9月30日の臨時閣議で副大臣・政務官人事が決定し、新防衛副大臣に武田良太衆議院議員(福岡11区、衆院当選4回、45歳)、新防衛大臣政務官に木原稔衆議院議員(熊本1区、衆院当選2回、44歳)、若宮健嗣衆議院議員(東京5区、衆院当選2回、52歳)がそれぞれ就任した。いずれも自民党所属。武田新副大臣は福田康夫改造内閣〜麻生内閣で防衛大臣政務官を務めた(08年8月〜09年9月)。木原、若宮両政務官は共に初の政務三役。翌10月1日、2日の両日、政務三役の離着任行事が防衛省で相次いで行われた。写真左から 巡閲を行う武田新副大臣、木原新政務官、若宮新政務官
5月18日、座間駐屯地で「中央即応集団司令部移転に伴う、座間駐屯地開設及び中央即応集団創隊6周年記念行事」が行われた。在日米陸軍キャンプ座間内野球場で行われた祝賀式典には、佐藤正久防衛政務官をはじめ衆参国会議員、自治体首長、県・市議会議員、自衛隊関係者、米軍関係者、OB、各自衛隊協力団体など多数が臨席する中、中央即応集団隷下部隊の約600名が参列した。中央即応集団司令官・日政弘陸将は参列部隊を前に「今ほどに日米安保態勢が機能している時はない。我々はこの状態を更に強化するため、在日米陸軍との幕僚連携、部隊間交流及び練成訓練等を推進し、この効果を、日本の安全のみならず、東アジア全体の安定に波及させるとの気概をもって職務に邁進することが、引いては我々のモットーである『共に先駆ける未来へ』を実践・実現できるものと確信している」などと訓示した。当日は祝賀式典の前後に、記念植樹、陸海空航空部隊による祝賀飛行、陸自東部方面音楽隊による音楽演奏、装備品展示、祝賀会食などが行われた。写真左・参列部隊の入場行進写真中・訓示する日司令官写真右・参列部隊を巡閲する日司令官
5月8日、防衛省を宮城県石巻市蛇田中学校の3年生約200名が訪問した。東日本大震災災害派遣に対するお礼として合唱を発表するための訪問で、防衛省講堂で隊員を前に、支援へのお礼の言葉と共に「花は咲く」「虹を掛けよう」「ふるさと」の3曲を披露。防衛省側から、小野寺五典防衛大臣、外屋寿郎1陸佐(震災当時、船岡駐屯地の第10施設群長)から励ましの言葉があったほか、生徒には事前に明かされていなかったサプライズ演出として、音楽隊の激励演奏(陸上自衛隊中央音楽隊から指揮の武田晃隊長以下36名、海上自衛隊東京音楽隊から声楽の三宅由佳莉3海曹、ピアノ奏者の太田紗和子2海曹が参加)、自衛隊体育学校所属レスリング金メダリスト・小原日登美1陸尉からの励ましの言葉が生徒に贈られた。最後は音楽隊の演奏に合わせて生徒、小野寺大臣以下参加全隊員で「花は咲く」を合唱した。写真左=生徒のリズミカルな「虹を掛けよう」の合唱に合わせ隊員が手拍子写真中=小野寺大臣以下参加全隊員と生徒が「花は咲く」を合唱写真右=音楽隊を指揮する武田隊長。「音楽はその場の空気を一つにする」(武田隊長)
ベトナム人民軍総参謀長兼国防次官のドー・バー・ティ上将が4月15日、岩ア茂統合幕僚長の公式招待で防衛省を訪問した。儀仗広場で栄誉礼を受けた後、岩ア統幕長と懇談し、アジア太平洋地域の安全保障環境、海上安全保障および日越防衛交流などについて意見交換を行った。 両者は、自衛隊とベトナム人民軍のハイレベル交流(大臣級、政務官級、幕僚長級等)の重要性を強調するとともに、外交関係樹立40周年を迎えた日越の緊密な関係が、両国の安全保障およびアジア太平洋地域の平和と安定に不可欠であることを再認識した。 また、ADMMプラス(拡大ASEAN国防相会議)をはじめとしたアジア太平洋地域における多国間枠組みでの協力を重視し、海上安全保障、災害救援・人道支援活動などの、国際社会の平和と安定のための協力をさらに強化することで合意した。写真左=栄誉礼を受け巡閲するドー総参謀長、同右=岩ア統幕長とドー総参謀長
4月11日、自衛隊体育学校(校長・福田築陸将補)で第52期特別体育課程学生154名の入校式が行われた。今期新たに直接入校する体育特殊技能者は柔道班・上野巴恵3海曹、レスリング班・伊藤友理香2陸曹、ボクシング班・柏崎刀翔2陸曹、陸上班(競歩)・荒井広宙2陸曹ら13名。上野3曹は23年度グランドスラム東京優勝など国際大会での実績があり、リオ五輪で金メダルを狙える逸材として大きな期待がかかる。写真左 学生に任命されたことを申告する学生長・浅野大輔2陸尉(柔道班)写真中 学生へ「自衛官アスリートであるという意識を強く持て」と福田校長写真右 「国民の皆さんに勇気と感動を与えられるように頑張りたい」(上野3曹)
