自衛隊ニュース

うちの子は自衛官
合格者・保護者説明会に参加
札幌自衛隊家族会東区支部 今藤亜矢子
海上自衛隊合格者・保護者説明会が海上自衛隊余市防備隊でこのほど開催されました。私は昨年度の合格者説明会に当時高校3年生の長男とともに保護者として参加しました。そして、長男が入隊し、今年度は札幌自衛隊家族会東区支部の会員として説明会に参加、協力いたしました。
とはいえ、私自身、昨年度はいろいろ説明をされてもよく分かりませんでした。しかし、今回改めて教育隊のビデオをじっくりと観て、長男はこういうことをしていたのかと少し理解することができました。
説明会の中で入隊相談会が行われました。いくつかのグループに分かれ、自衛官1人と家族会の女性3人がわれわれのグループで、4人の合格者の保護者とお話ししました。
私は、昨年度の「入隊案内」を持参して、長男の時の入隊相談会を思い出しながら保護者の質問に答える形で交流を行いました。当時の私も、初めて子どもを親元から出す保護者として、特に入隊までに準備しなければならない物が気になっていました。その気持ちは、2月に「入隊案内」が届き、理解するまで続きました。そういうことがあったので、昨年度の「入隊案内」を持参・参照し、保護者の不安な気持ちに応えることができました。
短い時間でしか交流ができなかったのですが、名残惜しそうに保護者同士が連絡先の交換をしたり励ましあっていたり、すでに入隊を見据えたような様子に大変嬉しく思いました。偶然にも参加者の中には次男の友達の高校3年生のお兄さんとご両親の姿もありました。うちの長男とも昔少し縁があった子で、いつか同じ護衛艦で一緒に働くことがあったら楽しいな、と思いました。
今後も東区支部が企画する着隊前の懇談会などもありますので、コロナ禍での入隊を経験した親として少しでも合格者や保護者のサポートをしていきたいと考えています。
霧島演習場の野焼き
<43普連>
第43普通科連隊(連隊長・中尾圭1佐=当時、都城)は、3月3日、野火などによる火災の未然防止、害虫駆除及び訓練環境の維持向上を目的として、霧島演習場の野焼きを行った=写真。
今年度は総勢約600名の隊員で編成。第12普通科連隊が担任とし、第43普通科連隊からは270名が参加、第24普通科連隊と西方特科連隊も参加した。
当日は風が強く、火入れをすると、勢いよく燃え上がり、人の背丈以上の炎柱となって黒煙が空高く舞い上り、よもやよもや煙に巻かれそうになる場面もあったが、風を予測し、地形をうまく利用することにより1件の事故もなく予定通り17時に終了した。
参加した第3中隊長(白井宏幸3佐)は、「新しい気持ちで来年度からの訓練に励んでいきたい」と話した。
8師団部隊格闘指導官集合
教育担任、172人が参加
<12普連>
第12普通科連隊(連隊長・今井健太1佐)は、昨年11月から3月まで、国分駐屯地と霧島演習場で令和3年度師団部隊格闘指導官集合教育を担任・実施した。
本教育は、指導部の準備訓練を皮切りに、部隊格闘指導官の資格更新、格闘検定特級の練成・検定、部隊格闘指導官特技取得のための素養試験、基礎訓練、総合訓練、認定試験等が4カ月にわたり実施され、指導部及び被教育者として延べ172名の隊員が参加した。
教育間、被教育者は、課業内の教育課目に全力かつ真剣に臨むことはもちろん、課業外の自主練成や学科試験に向けた勉学に自ら進んで励み、方面管内から34名、連隊から8名の新部隊格闘指導官が誕生した。
教育に参加した12普連の津曲3曹と楠浦3曹は、「錬磨無限の気持ちを忘れず、立派な部隊格闘指導官として格闘の部隊普及に務めていきたい」などと力強く語った。
隊歌お披露目
<47普連>
第47普通科連隊(連隊長・阿部慎治1佐=海田市)は3月4日、第13音楽隊の協力を得て連隊歌お披露目行事を実施した。
本行事は、令和5年度に連隊創隊25周年を迎える記念事業として、第47普通科連隊OB会の発案で行われた。歌唱を従来の男性から男女2名とし、男性・女性の力=常備・即自の力、として新たに生命の息吹を吹き込み、女性活躍のさらなる推進を伝える連隊歌となった。
連隊歌は、平成14年に隊員の士気高揚、一体感の醸成及び部隊への愛着心の浸透を目的に当時所属していた亀永2曹(当時)が連隊長に進言し作成。亀永2曹本人が第47普通科連隊を象徴するような歌詞を作詞し、第13音楽隊の隊員が作曲した。
お披露目会には、第47普通科連隊OB会会長河端様(第6代副連隊長)、副会長林様をはじめ、連隊長、各中隊長及び幕僚が参加。第13音楽隊の演奏と音楽隊員の美しく深みのある歌声とともに披露された。
