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自衛隊ニュース   936号 (2016年8月1日発行)
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第21回国際防衛学セミナー
〈防衛大学校〉
 防衛大学校(國分良成学校長)は、7月3日から7月6日までの間、安全保障等について討議する国際防衛学セミナーを開催した。
 第21回目の開催となる本セミナーは、「国家のサイバーセキュリティに寄与する士官学校(軍)の教育・研究」をテーマとし、と米中韓等10カ国から12名と防大教職員等100名が参加した。
 4日には、富士通システム統合研究所の田中達浩サイバー担当主席研究員とサイバーディフェンス研究所の名和利男上級分析官がサイバー攻撃をテーマに基調講演を行った。
 続いて行われたセッションでは、「国家のサイバーセキュリティに寄与する研究の現状と将来」と「サイバーセキュリティに関する士官学校(軍)の人材育成の現状と課題」をテーマに、各国から発表が行われ、活発な意見交換がなされた。
 国際防衛学セミナーは、各国の士官学校等の代表者との発表・討議を通じて、防衛学の充実・発展を図るとともに、各国と我が国との安全保障に係る相互理解を促進して相互啓発に寄与することを目的として、1996年から毎年開催している。
(参加国:オーストラリア、カナダ、中国、フィンランド、フランス、インド、イスラエル、韓国、英国、米国)

旅団集合訓練「レンジャー」
〈第13旅団〉
不撓不屈の精神で任務完遂
 6月24日第17期旅団レンジャー学生が、行動訓練の全ての任務を完遂し、海田市駐屯地(司令・端博幸1陸佐)に帰還した。4月1日から5月30日までの基礎訓練を終え、5月31日から9つの想定からなる行動訓練を実施していた。レンジャー学生は、任務により山地、水路及び空路から潜入し隠密行動により困難な任務を完遂する。それに必要な武器、弾薬はもちろんのこと、生き抜くために必要な物を携行するため携行品の総重量が約60kmになることもある。
 水や食事だけでなく睡眠時間が大きく制限され、体力が回復しないまま行動しなければならないため、自分との闘いになる。極度の疲労で座り込んだまま動かない者、喉の渇きが我慢できず水たまりに倒れこんで泥水を飲む者、あまりの過酷さに涙を流す者。しかし任務を完遂するため、戦闘隊のために自分に負けまいと立ち上がり道なき道をかき分け前に前に前進する。挑戦した者でないと分からない世界がそこにある。
 帰還式は生憎の雨で式は体育館において実施した。帰還したレンジャー学生は、多くの隊員が祝福する中、レンジャー旗を先頭に堂々と隊列を組み体育館の中へと入場した。帰還式では、学生長・向井孝一2曹が鈴木旅団長に任務を完遂し無事帰還したことを報告、引き続き栄えあるレンジャー徽章が一人一人に手渡された。帰還式終了後にはあらためて多くの同僚等から祝福されるとともに、待ちわびた家族と再会し、無事の帰還を報告するとともに、感謝の意を伝えた。
 教育を終え、晴れてレンジャーとなった隊員は、今スタートラインにたったばかりだ。今後も更なる識能の向上に努め、真のレンジャーになるべく研鑽を重ねる。

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