砕氷艦「しらせ」の艦長・松田弘毅1海佐は4月12日、渡邉研太郎南極観測隊長(54次隊)、石沢賢二越冬隊長(53次隊)とともに防衛省で小野寺五典防衛大臣に帰国申告を行った。 松田艦長は「観測協力行動を終了し帰国いたしました。異状ありません」と報告。渡邉、石沢両隊長は感謝の言葉とともに「大きな支援をいただき、越冬成立に十分な物資を運んでいただきました」「53次越冬隊31名、全員無事に戻りました」と報告した。 小野寺大臣はそれぞれに労いの言葉をかけた後、3人と懇談。「しらせ」の模型を前に「かなり揺れるんですか」と質問するなど興味深そうに話を聞いていた。写真左=(左から)帰国申告をする松田艦長、渡邉南極観測隊長、石沢越冬隊長、(右前)小野寺防衛大臣、同右=「しらせ」の模型と(左から)小野寺大臣、松田艦長、石沢隊長
防衛省の入省式が4月1日、省内講堂で行われた。総合職、一般職、および専門職の新規採用者全員を一堂に集めた合同での入省式は今回が初めて。 今年度入省したのは計227名で女性は68名。総合職は34 名、このうち事務職は12名(女性2名)、技術職は22名(同3名)。一般職は大卒89名(同12名)、高卒70名(同29名)。専門職(語学)が34名(同22名)。 小野寺五典防衛大臣は訓示の中で「安全保障環境が一層厳しさを増す中、防衛省・自衛隊には高い志と気概をもった優秀な職員が増々必要となっている。この期待を担って任務を遂行するのは今、まさにここにいる諸君である」と激励した。 入省者全員の名前を読み上げたあと辞令交付、入省者の服務の宣誓(いずれも代表者は岩丸栄樹さん=大臣官房文書課に配属)と続き、西正典事務次官は説示で「幅広い視野と豊かな発想力を養い、自分と異なる多様な考え方に謙虚に耳を傾けた上で判断を下すことのできる職員になってもらいたい」と述べた。写真左=訓示する小野寺防衛大臣、同中=西事務次官が代表者に辞令交付、同右=入省者の服務の宣誓
3月29日、厚木基地で新型固定翼哨戒機P-1量産初号機「5503」(機長・伊藤賢秀2海佐)の空輸完了式典が行われた。5503機は12時30分に岐阜基地を離陸し、14時10分、航空集団司令官・重岡弘海将、第4航空群司令・森田義和海将補をはじめ第51航空隊(司令・畠野俊一1海佐)の隊員約200名が見守る中、厚木基地に着陸。タラップを降りた伊藤機長以下搭乗員は畠野51空司令と共に重岡空集団司令官の前に整列し、空輸完了報告を行った。重岡空集団司令官は、初号機「5503」及び、式典終了直後、初号機に引き続き空輸された2号機「5504」の運用試験を行う51空隊に対し「早期戦力化に全力を注げ」、「魁たる誇りを持て」などと訓示した。写真左 厚木基地上空を低空飛行する「5503」写真中 空輸完了報告を受ける重岡司令官写真右 式典に臨んだP-1量産初号機「5503」とP-3C「5588」(奥)
金澤博範防衛事務次官の離任行事が3月29日、防衛省講堂や儀仗広場などで行われた。金澤次官はメモリアルゾーン内にある自衛隊殉職者慰霊碑に献花した後、午後4時過ぎから講堂で防衛省・自衛隊の高級幹部、職員多数を前に離任式に臨んだ。 離任の挨拶の中で金澤次官は「我が国を取り巻く安全保障環境は格段に厳しくなった。太い幹から小さな枝まで目くばり心くばりをして、我が国の防衛政策が確たるものとなるよう取り組むことをお願いする」と述べた。 職員を代表して西正典防衛政策局長(現・事務次官)が送別の辞を述べ、在任中の功績を称えた後「金澤次官は天空海闊、いつも笑顔を絶やされることのない、懐の深い方でした。防衛省・自衛隊が風通しのよい組織でありえたのも、まさに次官のお人柄があったことによるものです」と感謝の言葉とともに別れを惜しんだ。 儀仗広場で栄誉礼を受け巡閲した後、金澤次官は沿道に立ち並ぶ大勢の職員の見送りを受けながら正門へと移動。拍手の中、女性職員から花束を贈られ、防衛省を後にした。写真左=職員を代表し送別の辞を述べる西防政局長(現・事務次官)堰A同中=栄誉礼を受け巡閲する金澤事務次官、同右=盛大に金澤次官を見送り
防衛大学校(国分良成学校長)は3月17日、本科第57期学生と研究科学生の卒業式典及び本科卒業生の幹部候補生任命・宣誓式を同校大講堂で行った。安倍首相は式典の訓示で、卒業生を前に、4年前の米国ハドソン川への航空機の緊急着水を例にあげ、「一生に一度あるかないかの『その時』に完璧に任務を全うする。その心構えを常に持って、鍛練を積み重ねてほしい」と要望した。本年度の本科卒業生は424名(うち女子27名、留学生11名)。陸上208名、海上101名、航空96名の幹部候補生が誕生した。写真左=式典の直後、伝統の“帽子投げ”写真中=「先輩に続け」と安倍総理が激励写真右=午後の観閲式。真新しい制服に身を包んだ初々しい幹部候補生が後輩の行進を見守る