自衛隊ニュース

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うちの子は自衛官

滋賀県自衛隊家族会

 6月6日、滋賀県自衛隊家族会(福井会長以下)は、地本長初め、駐屯地司令、各地域事務所長などのご協力を頂き、今津駐屯地の自候生25km行進訓練の激励に行きました=写真。

 県下会員に呼びかけたところ、去年よりも人数が増え約50名ほどが参加しました。コロナも少し収まり、これから徐々にいろいろな行事も再開できるのではと思っております。

 当日は朝から雨風が強く参加者もカッパやポンチョに身を包み少し縮こまっての応援でしたが、自候生は元気に行進していました。隊長と話をしたら、「かえって暑いよりは涼しくて歩きやすい」と言っておられました。また、自候生のご家族は京都の方もおられて、一緒に激励しました。

 今年は、今津駐屯地の創立70周年、饗庭野航空分屯基地の創立50周年もあり、ブルーインパルスも呼んで高島市で盛大な行事が行われる予定で、家族会としても何かブースでも出せればと考えています。


プロを目指して 後期教育開始

 夏本番、全国の部隊では新隊員の後期教育をスタートさせた。各地から集まった新隊員は約3カ月間それぞれの職種・特技教育を経てさらなる飛躍を目指す。


第43普通科連隊

 第43普通科連隊(連隊長・谷雅和1陸佐=都城)は7月4日、都城駐屯地体育館において、新型コロナウイルス感染症対策を講じつつ、新隊員57名の教育開始式を実施した=写真。

 開始式では、新隊員を代表し、平岡将2等陸士が連隊への教育入隊と教育開始を力強く報告した。

 また、連隊長は式辞の中で「プロを目指せ」「仲間を大切に」と要望するとともに「各種訓練は、酷暑のなかで実施される。健康には十分留意するとともに、引き続きコロナ禍という特性を踏まえ、感染防止を徹底し、心身ともに健全に、何事も失敗を恐れず挑戦してもらいたい」と活躍を祈念した。

 開始式終了後、軽火器及び迫撃砲区隊に区隊旗が授与され、新隊員一同は、これから区隊旗のもと一丸となって、訓練に励んでいこうと決意を新たにした。


第3即応機動連隊

 第3即応機動連隊(連隊長・山崎潤1陸佐=名寄)は7月5日、名寄駐屯地屋内訓練場において「令和4年度新隊員特技課程及び一般陸曹候補生課程後期教育」の教育開始式を挙行した。

 全国各地から集まった32名の新隊員達は、初めて名寄の地に立ち、真夏のような暑さにも負けることなく気勢を充実させて教育開始式に臨んだ。

 開始式において執行者(山崎潤1佐)は、教育開始にあたり「諸官らは、全国各地から縁あってこの名寄の地に集まり、共に切磋琢磨する仲間となった。教育を通じ、楽しいこと苦しいことがあると思うが、互いに助け合い、同期の絆を深め、全員が立派な普通科隊員に成長することを祈念する」と式辞を述べた。

 教育開始式終了後、教育隊長(第2普通科中隊長・峯岸光3陸佐)による区隊旗授与式および担任官(副連隊長・藤井奉一2陸佐)による小銃授与式が行われ、小銃を授与された新隊員達は「自ら、仲間そして国民を守る」という崇高な思いを胸に抱きつつ、その責任の重みを実感し、また、区隊の象徴である区隊旗を自分たちの分身のように大切に扱うことを誓った。

 新隊員達は、これから約3カ月間、普通科隊員として必要な資質及び技能を修得するため、一蓮托生の思いで仲間とともに切磋琢磨し、不撓不屈の精神を持った「プロの普通科戦士」を目指して邁進してゆく。


第8高射特科群

 第8高射特科群(群長・久守直紀1陸佐=青野原)は、7月初旬、駐屯地体育館において「令和4年度新隊員特技課程及び一般陸曹候補生課程(後期)教育開始式」を挙行し、27名(新隊員特技課程13名、一般陸曹候補生課程(後期)14名、うち女性自衛官7名)の新隊員が式に臨んだ。

 式辞において群長の久守1佐は、「真に陸上自衛官としての第一歩を踏み出す教育の開始にあたり、教育担任官として『貪欲に学べ』、『同期の絆を深めよ』の2点を要望するとともに、本教育修了時には、第8高射特科群という同じ部隊の一員として、直ちにしっかり勤務することができるよう、それぞれがなすべきことをなし、修学目標を達成することを期待する」と述べ、奮起を促した。

