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国内における米海兵隊との実動訓練
〈5旅団〉 |
第5旅団(旅団長=正木幸夫陸将補=帯広)は1月26日から2月6日までの間、矢臼別演習場及び然別演習場において、米海兵隊との実動訓練を実施した。
本訓練は、陸上自衛隊及び米海兵隊の部隊がそれぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における連携要領を実行動により訓練し、相互運用性の向上を図る目的で行われた。
日本側は第5旅団長・正木幸夫陸将補を訓練担任官とし、第27普通科連隊基幹約400名が参加、また、米軍側は第3海兵機動展開部隊第3海兵師団長・リチャード・L・シムコック少将を訓練担任官とし、第5海兵連隊第3大隊の1個中隊基幹約300名が参加し訓練が行われた。
1月26日、矢臼別演習場において行われた訓練開始式で、日本側の訓練統裁官の第27普通科連隊長・田中広明1陸佐は「相互に教えかつ学びあい、本訓練の目的を達成し、固い絆で結ばれることを期待する」と訓示し、米軍側の訓練統裁官・第5海兵連隊第3大隊副大隊長・ジョン・ハント少佐は「厳しい環境の中、互いの友情と信頼の下、すべての任務が完遂できることを確信している」と訓示した。
訓練では、積雪寒冷地での日米対抗方式による小隊戦闘訓練や自衛隊航空機を使用し、日米両部隊が共同して空中機動を行い、目標となる地域に降着、展開するヘリボン訓練等を行った。
また、訓練の合間、日米親善行事の一環として史跡研修やホームビジットが行われ、交流を通じて日米間の相互理解を深め、更なる友好親善を促進させた。
日米が共同し行われた本訓練は、地上作戦のみならず空中機動作戦においても相互運用の向上を図り、また、日米文化の相互理解を深めるなど、大きな成果をあげることができた。 |
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冬季戦技競技会
〈第4特科群〉 |
第4特科群(群長・山武ス一1陸佐=上富良野)は1月27日、上富良野演習場において、「平成27年度群冬季戦技競技会」を行った。競技会では初めて三型スキーが使用され、鉄帽・小銃を装備し、個人機動と70sの荷物を積載してのアキオ曳行の部に区分して439名の隊員が参加した。
統裁官(山阜Q長)は、競技の開始に当り「部隊が一丸となって勝利を目指せ」と要望し、参加した隊員は、部隊及び個人の名誉を懸け日頃の練成成果を発揮していた。成績は次のとおり。
■中隊対抗の部◎Aグループ(射撃中隊の部)▽優勝=第104特科大隊第2中隊、準優勝=第131特科大隊第1中隊、第3位=第120特科大隊第3中隊◎Bグループ(本部中隊・本部管理中隊)▽優勝=第131特科大隊本部管理中隊■アキオ曳行の部▽優勝=第131特科大隊第1中隊、準優勝=第131特科大隊第3中隊、第3位=第120特科大隊第3中隊■個人機動の部▽優勝=第120特科大隊本部管理中隊・阿曽3曹、準優勝=第104特科大隊第2中隊・箱山3曹、第3位=第104特科大隊第1中隊・吉田3曹■本部対抗の部▽優勝=第104特科大隊本部 |
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冬季戦技競技会
〈9師団〉 |
第9師団(師団長・湯浅悟郎陸将=青森)は2月1~4日、小谷演習場で「平成27年度師団冬季戦技競技会」を実施した。本競技会は冬季戦技能力の向上並びに部隊の団結及び士気の高揚を図ることを目的に3年振りに行われた。
開会式で師団長は、「冬季戦技能力、特にスキー技術は北東北の防衛・警備を担任する第9師団にとって、任務遂行上、必須の戦技で極めて重要なものである。選手諸官は部隊の代表としての誇りを堅持し、日頃の練成成果を如何なく発揮し、部隊の勝利に貢献してもらいたい」と訓示し競技会を開始した。競技は個人機動の部、部隊機動の部で行われ、オープン参加で平成27年度入隊隊員、幹部候補生並びに積雪寒冷地初年度の部で行われた。選手達は起伏の激しい約6qのコースを部隊の名誉と誇りをかけて死力を尽くし、練成の成果を遺憾なく発揮し滑走した。応援した各部隊の隊員等からは、力走する選手に対し大きな声援が送られ、部隊として一丸となる事ができた競技会であった。
