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   2004年10月1日号
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先崎統幕議長、イラク視察へ 6面
ACCJ 百里に「サンダーバーズ」
空軍サミット。ホストは50周年の空自ニッポン。9月24日と25日の両日、約30力国の空軍参謀長等が参加して、「ACCJ(空軍参謀長等会議)」が開催された。交流促進や空軍の役割などが話し合われ、相互理解を深めた。開会式とシンポジウムは24日に帝国ホテルで行われ、津曲義光空幕長が開式の挨拶(全文は2面に掲載)。航空宇宙に関するグローバルな意見交換が展開された。25日の百里基地訪問行事では、世界28カ国空軍参謀長と津曲空幕長の百里入りに続き、石破長官が到着。バスツアーで地上展示を視察した。荒天のため機動飛行展示は予定変更されたが、飛行を取りやめた米空軍アクロ飛行チーム「サンダーバーズ」は10年ぶりの来日。前回来訪が日米同居の三沢基地だったのに対し、今回は自衛隊が単独運営する基地へ初の来訪となった。「ウェルカムフライバイ」では計7機の空自機が上空を通過した。午後2時前、6機のT-4にパイロットが搭乗。スモークを噴射したあと、エプロン地区を1周してタキシングを被露した。翌26日は第23回百里基地航空祭で、雨の中を帰投するブルーの飛行に17万人が喝采した。

新時代の海幹部、帰港
第48回遠洋練習航海
「おかえり」「ただいま」
古庄幸一海幕長が、東郷行紀司令官以下すべての乗員の帰還を称えた
 修練151日。手土産は親善の絆−−。南北アメリカ8力国・12寄港地を歴訪した第48回遠洋練習艦隊(司令官・東郷行紀海将補)が万全の航海を終えて帰港した。9月17日午前の帰国行事には、浜田靖一防衛庁副長官、古庄幸一海幕長、山中昭栄防衛施設庁長官をはじめ防衛庁・自衛隊の高級幹部、各関係機関からの来賓、乗組員家族など約300人が列席。東京港晴海埠頭で艦隊を出迎えた。指導要員など総勢742名(女子16名)。うち、初級幹部168名(女子8名、タイ王国留学生2名)。波涛に鍛えぬかれ、専門知識と技能を体得し、泰然とした風格で上陸。家族と再会を祝った。訓示の中で古庄海幕長は、初級幹部に「無限の可能性」を鼓舞し、「一つの終わりは一つの始まりである。若さ溢れる諸君の部隊での活躍を待つ」。
練習艦から続々と上陸する初級幹部たち
 無事を祈った家族の思いが今、秋彼岸の晴天に届く。すでに検疫をすませた乗員を乗せて、艦隊はレインボーブリッジの下に船影を現した。練習艦「かしま」(艦長・林宏之1海佐)、護衛艦「はまぎり」(豊住太2海佐)、「うみぎり」(三浦昌伸2海佐)の順に手際よく接岸、埠頭に整列する乗員の下へ、古庄海幕長、浜田副長官が到着し、栄誉礼の後、記念式典が行われた。(写真=待ちわびた家族の出迎えに歓喜)
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 日米交流150年目の今回は、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、メキシコ、パナマ、トリニダード・トバゴ、アメリカ、ウルグアイの南北アメリカ8カ国を歴訪。地球を1.3周、51,800キロの旅を予定通りの日程で達成した。
 リオデジャネイロとサントスでは艦隊が初めて分散寄港を経験。トバゴのポートオブ・スペインは初寄港となり、日本トバゴ友好40周年記念行事に参加した。
 また太平洋・大西洋上で10カ国17名の海軍若年士官が練習艦隊で乗艦実習を行ったほか、ブエノスアイレスで日露戦争100周年記念行事に参列するなど、各国で親善役を務めた。
 初級幹部168名は9月から各術科学校に入校し、新年から部隊で活躍する予定だ。
 【幹部としての誇りを】
 浜田副長官は訓示の中で、防衛の制度的基礎を確立すると同時に、運用面を検討する段階である現状を説明。実習幹部から初級幹部となったことを祝福しつつ「国民の期待が高まる中、幹部としての誇りを」と鞭撻した。
 「立派な成長は指導員のたまもの」と述べ、東郷司令以下全隊員を労うとともに、来賓には今後の支援協力を呼びかけた。
 【スマートさとユーモアを】
 古庄海幕長は「東郷司令以下、白い制服姿で立派に帰国し、喜びにたえない」と述べ、訪問国との親善、世界の海軍士宮との交流で国際感覚を養い、また精強な姿で国民の期待に応えた乗組員たちを激励した。
 さらに、年末に新しい「防衛計画の大綱」が策定され、安全保障政策の抜本的な見直しが進む現在、今次隊員は文字通り「新時代の幹部」であることを強調。
 「地球の4分の3をしめる海で活躍し、無限の可能性に挑む諸君に幹部として要求すること」それは「スマートさとユーモア」であると教示した。
 「1つの終わりは1つの始まりである」「自分で考え、各人のスマートさユーモアを確立し、部隊で若さ溢れる諸君の活躍を待つ」と締めくくった。

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