お披露目会最中には、第47普通科連隊OB会会長が現職時代を回顧し感極まる場面も見受けられ、改めて連隊歌に謳われた歌詞の意味、素晴らしさが心に刻み込まれた。
第13音楽隊長から第47普通科連隊OB会会長へ新たに吹き込まれたCDが贈呈され、OB会長から音楽隊長へ感謝の言葉も述べられ、会は盛大かつ成功裏に終了した。
防衛ホーム スポーツ部
体力強化や自己の壁を乗り越えるため、各種競技のマスターズ大会に壮年世代の隊員たちが挑んでいる。先般千葉県で行われたマスターズ水泳選手権では、リレー種目で海自隊員が世界記録の更新に貢献した。
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マスターズで成果 さらなる高みを目指して
古賀2海曹、世界記録更新
職務と両立させながら、おおむね35歳以上、40歳以上を対象とする各種マスターズ大会等に挑んでいる隊員は少なくない。
マスターズ陸上・短距離種目で記録を更新する隊員。剣道で合格率1パーセントほどの八段昇段を成し遂げた将官。全自ラグビー大会の練習試合では、BOB(自衛隊のラグビーを強くする会)チームの選手がボールを追う姿も見られる。
千葉県習志野市の同県国際総合水泳場で3月12、13日に行われた「マスターズスイミング選手権大会」では、4×100メートルメドレーリレー・160歳クラス(4人の合計年齢が160~199歳)で海自隊員がチームのアンカー(自由形)を泳ぎ、世界新記録の樹立、優勝に大きく寄与した。
平成5年4月に海自に入隊。第2術科学校(田浦)教務課等を経て昨年8月から防衛大学校総務課で勤務する古賀武文2海曹(47)は、五輪選手を育成する体育学校第2教育課(水泳班)特別体育課程の集合教育にも参加。海自水泳大会では50メートルバタフライ・40歳以上を3連覇している。
また、競技者チーム「DIABLO」(海自隊員6人を含む43人が在籍)を結成し、メンバーらと積極的に大会に出場。2021年50メートルバタフライ・45~49歳クラスで世界ランキング2位に入っている。
今大会には、いずれも民間人の山岡拓馬さん、朝日翔さん、平野修也さんと共に出場。それぞれ居住地が異なることから、そろっての練習はできなかったが、個々に泳力を磨いた。
迎えた4×100メートルリレー。第1~第3泳者までトップを許し2位に。引き継ぎ飛び込む。その差はおよそ1メートル半。特に力を入れ磨いたフォームで追い上げ、50メートルをターンして逆転。トップでフィニッシュした。表示されたタイム(4分01秒27)は日本記録、世界記録を上回っていた。
「動けなくなるまで泳ぎたい。(160歳の部の)リレーの日本記録、世界記録を全て塗り替えたい」ーー。泳ぎへの情熱の炎は、水の中にあってなお燃え続けている。
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バイアスロン2大会に挑む
3普連訓練隊
第3普通科連隊(連隊長・山崎潤1佐=名寄)バイアスロン訓練隊は2月1日から3月8日まで、「令和3年度バイアスロン訓練隊第4次転地訓練」として西岡バイアスロン競技場(札幌市)で行われた「第58回バイアスロン日本選手権大会(一般銃の部)」、「第93回宮様スキー大会国際競技会バイアスロン競技(同)」に参加。隊員8人が上位入賞を目指した。
日本選手権大会では、チームコンペティション(4・5キロ)で柴田春樹1曹(第1中隊)・中島徹也2曹(第2中隊)ペアが20個チーム中2位、リレー(4・5キロ×4名)も10個チーム中2位に入賞。また、個人スプリント(4・5キロ)で内田伸明3曹(第3中隊)が66名中、見事第1位の成果を収めた。
宮様スキー大会では、リレー(4・5キロ×4名)において、前回大会で惜しくも1位を逃した雪辱を果たすべく訓練隊が一丸となって競技に挑み、見事1位に輝いた。また個人・インディビジュアル(4・5キロ)で71名中、中島徹也2曹が2位、東豊人3曹(第3中隊)が3位、柴田春樹1曹が4位に入った。
両大会での成果を得て、監督(重迫撃砲中隊・川東2尉)は「訓練の集大成として二つの大会に挑み、日本選手権大会は惜しくも第1位を逃す結果となったが、選手たちの粘り強い団結により宮様大会では第1位の成果を収めることができ、大変うれしく思う。さらにスキー滑走力及び射撃能力に磨きをかけ、来年こそは両大会ともに第1位を勝ち取りたい」と決意を新たにした。