■総合優勝部隊▽AGp=第5普通科連隊、BGp=第9戦車大隊、CGp=第9化学防護隊■分隊の部▽AGp1位=第5普通科連隊、BGp1位=第9戦車大隊、CGp1位=第9偵察隊■個人の部▽AGp1位=第5普通科連隊、BGp1位=第9戦車大隊、CGp1位=第9化学防護隊■新隊員の部▽1位=5普連・松尾1士■積雪寒冷地初年度の部▽1位=9後連・山田3尉■幹部候補生の部▽1位=21普連・谷口曹長 |
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八甲田演習
〈5普連〉 |
第5普通科連隊(連隊長・友伸治1陸佐=青森)は2月15日から18日まで、酷寒の八甲田山系で「旧陸軍歩兵第5聯隊の遺訓を学ぶとともに、積雪寒冷地における部隊の基本的行動の練度向上を図る」ことを目的として、「平成27年度八甲田演習」を実施した。今年で47回目を迎えた同演習には、女性自衛官3名を含む約720名の隊員が参加した。
本演習に先立ち、15日に協力諸団体の見守る中、連隊長以下約220名の隊員により、明治35年1月に遭難事故に遭遇した210名の英霊が眠る幸畑陸軍墓地を訪れ、哀悼の意を表し、演習の安全かつ円滑な実施を祈念し、併せて出発の報告をした。
翌16日は気温氷点下10度、風速10m、体感温度最大マイナス32・4度と時折り吹雪く天候の中、白色の防寒戦闘服に身を固めた隊員らは、約20sの背のうを背負いスキーを装着し、約80sのアキオ(大型ソリ)を4~5人により曳行して、青森市駒込の「小峠」から順次出発し、銅像茶屋に向け力強い足取りで行進を開始した。行進終了後、銅像茶屋後方にある馬立場(標高732m)の後藤伍長銅像に拝礼した後、各中隊は車両により宿営地域である深沢温泉地区へ移動。到着後、隊員らは休む間もなく雪を深く掘り下げ、雪壁を作り寒さに耐えうる雪壕を構築、翌日に備え警戒をしつつ休養をとった。一夜明けた17日は午前7時に主力が宿営地を出発、また第4中隊による約6qの曳行スキー(ジョーリング)も行い、全行程約18qを全隊員が踏破し、午後0時20分に目的地の大中台に到着して八甲田演習は終了した。
連隊は引き続き、小谷演習場に場所を移動して、「行進に引き続く攻撃」を検閲課目として第4中隊、通信小隊及び衛生小隊の訓練検閲を実施した。受閲部隊は、中隊長及び小隊長を核心として任務達成に邁進し攻撃戦闘を行い、18日午前11時40分をもって状況を終了、八甲田演習に引き続く訓練検閲を無事終了した。 |
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中隊等訓練検閲
〈22普連〉 |
第22普通科連隊(連隊長・二瓶惠司1陸佐=多賀城)は2月15日から17日まで、王城寺原演習場において「平成27年度第4回中隊等訓練検閲」を実施した。
本検閲は、第6特科連隊、第6後方支援連隊、第6戦車大隊、第6施設大隊と協同し、諸職種協同能力の向上を図るとともに、長距離機動(約200q)、スキー行進(夜間約11q)に引き続く陣地攻撃及び各級指揮官の状況判断・実員指揮能力を検した。
本検閲にあたり、統裁官は「基本基礎の確行」「戦闘力の組織化」「安全管理」の3点を要望した。
中隊検閲を実施した第1中隊は「陣地攻撃に任ずる戦闘団内の主攻撃中隊としての行動」を検閲課目とし、第1中隊長要望事項「検閲を楽しめ!」に基づき、旺盛な責任感をもって終始積極的に行動していた。
直轄小隊検閲(通信小隊)では「陣地攻撃に任ずる戦闘団内の直轄小隊としての行動」を検閲課目とし、通信組織等の構成・維持・運営に「必通の精神」で臨んでいた。
各部隊は、終始積極的に行動、17日には、敵第一線陣地に総合戦闘力を集中発揮し、目標を奪取して所命の任務を見事完遂した。
また、対抗部隊は、第3中隊基幹で、相互にバトラーU型を使用して実施した |
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