自衛隊ニュース

13普連も2人挑む
爽やかな秋晴れの陽気となった朝霞駐屯地で10月27日、第26回全自衛隊陸上競技会が開催され、第13普通科連隊(連隊長・鏡森直樹1佐)の隊員2名が初出場し、優勝・入賞を果たした。
先陣を切り小堀健斗士長(本部管理中隊)が男子走り幅跳びに出場。小学3年時から陸上を始め、高校卒業時には実業団から誘いがあったという実力は本物で、予選を2位で通過すると、決勝では6メートル75センチの跳躍を見せ見事優勝。
一方、男子3000メートル2組目に出場した齋藤拓弥2曹(1中隊)は、前半は中盤につけていたが、後半になりペースが落ちた選手がいる中快走を続け、3位タイに順位を上げた。最後の直線で競り負けたが、8分37秒で2組4位となり、1組目の結果と合算し4位入賞となった。
優勝した小堀士長は「初出場で優勝でき非常にうれしいです。今後も練成を怠らずにやっていきたい」、また4位入賞の齋藤2曹は「このようなご時世の中、活躍の機会を与えていただけたことに感謝します」と語った。
旅団訓練検閲(10月)に参加するなど激務の中練成を重ね、結果を残した2人を松本駐屯地の隊員全員で祝福したい。
2普連隊員2種目V
全自陸上
第2普通科連隊(連隊長・小段雄三1陸佐)の持続走訓練隊(監督・坂上和之2曹)は10月27日、朝霞駐屯地で実施された第26回全自衛隊陸上競技会に参加した。
訓練隊から9人が出場。1500,3000,5000、1万各メートル種目で力走し、3000メートルは村山京平3曹が大会新記録で優勝、1万メートルは朝賀勇也2曹が2連覇した。村山3曹が優秀選手賞を、朝賀2曹が1万メートル優勝者に贈られる円谷賞を受賞した。
レース後、村山3曹は「序盤のハイペースには驚いたが後半には自信があったのでラスト300メートルで力を振り絞った。チームメイトの応援もあり、目標だった8分30秒を切ることができてよかった」、朝賀2曹は「剥離骨折の影響もあったが回復し優勝できて率直にうれしい。チームとしてまとまった練習ができない中でも個々の練習成果が出てきていると感じた」とそれぞれ語った。
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結果は以下の通り。
◇3000メートル▽優勝=村山3曹(8分29秒36、大会新)◇1万メートル▽優勝=朝賀2曹(29分46秒15、2連覇)▽3位=満澤3曹(30分47秒39)
1術校生が遠泳
第1術科学校(学校長・白根勉海将補)はこのほど、夏季鍛錬行事「遠泳」を実施した。
学生たち(約300名)は約2カ月前からプールと海面で訓練を積んだ。当日は気温32度、海水温度27度という灼熱の環境下で約5マイル(約9キロ)を完泳した。
学生からは「日焼けで皮がむけたりし、日焼け止めを塗っておけば良かったと後悔したが、泳ぎ切ることができて満足」、「練習開始当初は5マイルもの距離を泳ぎ切る自信がなかったが、練習を積み自信がついた。みんなで励まし合い、完泳することができた」などの声が聞かれた。学生は達成感と充実感を得るとともに、同期の絆をさらに深めた。
8普連隊員駆ける
富士登山駅伝19位
第8普通科連隊(連隊長・堀田朗伸1佐)はこのほど、連隊持続走訓練隊を主力として「秩父宮記念第四十七回富士登山駅伝」に出場した。
新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった富士登山駅伝は、御殿場陸上競技場をスタート・ゴール地点とし、富士山頂を折り返すレース。世界一の高低差3258メートルを誇り、気温差20度以上と日本一過酷な駅伝大会として知られる。
前半は富士山頂を目指して6人でタスキをつないで登り、後半は前半と同じコースを同じ選手が下る。山頂で折り返す第6区をのぞき1人が2回走ることも過酷さが日本一と言われる由縁だ。
