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自衛隊ニュース   898号 (2015年1月1日発行)
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団体Aは那覇BがV
〈第42回全自衛隊弓道大会〉
 第42回全自衛隊弓道大会は12月7日、東京・明治神宮至誠舘第2弓道場(全弓連中央道場)に187人の選手が参加して盛大に開催された。早朝9時の開会式には全自弓連の真部朗会長(人事教育局長)や元会長の北原巌氏、荒谷卓至誠舘館長らが出席して厳粛な空気の中で執り行われた。眞部会長と荒谷館長の挨拶などのあと、松岡誠二教士7段の矢渡し(演武)があり、早速熱戦が開始された。また、開会式典の際、今年度の全自弓道関係で顕著な活躍を修めた選手の名前が報告された。
■大会成績
〈団体戦〉
【団体戦A】▽優勝・那覇B(松田康裕、小池田裕香、金田龍馬)▽2位・築城A(森山直己、平松巧、谷口貴男)▽3位・防大K(山中優貴乃、南本明香、森山康平)
【団体戦B(射道)】▽最優秀賞・築城A(森山直己、平松巧、谷口貴男)▽優秀賞・東千歳A(丹羽伸二、四本欣行、岡田昭英)▽優良賞・百里A(太崎優、大西信明、高橋斉宏)
〈個人戦〉
【五段・称号の部】▽優勝・松岡誠二(海上 大村)▽2位・楠井康文(陸上 宇治)▽3位・中川直樹(陸上 市ヶ谷)
【三・四段の部】▽優勝・大村浩二郎(陸上 富士)▽2位・丹羽伸二(陸上 東千歳)▽3位・平松巧(航空 築城)
【初・二段の部】▽優勝・森山直己(航空 築城)▽2位・谷川秀太(防大)▽3位・加藤将貴(航空 千歳)
【女子の部】▽優勝・小池田裕香(航空 那覇)▽2位・小幡麻莉亜(航空 浜松)▽3位・百瀬七海(防医大)
【隊友の部】▽優勝・松木成治(神奈川)▽2位・杉山義光(茨城)▽3位・中山征弘(東京)
■26年度全国規模の大会等における隊員の活躍
▽1月「三十三間堂大的全国大会」(京都・三十三間堂)で宇治支部の楠井康文選手が称号者の部で優勝▽9月「全日本弓道選手権大会」に桂支部・野村豊司選手(京都)、宇治支部・楠井康文選手(滋賀)、隊友埼玉・本橋民夫先生(埼玉)、隊友東京・黒田美江子先生(東京)以上4人がそれぞれの都道府県代表として出場▽10月「全日本弓道遠的選手権大会」に大村支部・松岡誠二選手(長崎)、桂支部・野村豊司選手(京都)以上2人がそれぞれの都道府県代表として出場し、野村選手が4位入賞

浜松旋風巻き起こる!!
〈航空自衛隊第1航空団〉
 12月7日、航空自衛隊入間基地東体育館にて「第45回自衛隊居合道全国大会」が行われた。当大会は、航空幕僚副長・森本哲生空将を大会会長とし、自衛隊居合道連盟師範である江坂静厳氏ほか3名の範士10段位の先生を来賓として迎えて厳かに進められた。
 自衛隊居合道連盟会員は、全国の自衛隊に北は北海道、南は那覇までおり、今大会には陸空合わせて10個部隊から精鋭剣士が集り団別競技会を行った。その中で創部間もない「浜松基地居合道部」の隊員がめざましい活躍をし、初段の部で静岡地本浜北募集事務所長である鈴木2陸尉が3位銅メダル、二段の部で第1術科学校整備部の森重2空曹が3位銅メダル、第1航空団副司令である池田1空佐が四段の部で見事優勝、金メダルを獲得し、全国に"浜松旋風"を巻き起こした。

実は私も自衛隊員でした!!
北原巖男
 大変厳しい国際軍事情勢が続く中、今日も自衛隊の皆さんは、国内外で国民、地域の人々に寄り添いながら、与えられた任務の完遂に黙々と取り組んでいます。
 東ティモールにPKOで派遣された自衛隊施設部隊の皆さんが撤収して6年後、2008年から3年間、私は駐東ティモール大使として赴任しました。私の心のどこかに在った、既に6年も経過しているからなぁとの思いは、東ティモール各地を訪問するや、すぐ東ティモールの住民の皆さんによって根底から覆されました。
 自衛隊の皆さんは、東ティモールのディリ、マリアナ、スアイ、オエクシの4か所に駐留し、国連から与えられた限られた材料等に懸命に工夫に工夫を重ねる等して、出来うる限りの最高の道路や橋をつくり上げたのです。それだけではありません。旺盛な士気と厳格な規律、そして東ティモールの人々との間に垣根を作ることのない同じ人間同士の信頼と友情、共に歩いて行こうとする心の絆を基盤とする優しくまた勇気ある行動は、東ティモールの皆さんの心を自然に捉え、俺たちの私たちの仲間になっていったのです。
 そして、その気持ちは6年後の私に、様々な場所で様々な人々から異口同音に発せられたのです。
 本当に嬉しかったです。各地で汗だくになりながら頑張って東ティモール復旧に尽力し、常に人々と在り、惜しまれながら撤収して行ったすべての自衛隊員の皆さんが無性に愛おしく、そして誇りに思いました。
 そんな私から出た言葉は、「実は、私も自衛隊員でした!」
 そこには、自然と胸を張っている自分が居ました。2012年末には国連も全て撤収し、自立の中で国づくりに取り組んでいる東ティモール。大いなる夢と楽観主義を以て、より良い生活を構築するため団結しながら歩みを進めています。
 そんな国民の皆さんの先頭に立つグスマン首相は、明言されています。
 「私たちの目指す国軍は、日本の自衛隊です」
 グスマン首相は人材育成の重要性を強調、男性に加え、これまで防衛大学校には一人も在籍していなかった女性留学生の受け入れを要請されたのです。
 こうして2010年4月に入校した東ティモールからの留学1期生も、日本語の勉強期間を含め早や5年が経過しようとしています。
 いよいよ2015年3月には3名(男性2名、女性1名)が卒業の時期を迎えます。三者三様、魅力ある将来が楽しみな4年生です。防大史上初の女性留学生の卒業も期待されます。
 ここまで頑張ってきた3人の留学生の皆さんには、なんとしても卒業できるよう頑張ってほしいと思います。
 防衛大学校で学び習得したこと、日本での体験等をフルに活かし、母国の国軍づくり、国づくりに力いっぱい貢献していくことを確信しています。この3人が、東ティモールで、あるいはどこかで必ず口にするときに出会うのではないでしょうか。胸を張って、
「実は、私も防衛大学校卒業生です!」
 1期生以降も、東ティモールからの留学生は毎年2人ずつ派遣されています。
 2014年12月10日
一般社団法人 日本東ティモール協会 会長 北原巖男(元防衛施設庁長官、駐東ティモール大使)

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