自衛隊ニュース

鉛筆立てでギネス更新
御簾納1佐(支援集団)
空自航空支援集団司令部の法務官、御簾納(みすの)直樹1空佐はこのほど、ギネス記録に挑戦し世界記録を更新した。
御簾納1佐の長男・弘也さん(高1)が学校の文化祭に鉛筆アートを出展するために大量に購入した鉛筆を活用しようと、ギネス記録を検索。「Most pencils stood on end in 30 seconds(30秒間で立てた最多の鉛筆本数)」への挑戦を決めた。
昨年10月にギネス事務局に挑戦を申請。今年1月に挑戦が承認され5月3日、厳正なルールの下、計測員らの前で挑戦を行った。
さらに長男も
全神経を集中して行った挑戦の結果、イタリア人が保持していた23本を1本更新し24本を立て、世界新記録を樹立。8月にギネスに認定された。
一方、弘也さんも同日、同記録に挑戦し、御簾納1佐の達成からおよそ3時間後にさらに1本上積みした25本を立て、新記録を塗り替えた。
短時間ながら世界記録を保持した御簾納1佐。「記録を更新するのと同じくらい、さまざまな証拠をそろえて提出し、記録を認定してもらうことが大変だった。認められてほっとしている」と振り返った。
名寄駐開設69年で初の全国制覇果たす
3即連
全日本青年銃剣道 第2部
第3即応機動連隊(連隊長・山崎潤1陸佐)は8月4日、日本武道館で開催された「第53回全日本青年銃剣道大会」に出場。青年第2部(23歳以下)で初優勝の成果を収めた。
第3普通科連隊で臨んだ青年第1部(24歳~26歳)準優勝が過去の最高位で、名寄駐屯地所在部隊の銃剣道全国大会「優勝」は、駐屯地開設以来69年間における初の快挙。
大会は新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため、3年ぶりに開催された。青年第2部には127個チームが参加、3人制団体戦トーナメント方式による3分3本勝負(2本先取)で試合が行われた。
先鋒に畑田龍佑3陸曹、中堅に寒河江優斗陸士長、大将に白川蓮太3陸曹の3名が出場。先鋒と中堅の鋭い剣で相手を次々と退け、快進撃を続けた。
4回戦は第13特科隊相手に大将戦までもつれる展開となったが、見事2-1で下した。以降、大将戦を前に勝利を決める破竹の勢いで決勝まで勝ち進んだ。
防衛大学校との決勝戦は先鋒の下胴で先取。続く中堅戦、寒河江士長の積極果敢な2本の上胴により、見事日本一の栄冠を勝ち取った。
一方、個人戦女子の部では、寒河江瑞樹1陸士が大健闘し、134名中「準優勝」の成果を収めた。
試合終了後、全日本銃剣道連盟の番匠幸一郎会長(第28代第3普通科連隊長兼名寄駐屯地司令)から激励を受け、初優勝の喜びを分かち合った。
監督の木嶋隆陸曹長は「初優勝を飾ることができ、歴代連隊長をはじめ全ての方に感謝したい。必勝の強い気持ちと、得意な剣に磨きをかけ自信を持てたことが優勝につながった。今後も銃剣道を通じて隊員の育成に力を入れたい」と語った。
駐屯地開設69年で初の優勝を収めた第3即応機動連隊は、今後さらなる精強化を図るため各種訓練にまい進していく。
体校ラグビー班 美作で交流
自衛隊体育学校第2教育課(朝霞)のラグビー班はこのほど、岡山県美作市で合宿を実施した。
合宿では、地元ラグビースクールに通う小学生らを対象とした「ラグビー・クリニック」を開きパス技術などを指導。タッチフットとタグラグビーの試合も行った。
女子セブンズ(7人制)の交流会も行い、タイ代表や地元チーム「アタッターレ岡山」を含む8チームと練習試合で汗を流した。
また、ラグビー班監督の中元次朗3佐と主将の伊藤睦3曹は萩原誠司美作市長への表敬も行った。
うちの子は自衛官
長男が海自入隊
札幌家族会東区支部 中村一美
このたび、長男が中学からの夢だった海上自衛隊に入隊しました。3月30日、長男は舞鶴教育隊での入隊式に向け、一足先に新千歳空港から旅立ちましたが、私はすごく寂しくて入隊式で再会するまでの約1週間、何も手に付きませんでした。
札幌に帰ってからも寂しさを紛らわすため、長男の小さい頃のアルバムを引っ張りだして見ていました。そこには、一つ下の弟とどこに行くのも一緒の優しい長男の笑顔がありました。でも今回、弟はいません。1人で新しい一歩、新しい環境、新しい仲間たちの中に飛び込んで行くということは、18歳の息子にはすごく大変なんじゃないかと、私はとても心配な気持ちで過ごしていました。
4カ月がたち、私は8月25日に舞鶴教育隊で行われた修了式に参加しました〓写真。厳しい教育を仲間とともに乗り越え、凜とした、立派になった息子に会い、胸がいっぱいになりました。そして息子をとても誇りに思いました。息子をたくましく育ててくださった教育隊の関係者の皆様、そして入隊当初から不安な私を支えて勇気づけてくれた家族会の皆様に出会えたことに、心から感謝しています。
これからは、同じ気持ちをもったお母さんたちと一緒に、家族会の活動を盛り上げて、息子と自衛隊を応援していきたいと思います。
防衛ホーム スポーツ部
富士登山駅伝3位
留萌持続走訓練隊が3年ぶり大会で雪辱
第26普通科連隊(連隊長・高橋誠1佐)の隊員でつくる留萌自衛隊持続走訓練隊(担任官・鈴木真一郎3佐)は8月7日、3年ぶりに行われた「第47回富士登山駅伝競走大会(自衛隊の部)」に参加した。
大会は、静岡県の御殿場市競技場をスタート、富士山頂で折り返して同競技場にゴールする11区間48・19キロを6人で走る。山頂の6区を除き、同じ選手が往路と復路を走りたすきをつなぐ。「日本一過酷な駅伝レース」とも言われる。
留萌自衛隊持続走訓練隊(以下、留萌チーム)は3年前の前回大会、選手の体調不良により途中棄権し悔しい涙を流した。
リベンジを果たそうにも新型コロナウィルス感染症の影響で大会が中止され、今大会までの3年間は辛く苦しかった。
この間、持続走訓練隊監督の三浦雅史曹長は、ベテランを鼓舞、新人を育成し、チーム力を着実に伸ばして今大会に臨んだ。
そして迎えたレース当日。留萌チームは最後列で出発したが、たすきをつなぐたびに少しづつ、しかし着実に順位を上げた。
キャプテン高橋彰1曹からたすきを受けた山頂区、佐藤龍一2曹が区間トップの走りで2位に。
復路でも留萌チームは快走を続け、滝ヶ原、第2普通科連隊に次ぐ3位でゴールテープを切った。
富士登山駅伝大会留萌市後援会(会長・中西俊司留萌市長)の大応援団も現地に駆け付け、富士山の岩場や砂走りを登って、各選手にのどが枯れるほどの声援を送り応援旗を力の限り振って、後押ししてくれた。
三浦監督はレース後、「常日頃から支えていただいて下さる留萌の皆様、駐屯地の皆様のおかげで3位以上という目標を達成でき、前回のリベンジを果たせた。この結果に満足せず、さらに訓練にまい進します」と決意を新たにした。(留萌)