第8普通科連隊は平均年齢25歳と若い選手を中心とした布陣で大会に挑み、自衛隊の部26チーム中19位と厳しい結果となったが、その中で、西原大貴3曹(本部管理中隊)がロードでは最も高低差のある登りの第3区で区間7位、尾林大河3曹(2中隊)が得意の下りで軽快に走り、第10区で区間9位と健闘を見せた。
また惜しくも区間一桁には入らなかったが、山頂区を務めた渡邉達也3曹(2中隊)はベテランの走りで区間11位でまとめた。
チーム最年少の20歳で入隊2年目の湯栗康平士長(2中隊)は、高校時代まで陸上競技の経験があり、冬場は秋季戦技訓練隊(バイアスロン)に所属し活動をしている。今回、登りの第4区は区間20位だったが、下りの第8区は持ち前のスピードを生かして11位で終え、初出場ながらチームに貢献した。
今後も持続走訓練隊は、富士登山駅伝で得た経験を糧に更なる高みを目指してまい進していく。
横教水泳部も力泳
マスターズで4選手
横須賀教育隊水泳部は9月3、4の両日、岩手県盛岡市内で行われた「日本スポーツマスターズ2022大会」に神奈川県チームの一員として出場した。
橋爪1曹(主将)は、4×50メートルメドレーリレーの第1泳者(背泳ぎ)で出場。「世界一」と称される抜群のスタートでトップに立つと、他チームの選手を圧倒して大会記録(50メートル背泳ぎ=26秒95)を樹立した。
チームも大会記録を2・64秒更新(1分43秒77)した。橋爪1曹は50,100メートル両背泳ぎも制し、3冠を達成した。
森田2曹は50,100メートル両平泳ぎに出場。緊張した姿にチームメイトが心配する中スタートしたが、50メートルが5位(32秒38)、100メートルが8位(1分13秒08)と不安を打ち消す泳ぎを見せた。
藤川3曹は体調不良で訓練を十分行えず試合を迎えたが、50メートルバタフライで3位(30秒22)に入賞し、チームを活気づけた。盛岡市出身で、岩手県チームからも大きな歓声が送られた。
井元3曹は横教水泳部員として初めての試合だった、4×50メートル混合フリーリレーで第2泳者(自由形=25秒91)として出場し、2位入賞に貢献した。
神奈川県チームは男女総合で1280点を獲得して優勝、見事6連覇を果たした。
防衛ホーム スポーツ部
社会人野球日本選手権
千歳 力尽くす
「第47回社会人野球日本選手権大会」が10月30日から11月9日まで大阪市の京セラドーム大阪で開かれ、航空自衛隊千歳基地野球部(部長・小山晃紀雄1佐=2空団基業群司令=以下27人)が北海道代表として出場し、健闘した。同野球部の日本選手権出場は10年ぶり2度目。
「勝機信じて」
主力選手が引退し、選手数も少ない戦力的に厳しい状態で臨んだ今季。6月の都市対抗大会・北海道2次予選ではコールド負けも喫した。
道内強豪4チームによる総当たり戦で行われた9月の日本選手権・道地区予選は、3試合いずれも逆転勝ちして本戦への出場切符を手中に。10月には空幕(市ヶ谷)で行われた壮行会で井筒空幕長をはじめとする幹部・隊員に盛大な激励を受けた。
多くの強豪が名を連ねる日本選手権に向けて監督の福井一気2曹は、「(自衛隊は)負けてはいけない」という覚悟も胸に秘め、「(強豪と)10回試合をして1回も勝てない、ということはない。必ず勝機はある」と選手たちに伝え、決戦の地、大阪に向かった。
そして迎えた11月2日の1回戦。激戦の東海地区を勝ち上がった優勝経験もある王子との対戦。
「どの試合も安定している。マウンドを託すことができる」(福井監督)と、信頼される本木敬基3曹、佐藤怜3曹の両エースが継投し、強力打線を4失点に抑え打線に託した。反撃をうかがっていた打線に6回、勝機が訪れた。岸本大志3曹が四球を選ぶと濱田恵多士長がライト前へヒットを放ち走者1、3塁に。今野克則2士は確実にレフトへ犠牲フライを上げ岸本3曹が生還、一矢を報いた。
敗れはしたものの「航空自衛隊千歳」の名を全国に知らしめた隊員たち。福井監督は大会後、「多くの方々にご支援、ご声援を頂き励みになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。勝つことはできませんでしたが、一生懸命戦えました」と語った。