防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年10月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
浅香山親(元大関魁皇)に期待
第2の人生スタート
手力士育成に励む

 観客動員こそ元に戻らなかったものの、秋場所も終わって関係者はホッとひと息といったところ。各部屋とも次の九州場所に向け、けいこ、巡業と親方衆も気合いを入れ直した格好。そんな中でひと一倍、ホッとしているのが、新人親方として場所中、館内警備の初仕事を終えた元大関魁皇・浅香山親方(38)=友綱=だ。
 「一番困ったこと? 警備用の服装がね、体に合わなかったこと。ベルトなんか締めたことなかったから、どうにも格好がつかなくって、気になって仕方なかった」。場所前の防火訓練で初めて着た警備服のスソを引っ張り回したりしていたが、場所中は花道の一角で出場力士の誘導など、スムーズにこなしていた。
 「いうことなしだよ。あとは部屋に戻って、若い連中にけいこつけたり、うまくまとめて引っ張っていってくれれば…」と、友綱親方。正装の背広が体に合わないため「130キロ(現役時代190キロ)までしぼればなあ」と減量の苦労はあるものの、どこへ行っても「背広より着流しが似合うよ」と、ファンは親方の着物姿を見て、いまだにホレボレといった表情だ。
 「部屋で若いの相手にけいこつけてると、魁ノ若(32)=福岡出身、三段目=なんか200キロ以上あるからなあ。こっちがあんまり減量しちゃったら、けいこつけられない。若い連中に胸貸してると、そりゃ現役時代を思い出すこともあるわなあ」と、まだまだ土俵に未練を残しているような口ぶりでもある。
 しかし、昭和63年(1988年)夏、序ノ口からスタートして、平成23年、引退した名古屋まで、実に1047勝(歴代最多勝)に至った努力、苦悩を考えると、どんな美辞麗句を連ねて称賛したとしても、たたえ切れない。
 そんな中で誕生した浅香山親方が、これからどんな力士を育て上げていくのか。「別の楽しみができた」と話すのは、同期入門の貴乃花親方(39)=第64代横綱=だ。「自分に絶対自信のある型を作り上げた。彼の右上手、左四つは絶品だった。それと、ヒマさえあればすり足の基本動作を忘れず繰り返していた。いい弟子を育て上げてくれるだろう」と。
 家庭には元女子プロレスラーで5歳年上の"姉さん女房"充子夫人(43)がいる。「家のことは全て女房にまかせっ切り」という浅香山親方の夢は「二年になるか三年になるか、早くメドを立てて独立したい」ということ。
 そのことをもう少し突っ込んで聞こうとしたら「悩みがあるんだよ。もう20年以上もはいていないクツをはいて出掛けること。マメができて、痛くって…」と見事にはぐらかされてしまった。
 浅香山親方の第2の人生、地に足をしっかりつけての、よりいっそうの進展が楽しみになってきた。


HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
Ask what you can do for the company!
アスク ワット ユー キャン ドゥー フォー ザ カンパニー
中隊のために何をできるかを問え!

 暦では晩秋です。ひんやりとした風が気持ちよく吹き抜けていきます。空を見上げれば、青い空に白い雲。緑があざやかに日に輝き、根元には秋の草花が可憐な姿をみせています。秋ですね。都会であっても小さな公園に、たくさんの秋を見つけることができますね。
 今回の表現は、"Ask what you can do for the company."「中隊のために何をできるのかを問え!」です。中隊長の統率方針に使えそうなフレーズですね。Companyは、軍事では中隊を表しますが、「会社」という意味もあります。一般的にいうならば、「会社のために何をできるのかを問え!」となります。会社(中隊)を「アメリカ」に換言すれば、ケネディ大統領の就任演説の有名な言葉になります。"Ask not what America will do for you."(アメリカがあなたのために何をしてくれるかを問わないでください。)覚えておくといろいろなところで応用がききます。組織においては、自分が何をすべきかを考えることは大切ですね。仕事を通して自己実現していくことになります。それが組織に所属することの良いところではないでしょうか。
 秋から初冬にかけてよい気候が続きます。意識しなければ、あっという間に過ぎ去ってしまうものです。良い季節を楽しめるといいですね。業務も多忙になると思いますが、くれぐれもご自愛ください。それでは、今週もストレスのない陽気で楽しい生活をお過しください。
〈スワタケル〉


