森本敏防衛大臣は9月17日、防衛省で米国のレオン・パネッタ国防長官と約1時間にわたり会談した。パネッタ国防長官はアジア太平洋地域国歴訪の最初の訪問国として来日。会談で両者は、日米同盟が日本の安全と地域の安定の確保のため、これからも重要であることを再確認した。 会談後の共同記者会見でパネッタ長官は、沖縄県の尖閣諸島をめぐり中国国内で対日デモが激化していることなどについて「懸念している」とし、尖閣への安保条約第5条の適用については「義務を守る」とした。その上で「領有権問題に対し中立」との米国政府の態度を示した。 オスプレイの沖縄配備については、地元の懸念を踏まえ「安全性を再確認した上で本格的な運用が可能となる」ことを双方が確認した。「尖閣問題」について懸念を表明するパネッタ米国防長官(右)と森本敏防衛大臣
ハイチ派遣国際救援隊長(6次要員)の野村悟1陸佐(第25普通科連隊長=遠軽)が9月13、14日の両日、防衛省で帰国報告などを行った。13日は統幕長、陸幕長とはじめとする関係各所へ挨拶ののちマスコミ取材に応じた。14日は副大臣室で渡辺周防衛副大臣に帰国報告を行い、続けて、副大臣から第1級賞状が授与された。写真左 インタビューに答える野村1佐写真右 渡辺周副大臣から第1級賞状を受け取る野村1佐
防衛省の政策方針の周知徹底と、当面する重要課題の意見交換を目的に、第47回自衛隊高級幹部会同が、自衛隊最高指揮官の野田佳彦首相を迎えて9月11日に防衛省で行われた。
9月10日、東京都千代田区のホテルグランドアーク半蔵門で「平成24年防災功労者内閣総理大臣表彰」が行われた。同表彰は、災害時における人命救助や被害の拡大防止等の防災活動の実施、平時における防災思想の普及または防災体制の整備の面で貢献し、特にその功績が顕著であると認められる団体または個人を対象として表彰されるもの。本年度、防衛省関係では次の7団体が受賞した。【災害現場での顕著な防災活動】○平成23年台風第12号による災害派遣活動・陸上自衛隊第3師団災害派遣部隊・同配属・協同・支援部隊(所在地=兵庫県伊丹市、代表者=師団長・山下裕貴陸将)・陸上自衛隊第10師団災害派遣部隊・同協同・支援部隊(所在地=愛知県名古屋市、代表者=師団長・松村五郎陸将)○東日本大震災における活動・陸災部隊(所在地=宮城県仙台市、代表者=東北方面総監・田中敏明陸将)・海災部隊(所在地=神奈川県横須賀市、代表者=横須賀地方総監・武居智久海将)・空災部隊(所在地=東京都福生市、代表者=航空総隊司令官・斎藤治和空将)・原子力災害派遣部隊(所在地=東京都練馬区、体表者=中央即応集団司令官・日政広陸将)・陸上自衛隊第1師団災害派遣部隊・同配属部隊・同支援部隊(所在地=東京都練馬区、代表者=師団長・反怖謙一陸将)
航空自衛隊退職者団体「つばさ会」共催、自衛隊遺族会航空部会「ともしび会」協賛で、第24回「市ヶ谷基地美術展」が9月4から7日まで防衛省厚生棟多目的ホールで開催され、約800人が鑑賞に訪れた。 つばさ会60名、ともしび会6名、隊員および家族20名から絵画52点、写真52点、工芸67点、書17点の計188点が出展された。初日に片岡晴彦空幕長が来場、作品1点1点を興味深く鑑賞していた。 この催しは「つばさ会」からの要望に基づき昭和56年から行われており、平成4年以降は檜町(現・市ヶ谷)、府中、入間の3基地ほか1基地で毎年、実施されている。昨年は東日本大震災のため、中止の予定だったが「こんなときだからこそ開催すべきだ」との声があり『訪れる人に明るい気持ちを』をテーマとして実施された。写真左=作品を鑑賞する片岡空幕長、同中=人気を集めた「働く市ヶ谷援護マン」(航空中央業務隊・石原丈也3空佐・作)、同右=書道作品に見入る来場者
8月30日、片岡晴彦空幕長を大相撲の旭天鵬関が表敬した。これは、旭天鵬関がモデルとして出演した「航空自衛隊員を元気にするポスター」の完成披露に伴うもの。空自の全73基地に配布される同ポスターは、組織の基盤である「元気」のイメージとして「七転八起」「不撓不屈」の精神があることから、今年5月場所に史上最年長幕内優勝の偉業を成し遂げ、諦めない大切さを日本中に知らしめた旭天鵬関をキャラクターに起用した。当日は配布されるポスター一枚一枚に旭天鵬席が手形を押した。写真左から 片岡空幕長と旭天鵬関、手形を押し完成したばかりのポスター。片岡空幕長と旭天鵬関がポスターを手に談笑。ポスターには「七転八起 人生の決まり手、それは諦めないこと!」「航空自衛隊の皆さん!人生諦めずに前に向かって歩んで下さい」とのスローガンが書かれている。
