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海氷観測1000回迎える
海自第2航空群(八戸)
八戸の第2航空群を飛び立ったP-3Cは紋別、知床半島沖のオホーツク海上を観測した
海上自衛隊により昭和35年の冬以来つづけられているオホーツク海の海氷観測が、ことしも報道関係者に公開された。海氷観測の結果は気象庁を通じて航海、航空機関や農産業界へも生活に密着した情報として提供されている。2月16日、八戸の第2航空群(司令・岩田耕道海将補)から飛び立ったP-3C二機は紋別、知床半島沖のオホーツク海上空へ進入し約1時間にわたり観測をつづけた。押し流される氷山塊と顔をのぞかす海面で作る市松模様の上をすれすれに同機が飛ぶとあわてて海に飛び込むアザラシの姿もみられた。この観測は今シーズンまたは来シーズンには飛行1000回を迎えることになる。
輸送艦「おおすみ」、護衛艦「むらさめ」が出港
イラク復興支援に陸海空自衛隊そろう
「おおすみ」甲板に陸自の車両約70台を搭載しクウェートへ向かう
(写真提供=海幕広報室)
イラク人道復興支援特措法に基づき、海上自衛隊派遣海上輸送部隊(第1輸送隊司令・椋尾康広1佐)の大型輸送艦「おおすみ」(艦長・阪上広治1佐以下乗組員150名、8,900トン)は、イラク南部のサマワで活動中の陸自派遣本隊が使用する車両約70台を搭載し、隊員、家族ら約150人が見送る中、2月20日午前9時前、同艦を護衛する護衛艦「むらさめ」(艦長・地蔵謙介2佐以下180名、4,600トン)に続いて北海道・室蘭港の祝津埠頭をクウェートに向け出港した。2艦は3月中旬に到着する予定。航空、陸上につづくこの派遣で、イラク復興支援活動は3自衛隊がはじめてそろう国際貢献となる。なお、翌日の21日には陸自本隊第1波(群長・番匠幸一郎1佐)約140名が北海道の新千歳空港から政府専用機でクウェートへ出発した。(関連記事2面)
2月14日、母港の呉基地Fバースで行われた輸送艦「おおすみ」の激励行事には石破茂防衛庁長官はじめ嘉数知賢政務官、石川亨統幕議長、古庄幸一海幕長ら防衛庁自衛隊幹部、来賓、隊員家族ら400名が出席した。
石破長官は訓辞に立ち「任務に従事する自衛官諸君の真剣さが国民の支持を高めている。助けを待ち望むイラクの人々の期待に応え、日本の責任を果たせるのは自衛隊のほかにはない」と述べ、現在テロ対策特措法に基づき、インド洋で給油活動を行う海上自衛隊の責任感、正確さを賞賛しながら「崇高な任務に敬意を表し立派に任務を遂げることを確信している」と激励した。
出港の際には、派遣隊員を代表して椋尾司令が「桜の咲くころには、総員元気に帰港します」と述べ、次々と乗組員が乗艦した。「おおすみ」は4日後の18日、午前9時ごろ北海道・室蘭港へ到着し、イラク・サマワで浄水、給水などの復興支援を行う陸自の車両約70台等が積み込まれた。
護衛艦「むらさめ」は16日、浜田防衛庁副長官、古庄海幕長、玉沢元・中谷前防衛庁長官や横須賀地区の隊員、派遣隊員家族ら約700名に見送られ、母港の横須賀を北海道・室蘭に向け出港した。
出港を前に甲板では幼い我が子を抱いてしばしの別れを惜しんだり、家族の激励をかみしめる隊員たちの姿があちこちで見られた。
セレモニーは同港の吉倉桟橋で行われ、国歌吹奏のあと、浜田副長官が「厳しい訓練を経て団結心を養い準備は万全と確信している。イラクと世界と日本のために頑張ってほしい」と訓辞。また、来賓を代表して中谷前長官の挨拶では「廉恥・恥を知る心、真勇・本当の勇気、礼節・人間としての礼儀作法を肝に命じ、自衛官としての誇りをもって任務に邁進してほしい」と激励の言葉が贈られた。
午後4時前、音楽隊が演奏する「軍艦マーチ」を背に隊員が次々と乗艦。岸壁から遠のく「むらさめ」を家族は精一杯手を振って見送っていた。
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