防衛ホーム 俳句コーナー

句碑裏の大根畑に日の翳り 並木桂子
落鮎の気高さ残る姿焼 桑野英毅
鐘楼へ鐘の戻りし冬日和 船本峰月
秋暁の病棟のはや動き初む 本多令佳
衣被卒寿間近の姉と食ぶ 青木余利乃
日の届く限りの銀杏黄葉かな 石田和子
紅葉山迫れる宿の露天風呂 佐藤玲美
どぶろくに酔ひて沼田の畦帰る 都築由佳
学祭の果つ守衛所の秋灯 信田重昭
マンションに住みて頻りに炉火恋し 中尾惠美子
多摩川の日暮れ焚火の炎色見ゆ 浅野有香
捕虜たりし昔を語る秋灯下 氷川杜夫
鵙猛る肝臓機能検査の日 東 秀文
赤のままぬた場の畦に丈なさず 立川美佳
世界地図飽かず眺むる夜長の灯 脇田登志子
苦労話暗に交へつ菊自慢 木通佳子
   選 者 吟
朝の日に色定まりし紅葉山 成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)


銃剣道大会に参加
12普連=国分

 第12普通科連隊(連隊長・堀井泰蔵1陸佐)銃剣道訓練隊は8月4日に日本武道館で開催された第42回青少年銃剣道大会にA.B2個チーム6名が参加した。
 A.Bチーム共にシードとなり2回戦からの戦いでAチームは2、3回戦とも勝利したが4回戦で43普連Aに接戦の末に惜しくも敗れた。Bチームは2回戦で13特科隊に惜敗した。
 将来の訓練隊を背負う青少年世代の全国レベルでの実力がどのくらいのものか分かった貴重な大会でもあり、訓練隊では負けない剣士となるように更に精進を続けていくとしている。


日本実業団水泳競技大会
横須賀女子チームが初優勝

 第62回日本実業団水泳競技大会が8月6、7の両日、岐阜県岐阜市の長良川スイミングプラザで行われ、海自横須賀女子チームが前回優勝の大塚製薬を破り初の総合優勝を果たした。
 大会には、全国各地から世界大会代表選手も参加するなど社会人スイマー1543名(総勢361チーム)が出場した。女子チームは総員9名と少数ながら個々の能力を最大限発揮し、200mメドレーリレー及び200mフリーリレーで優勝。個人種目で、上名主里美2士(横教)が100mバタフライ第2位、50mバタフライ第3位。古賀早紀3曹(横造捕所)が50m自由形で3位、50m背泳ぎ第4位に入賞。ほか4選手も計5種目で入賞を果たし女子チーム初優勝の快挙につながった。
 年齢別男子も前回大会(第3位)と同じ、総合第3位となる成果を収めた。リレー種目で2種目とも第2位の成績を収めたほか、個人種目では、北田健太郎3曹(横衛生)が30歳以上50m背泳ぎで優勝。中村隆彦3曹(横教)も30歳以上50mバタフライで優勝したほか、30歳以上50m背泳ぎでは第6位と入賞を果たした。40歳以上では西尾幸治1曹(横教)が50m平泳ぎで3位、メドレーリレーにも出場し、上位入賞を果たした。
 選手は、昨年に行われた海上自衛隊水泳大会から、高いモチベーションを保ち今大会に向け余暇の時間を利用し練習に励んできたため、良い成果が得られた。
 水泳部監督の林1尉は、「今回の成績は、十分満足できる結果であった。しかし、実業団のレベルが毎年上がってきているので、選手には更に精進することを望んでいる」と、喜びながらも兜の緒を締め、早くも次回の実業団水泳競技大会を見据えていた。
 海自横須賀水泳部の更なる活躍が期待されている。


ちょうかい乗員が針尾無線塔を研修

 護衛艦「ちょうかい」(艦長・大川努1海佐)は7月11日、針尾無線塔の史跡研修を行った。
 この無線塔はコンクリート製で、大正11年12月に4年もの歳月をかけて完成されたもの。当時は「長波」の時代であり、電波をより遠くへ飛ばすため、1号塔及び2号塔は135m、3号塔は137mもの高さで建造された。また、昭和16年12月2日、中国大陸、東南アジア及び南太平洋方面に展開する海軍部隊に対し、開戦を告げる電報文「ニイタカヤマノボレ 1208」を再打電した送信所の一つとも言われている。
 かつて、ここの通信所長を務めた佐世保システム通信隊の神崎2海尉から、無線塔の概要及び歴史に関する詳細な説明を受けた後、施設全体をくまなく見学した。針尾無線塔は、近い将来には市の管理下に置かれ、周辺一帯が公園として整備される。
 旧海軍の歴史的遺産を間近にし、圧倒的に大きな無線塔とその史実に深く感銘を受けるとともに、「伝統の継承」を改めて痛感することができ、この日は、任務達成に必要な強固な精神的基盤とシーマンシップのかん養という初期の目的を十分に達成することができ、有意義な一日となった。


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