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自衛隊ニュース   928号 (2016年4月1日発行)
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第201飛行隊が創隊30周年を迎える
 3月12日、航空自衛隊第2航空団飛行群第201飛行隊(隊長・濱谷淳2空佐=千歳)が、初代隊長の田中石城氏、5代隊長(元統合幕僚長)岩崎茂政策参与、情報本部長・宮川正空将、第2航空団司令・安藤忠司空将補等の来賓や現役隊員など約200名が参加して、F-15部隊としての30周年記念行事を行った。
 昭和38年にF-104部隊として創隊、同49年に一度解散した。しかし、改めて同60年にF-15準備飛行隊として設立されると、同61年3月19日に初代飛行隊長・田中石城2空佐のもとで現飛行隊が創隊され平成28年3月19日にF-15部隊としての30周年を迎えた。
 その間に、昭和61年12月1日から対領空侵犯措置任務を開始し、平成18年7月にホットスクランブル1000回、同27年2月には1500回を達成した。また、同13年6月からは、コープノースグアムやレッドフラッグアラスカなどの日米共同訓練に参加、同25年7月には、英国空軍第3飛行隊と姉妹飛行隊の関係を結び、毎年交互に赴いて友好を深めている。現在は第17代飛行隊長・濱谷淳2空佐の指揮の下、北の守りに就いている。

第1師団主催
重迫撃砲射撃競技会

〈31普連〉
 2月2日、北富士演習場において実施された第1師団(師団長・永井昌弘陸将=練馬)が主催する重迫撃砲射撃競技会に第31普通科連隊(連隊長・大谷正道1陸佐=武山)重迫撃砲中隊(中隊長・風間1尉以下42名・即応予備自衛官18名含む)が参加した。
 本競技会は、31普連及び第1師団隷下の3コ普通科連隊並びに普通科教導連隊の重迫撃砲中隊、第1空挺団の特科中隊、併せて6コ部隊により、中隊戦闘射撃を課目として実施された。
 重迫撃砲中隊は風間中隊長の情熱溢れる指揮の下、常備自衛官と即応予備自衛官が一丸となり、一糸乱れぬ迅速な陣地占領及び目標を吹き飛ばすほどの正確な射撃など、ひたむきに練成に励んだ成果を発揮した。
 その結果、参加した6個部隊中、見事第2位の成績を収め、常備自衛官のみで編成された部隊と同様の練度があることを証明した。
 まだ雪の残る北富士演習場に重迫撃砲中隊の常備自衛官と即応予備自衛官が一体となった喜びの声が響き渡り、本競技会は幕を閉じた。

防大で国際士官候補生会議
各国から25名が参加
 防衛大学校主催の第19回国際士官候補生会議(ICC)が3月2日から3月8日まで、15か国の士官候補生を同校に招いて開かれた。防大生は招へい士官候補生との発表・討議を通じ相互理解と信頼関係の促進を図った。会議は平成10年(1998年)から毎年行われており、今回は米英仏独をはじめタイ、ミャンマー、インド、ブラジルなどから25名を招へい。
 今年度の統一テーマは、昨年度、複数年のテーマとして設定された「近未来〜私たちが指揮官になるとき〜」。本年度テーマは「国境を越えた戦場〜多国間協力とリーダーシップ」。はじめに全体討議をした後、分科会ごとに個別討議を行った。分科会別テーマは、1大隊が「21世紀における軍人と国家」、2大隊が「共同作戦に求められるリーダーの資質」、3大隊が「新たな戦場としてのサイバー空間」、4大隊が「対テロ国際協力」。各国から参加した士官候補生は各大隊の分科会に分かれて討議に参加し、各国の学校や軍隊の違いを踏まえ、同校の本科学生約2000人と英語で活発な議論を交わした。討議に先立ち、3日にはNATO事務総長特別代表(女性・平和・安全保障)補佐官・栗田千寿2陸佐が基調講演を行った。
 また、3日夜には古典芸能鑑賞会で狂言を鑑賞、5日には防大生と招へい士官候補生との親睦を深めるためスポーツ大会(縄取り)、6日には鎌倉、横浜及び東京を巡る文化研修が行われた。
 3日の開会式には、各国在京駐在武官等を招き、防衛大学校の国際交流をアピールした。

「ぶんご」艦上で洋上慰霊
 東日本大震災から丸5年の3月11日、被災者や関係者多数を招いて、海自掃海母艦「ぶんご」艦上で洋上慰霊(執行者・堂下哲郎横須賀地方総監、参加艦艇は「ぶんご」のほか掃海艦「つしま」と掃海艦「はちじょう」)が行われた。
 式典では、発災時間の午後2時46分に合わせ仙台港沖に進出し1分間の黙とうを実施。それに先立ち、千宗守・武者小路千家家元による献茶を含む供物や花輪、招待者による献花の投入、弔銃で犠牲者の御霊を慰めた。献茶は堂下横須賀地方総監とカーター在日米海軍司令官が一碗ずつ同時に投入。5年前にトモダチ作戦で手を携えた往時を思い起こさせた。また、花輪の投入は両名に松村五郎陸自東北方面総監も加わった。
 ▽「海の上の同窓会」
 「ぶんご」には東日本大震災発災当時、第4海災部隊(掃海母艦と掃海艇などから編成された海自の災害派遣部隊の一つ)の司令部が置かれ、物資輸送、捜索救難や入浴支援などの災害派遣活動に従事した。その際、震災の影響で卒業式が出来なかった気仙沼湾・大島在住の小学6年生と中学3年生を招き卒業をお祝い。入浴とカレーライスの喫食で激励した縁がある。今回、慰霊の翌日に当時の生徒たちなどを「ぶんご」に招待し特別公開を催した。招待者たちは思い出話を語り合いながらカレーに舌鼓を打ち、慰霊でも吹奏した横須賀音楽隊の演奏を大いに楽しんだ。また同日、「つしま」「はちじょう」は一般公開され多くの来場者で賑わった。

警察と共同訓練
〈46普連〉
 第46普通科連隊(連隊長・一宮大介1陸佐=海田市)は、3月9日、海田市駐屯地及び広島県警察機動隊施設において平成27年度警察との共同訓練を実施した。本訓練は、平成20年度から今回で6回目であり、これまで積み重ねてきた成果を確認、向上する訓練となった。
 前日から降り続く冷たい雨の中での訓練となったが、隊員の士気は高く、警察との息も合い熱気があふれた訓練となった。今年度の訓練は、武装した工作員が広島県内に侵入し警察だけでは対応ができないため、自衛隊に治安出動が命じられたという想定で行なわれた。「緊急部隊輸送」「合同調整所の運営」「検問」の場について練成し、特に武装工作員に対する処置要領も合わせて実施した。
 連隊は、4月に広島県広島市で予定されている「G7外相会合」(G7サミットに開催される関係会合の一つ)に向け、いかなる事態にも対応するため、今後も関係機関と連携を密にして、準備態勢を確立していく。
 ※同面、部隊・機関等の長名等は全て実施当時。

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