕事をぜひ体験してみたいです。その中で隊員さんが日々どのような思いで仕事をしているのか、たくさんお話を聞かせていただけたらな、と思います。

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まもるくんになる 築城気象隊 空士長 黒岩美紀 (宮崎地本投稿)

 私は7月から9月までの間、宮崎地方協力本部日南地域事務所で臨時勤務をさせていただきました。
 当初、部隊で臨時勤務のお話をいただいた時、私にできるのかと多少不安に感じたこともありましたが、以前から地本で勤務したいと思っていたこと、また地元で仕事ができるということで、すごく嬉しく喜んだことを覚えています。
 日南地域事務所に着隊すると、所長以下3名の広報官が優しく迎えてくださり、また何も分からない私は不安と緊張でいっぱいでしたが、「ぼちぼち慣れていけばいいよ」と言ってくださったその言葉にどれだけ励まされたか分かりませんでした。
 また部隊とは違い、こちらでは地域の方々との繋がりが深いこともあり、どのように接すればいいのか分からず戸惑ったこともありましたが、事務所の皆さんや地域の方々の温かい心に励まされ自分らしさを取り戻し、少しずつですが仕事にも慣れることができました。
 事務所での私の主な仕事は電話の対応や接客、学校説明会、艦艇広報や採用試験の支援などでした。
 中でも一番印象に残っていることは、艦艇広報で迷彩服を着て、着ぐるみ「まもるくん」となり広報活動をしたことです。実際に着ぐるみを着たことで、広報活動の「大変さ」や「やりがい」を身にしみて感じることができました。自分は短い期間でしたが、いつも広報活動をされている広報官や地本の皆さんの苦労があってこそ、新しい自衛隊員が入隊してくるのだと実感しました。また、私が入隊した時もこのように支援していただいたことを改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 3ヵ月間、温かくご指導いただいた地域事務所の皆さん、地本本部の方々、また「頑張ってこいよ」と温かく送り出してくれた部隊の皆さんのおかげで、たくさんの貴重な経験をさせていただき、学ぶことができました。この経験を活かし、部隊でもより一層精進していきたいと思います。

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素晴らしい体校 第32普通科連隊(大宮) 3陸曹 郡司俊之

 私はこのたび6週間、体育学校で行われた曹体育課程の教育に参加しました。
 もともと体を動かすことが好きでトレーニングする上での知識もそれなりに持っているつもりでしたが、実際に教育を受けてみると、自分の知識は薄っぺらいものだと感じました。体育学校の教育は奥が深く、素晴らしいものでした。
 教えていただいたことは、「人体の構造・筋肉・骨について」「栄養の摂り方」「トレーニングの要領・組み立て方」などで、このほか部外の講師による講話や講習もありました。
 それぞれの教育は非常に専門的で、体の構造・原理を理解した上でより効果的なトレーニング要領を教えていただけたので、それぞれの知識は吸収しやすく、納得した上でトレーニングすることができました。
 今回の教育を通じて、これまでの独学に近い知識を理にかなった正しいものにすることができました。学んだことを中隊の訓練で活かし、自衛官として必要な体力を身につけるための効果的な体育訓練を提案し、部隊に普及していきたいと思います。

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格闘に魅せられて 第12普通科連隊(国分) 陸士長 古賀大樹

 私の趣味は格闘である。小学校のときに観に行った女子プロレスがきっかけだった。初めて観たプロレスの熱気や迫力に感動して、みるみるのめり込んでいった。
 その日から小遣いを貯めプロレスの雑誌やチケットを買い、たびたび観戦に行くようになった。……しかし友達が言った一言で興味がなくなってしまった。
 「プロレスは八百長だ」。
 それでも格闘系が好きで総合格闘技やK—1に興味を示していった。格闘の最大の魅力は小さな日本人が大柄な外国人をKOするところである。私は現在、柔道部に所属し日々の訓練に励んでいる。


「頑張っています」新しい職場
(財)名古屋高速道路協会 佐々木 良
奉仕の精神 いつも心の中に
佐々木氏は平成21年1月、航空救難団整備群を2空佐で定年退職。57歳

 私は、平成21年1月、航空自衛隊航空救難団整備群を最後に定年退職し、財団法人名古屋高速道路協会(以下「当協会」という)勤務3年目の自衛官OBです。
 当協会は、名古屋高速道路公社が建設・管理する都市高速道路に関する公社業務の円滑な運営に寄与することを目的に設立され、併せて周辺地域における清掃活動や交通安全活動等を通じての社会貢献にも尽力しております。
 現在私は、当協会の設備点検員として、名古屋高速に付属する、受変電設備等の日常点検をしております。やりがいのある仕事で、日々楽しく充実した勤務であり、これも、採用していただいた当協会と、再就職のお世話をいただいた小牧基地援護室のお陰であると、心から感謝しております。
 さて、再就職にあたり、「自衛隊のことはすべて忘れ、初心に返り頑張ることが大切である」とよく言われるとおり、新しい目標を持って、第2の人生に臨むことはとても大切なことと考えます。しかし、定年後の再就職の準備要件ともいうべき特段の資格や能力を保有する努力を怠っていた私にとっては、極めて高いハードルでした。そんな時ふと思ったのは、背伸びをせずに自衛官の本質である謙虚さと誠実さをもって、精一杯の努力をしようということでした。これで気持ちが楽になり、自然体で新しい職場環境にも溶け込められたと、今では思っております。
 今後定年となる自衛官の皆さん。現在の雇用状況は極めて厳しく、希望の仕事はおろか、就職することすら困難な時代です。仕事をするのに満足感、不満や後悔の念、いずれが勝るかは、気持ちの持ち方次第です。奉仕の精神を心の中に持ち続ければ心のキャパシティも広くなり、どんな仕事でも喜んで受け入れられると確信します。皆さんも就職で悩むことがあったら、基地援護室に相談する等して心の負担を早めに取り除かれることをおすすめします。


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