 前期教育を修了し、自衛官としての凛々しさを身にまとった新隊員たちからは、後期教育に対するやる気と熱意を感じた。

 27名の新隊員は、これから高射特科部隊の発射手又は、通信科部隊の搬送通信手として必要な基礎的知識及び技能を学ぶ。


中央即応連隊

 中央即応連隊(連隊長・山田憲和1陸佐=宇都宮)は7月4日、令和4年度新隊員後期教育の開始式を行った=写真。本教育は、9月24日まで宇都宮駐屯地及び白河布引山演習場で普通科隊員の陸士として必要な知識・技能を習得させることを目的に実施する。新隊員18名は、軽火器および迫撃砲班に分かれ、それぞれ必要な識能及び技能の修得に励む。


国連PKO派遣30周年

 今年は日本が1992年にカンボジアへ初めてPKO部隊を派遣してから30年の節目の年となる。陸上自衛隊はこれからも国際安全保障環境の改善に寄与すために「UNMISSのような各種ミッションにおける司令部要員の派遣の継続」「国連三角パートナーシップ・プログラム(TPP)を中心とするPKOに関する能力構築支援の継続」「国連本部への派遣要員の拡充」「国連工兵マニュアルの改訂等の知的貢献分野」の4つの分野において重点的に取組む。それぞれの分野において海外で活躍する陸上自衛官が出国・帰国報告を実施した。


国連本部

 7月1日、国連平和活動局軍事部軍事計画課(国連本部・米国ニューヨーク市)に派遣される荒木順子2陸佐が、吉田圭秀陸上幕僚長に対して出国報告(出国は7月3日)を実施した。

 荒木2佐は、今年5月に帰国した新井信裕2佐の後任として、国連PKOの方針策定、基準の設定や計画の作成に関する業務に携わる。

 国連本部への陸上自衛官の派遣は荒木2佐で9人目、国連平和活動局へは8人目となる。これにより川崎真知子2陸佐(国連活動支援局)と共に国連本部で活躍する陸上自衛官は女性2名体制となった。荒木2佐は「配偶者同行休業制度(※)」を活用。同じ自衛官の夫が休業し、荒木2佐は家族で渡米する。吉田陸幕長はこれに関し「女性が主体となり安心して海外勤務が出来る道が開ける」と歓迎した。

 荒木2佐は「UNMISS司令部要員の経験や陸幕防衛協力課での幕僚経験を活かして、加盟国の軍人と一緒に汗をかきながら国連PKOの質的向上に努めたい」と抱負を述べた。

※有為な国家公務員の継続的な勤務を促進するため、外国で勤務等をする配偶者と外国において生活を共にするための休業制度(平成26年2月21日施行)


MFO

 6月28日、シナイ半島でエジプト・イスラエル間の停戦監視活動を行う多国籍部隊・監視団(MFO)司令部に、第3次要員として派遣されていた陸上自衛官2名が帰国し、吉田圭秀陸上幕僚長に報告を行った。

 約1年間の任務を完遂して帰国したのは、林田賢明2陸佐(MFO連絡調整部南部担当副部長)と原泰3陸佐(MFO連絡調整部運用幹部)。2人は12カ国の要員と共に勤務し、派遣期間中には、シナイ半島南端のシャルム・エル・シェイク国際空港に隣接する地域に、日本外務省拠出金によって整備されたMFO専用ターミナル完成にも立ち会った。

 林田2佐は「達成感があります」と述べ「エジプト側との信頼関係構築を最後まで維持でき、それを第4次要員に引き継ぐことができました」と充実感に満ちた表情で報告した。海外任務が初めての原3佐は「部下がカナダ人で上司がフランス人でした。最初で最後の経験だと思います」と振り返った。

 吉田陸幕長は「各国のスタッフやエジプト軍と得られた信頼関係が最大の成果だ」と労いの言葉をかけた。

 今派遣の功績が認められ、林田2佐には第1級賞詞が、原3佐には第2級賞詞が授与された。


TPP(医療)

 国連PKO要員の能力構築支援を行う枠組み「国連三角パートナーシップ・プロジェクト(TPP)」の「医療分野」における第2回試行訓練のため、単身ウガンダ共和国に派遣されていた山田浩平1陸尉(陸自衛生学校)が任務を完遂し帰国、6月28日に吉田圭秀陸上幕僚長に帰国報告を行った。

 山田1尉は各国の要員と共に教官として活動。バングラデシュ、インド等PKOに多くの要員を派遣する各国の21名に応急救護の訓練を実施した。受講生は全て非衛生科の隊員で診察や医療処置等初めてだったというが、山田1尉は「慣れないことにも積極的な姿勢で受講していた。『仲間を助けたい』という熱い思いに心を打たれた」と受講生の士気の高さに感銘を覚えたようだった。また10月に予定される本格訓練にも意欲を見せた。

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