自衛隊ニュース

ゲッキーのイラスト

空自、日米豪共同訓練「コープ・ノース」参加

米・グアムで

 航空自衛隊は1月19日から3月6日の間、米国グアムで行われた日米豪共同訓練「コープ・ノース24」に参加した。

 本年度はACE(Agile Combat Employment=迅速な戦闘運用に関する米空軍の作戦コンセプト)のシナリオによる訓練を実施。機動展開等による戦力の柔軟な運用要領を試みるとともに、人道支援・災害救援活動に係る共同訓練においては大量負傷者救護訓練を行い、単独での対応が困難な災害等に対する各国と連携した災害対応能力を向上させることができた。

 空自は今後も訓練等への積極的な参加を通じて同盟国・同志国との連携を深化・拡大し、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現及び地域の平和と安定に寄与していく。

北方、東北方部隊 支援に全力

雪まつりで大雪像制作

名寄

地域と連携


 名寄駐屯地(司令・藤田明大1陸佐)は1月29日~2月11日の間、北海道下川町で開催された「第50回しもかわアイスキャンドルミュージアム」に協力。第3即応機動連隊第4普通科中隊(中隊長・遊佐崇1陸尉)がメインオブジェを製作した。

 約2週間の製作期間中、常時氷点下10度を下回る寒さの中、1日約10名が設計図に基づき寸法を確認しつつ重機で集めた雪をチェーンソーやスコップで削り、全力で製作にあたった。

 入口には来場者を出迎えるウェルカムアーチを、メインステージ上にはスノーブロックを積み上げ、独創性あふれる雪のオブジェを製作した。メインオブジェは、中央部に映像を投影する雪のスクリーンを、両脇には階段を製作して、上部から会場と街の景色を一望できる高さ10メートルの雪像を完成させた。

 開催当日のメイン会場では、約3500個の氷でできたアイスキャンドルを丁寧に配置し、夜の訪れとともに次々に火がともされた。

 キラキラとともる琥珀色の柔らかな光に包まれる中、引渡し式が行なわれ、遊佐中隊長から下川町長へ製作した各種雪像が引き渡された。

 会場には多くの町民や観光客が訪れ、幻想的な雰囲気の中、雪のスクリーンに映し出されたオーロラの放映、数多く立ち並ぶ出店やアイスキャンドルの火付け体験などを楽しんだ。

 雪像製作の作業隊長を務めた刈田友和1陸曹は「作業の進ちょくが心配であったが、灯りがともり完成した会場を見て、大きな達成感を得た」と安どの表情を浮かべた。

 2日目のフィナーレでは、冬の澄み切った夜空に色とりどりの花火が打ち上げられ、街一帯がアイスキャンドルの柔らかな光に包まれた。


遠軽

 

 第25普通科連隊(連隊長・谷口慎1陸佐=遠軽)は2月10日、第61回もんべつ流氷まつりのメイン氷像「ノートルダム大聖堂(フランス・パリ)」を制作し、紋別市に引き渡した。

 氷像制作は2年ぶり。紋別市内の池で作られた天然氷を積み重ねたものをノミやチェーンソーで削り、建物の細部や装飾を精巧に再現、高さ14メートルと見上げるような大きさとなった。

 氷像の前には氷のステージを制作し、歌謡ショーをはじめとした各種イベントが開催できるようにした。ノートルダム大聖堂が今年のモデルに選ばれたのは平和の祭典であるオリンピックが今年の夏にパリで開催されることから。

 もんべつ流氷まつりは流氷が海を埋め尽くした2月10日から12日の3日間開催され、各種イベントのほか、夜間には氷像のライトアップも行われ、多くの市民や観光客でにぎわった。

 

20連はスキーW杯で


 第20普通科連隊(連隊長・武田宜則1陸佐)は1月13日から22日までの間、山形市の蔵王ジャンプ台、アリオンテック蔵王シャンツェにおいて開催された「FIS女子スキージャンプワールドカップ2024蔵王大会」を支援した。

 本支援は支援隊長(本部管理中隊長・深瀬3佐)以下37名が参加し支援内容は飛距離判定、スタート補助、競技会場及びコースの整備・維持、応急救護、気象計測と多岐にわたった。

 支援隊は大会役員と綿密な調整を実施し、順調に作業を進めた。特に急斜面での作業を行う際、互いに声を掛け合いながら安全管理に留意しつつ、確実に作業を進めた。

 初めて支援に参加した本部管理中隊・有路1士は、「初めてのジャンプ支援で分からないことが多く戸惑いましたが、先輩の助けもあり安心して作業することができました。自分たちが整備したジャンプ台で国際大会が行われていることに感動しました」と支援を振り返った。

 支援隊は、急変する山の天候に対応し献身的な支援を行って、大会の安全かつ円滑な大会運営に寄与した。


(雪まつり等支援は4面にも掲載)

紙面一覧
紙面一覧
close