防衛省主催のシンポジウム「日米同盟とオスプレイの沖縄配備」が8月29日、都内で行われた。 パネリストは防衛大学校・山口昇教授、米海兵隊第26海兵航空群司令官クリストファー・シーモア大佐、在京米国大使館ロバート・ルーク政務担当公使ら5名。 なかでもシーモア大佐はこれまで15年間、オスプレイのテストパイロット、教官を務め飛行時間2000時間超とオスプレイのエキスパート。自身の体験から「あらゆる機種の中でもっとも厳しい訓練をしている」「最新の技術を使っており操縦は難しくない」「人口密集地で海兵隊は低空飛行しない」など安全を強調。「基地の外では(事故が集中している)ヘリモード≠ナ飛行しないことは可能か」の質問に「Yes」と答えた。 山口防大教授は同機の高い機動力から「沖縄の負担軽減になる」とした。写真左=冒頭、森本敏防衛大臣の代理であいさつする神風英男防衛政務官、同中=議長を務めた千葉商大・宮崎緑教授、同右=右から防大・山口昇教授、米海兵隊シーモア大佐、在京米大使館ルーク公使
8月26日、東富士演習場で平成24年度富士総合火力演習が一般公開された。森本敏防衛大臣をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、国内外の来賓、全国から集まった隊員、一般公募の見学者など計約3万1000人が来場して日頃の訓練の成果を見届けた。当日は、人員約2400名、戦車・装甲車約80両、各種火砲約80門、航空機約30機、その他車両約600両が参加した国内最大規模の陸上自衛隊実弾演習である富士総合各力演習。初参加の10式戦車や各種火砲などの砲撃は耳をつんざき、肌に感じる衝撃に驚きの声が湧きあがる。また、高度な技術を要する正確無比な射撃や空挺降下などに大きな拍手とため息が漏れていた。写真左から 熱気溢れる観覧席。前日に現地入りして朝早くから入場列に並んだ来場者も観客席の目の前に降下してみせた空挺隊員
8月24日、市ヶ谷記念館が来館者30万人を達成した。市ヶ谷記念館は、市ヶ谷地区に所在した庁舎や極東国際軍事裁判の法廷となった大講堂などを移設・復元したもので、平成12年から始まった市ヶ谷地区の見学イベント「市ヶ谷台ツアー」(毎週月〜金開催)において多くの参加者に親しまれてきた。記念の来館30万人目は、当日の市ヶ谷台ツアー午後の部に父親とともに広島県から参加した16歳の高校2年生。祖父がかつて航空自衛隊員で、幼い頃から自衛隊に親しみを持っていたといい、海上自衛隊を志望している。神風政務官から花束を贈呈され、感激の面持ちで記念セレモニーに参加していた。写真左から 花束を贈呈する神風政務官 30万人達成記念セレモニー
8月16日、横須賀地区で森本防衛大臣が部隊視察を行った。海上自衛隊の部隊視察は初めて。午前は護衛艦「ひゅうが」、午後は潜水艦「おやしお」の視察の一部を報道陣に公開した。両艦を視察後、「ひゅうが」格納庫内で「本日、常に緊張を強いられる最前線にあって隊員諸兄の士気溢れる姿を見ることが出来、大変心強く、また、誇らしく感じます」などと訓示。続いて行われた記者会見では、「これからも引き続き部隊を廻って隊員の顔を拝見しながら、隊員が非常に厳しい環境の中で任務を遂行している状態をつぶさに見て激励して参りたいと思っています」「海上自衛隊の活躍の幅、内容は広がっています。限られた艦艇と人員で、困難で複雑な任務を遂行している大変士気の高い部隊を直接見る事が出来て大変、今日は勉強になりました」などと述べた。その後、森本防衛大臣は、夕方には日本がアメリカに返還を求めている深谷通信所、上瀬谷通信施設を視察した。写真左から 「ひゅうが」飛行甲板で説明を受ける森本防衛大臣、「おやしお」のハッチから艦内へ、「ひゅうが」格納庫で訓示を述べる森本防衛大臣