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仏国際軍楽祭へ 航空中央音楽隊
自衛隊音楽隊として初めての参加

 7月1日から3日までフランス共和国アルベールヴィルで実施された「第43回国際軍楽祭」に、航空自衛隊航空中央音楽隊(隊長・前田忠信2空佐=立川)が、自衛隊音楽隊として初参加し、市中パレードおよびオリンピックホールでの公演を実施した。


久しぶりの海外派遣演奏


 オリンピックホールでの公演では、『Le Nouveau Japon(ル・ヌーヴォー・ジャポン)(新しい日本)』をテーマに、約20分間のドリル演奏を実施し、演奏終了後には、スタンディングオベーションで歓迎された。

 自衛隊の海外における軍楽祭への音楽隊の派遣等は、派遣国及び他の参加国との関係の構築及び深化を図るとともに、諸外国における自衛隊の理解を深め、親近感の醸成に寄与することを目的に、平成28年度から防衛省として実施している。令和2年度及び3年度は、コロナウイルス感染症の影響でイベント自体が中止等となるなど参加しておらず、令和元年以来の参加となった。

 航空中央音楽隊としては、平成11年度のアメリカ及びカナダ、平成18年度の韓国、平成30年度のドイツ及びオランダに次いで6回目の海外派遣演奏となった。

 同軍楽祭は、1992年冬期五輪開催地であるアルベールヴィルにおいて毎年開催され、今回で43回目となる歴史ある音楽祭。イタリア、フランス及び日本が参加した。


参加国との関係強化に寄与


 航空中央音楽隊からは、副隊長の朽方聡3空佐以下、58名が参加した。航空中央音楽隊隊長の前田2佐は「航空中央音楽隊の演奏技術及び規律、士気の高さから精強性を示すとともに、他の軍楽隊との競演により能力向上に資することができました。海外派遣演奏のご支援を頂いた方々に謝意を表したいと思います」とコメントした。また副隊長(派遣指揮官)の朽方3佐は「歴史ある軍楽祭のひとつである『アルベールヴィル国際軍楽祭』に航空自衛隊航空中央音楽隊が自衛隊として初参加したことを大変光栄に思います。今回の参加により、軍楽祭参加国との新たな関係の構築及び従来の関係強化に寄与できたと確信しています」と述べた。

施設学校教官ら能力構築を支援
パプアニューギニア軍兵士へ

 陸自は7月20日、施設学校(勝田)によるパプアニューギニア国防軍への能力構築支援(施設機械整備)の様子を報道陣に公開した。陸自がカンボジアで最初の国連平和維持活動(PKO)を行ってから今年9月で30年となる。能力構築支援は、相手国軍隊などの能力向上を図り、相手国が国際平和、地域安定の役割を果たすことを促進する事業。

 同軍工兵大隊の兵士4人が参加。施設学校の教官ら3人がディーゼルエンジンの分解・組み付けの要領を丁寧に伝えた。作業終了後、施設学校補給整備教官室教官の矢野勝志1陸尉は、「安全管理、作業規律の意識向上の重要性も伝えた」。同軍のポカイエ・ロビン軍曹は、「自衛隊の皆様に感謝を申し上げます。教わったことをぜひ国防軍で活用していきたい」と語った。(2面に関連記事)

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