自衛隊ニュース

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「頑張っています」
新しい職場

活躍するOBシリーズ

株式会社興電舎
吉田 佳司

縁を大切に

 平成31年4月に陸上自衛隊都城駐屯地第43普通科連隊で定年退官し、現在は、宮崎県延岡市にある「電気を活かす。社会に活きる。」がスローガンの株式会社興電舎で働いています。

 再就職を決めたきっかけは、都城駐屯地で広報室勤務をしていた際、新入社員の体験入隊を担当したことで、その縁が後の就職に繋がりました。当時、都城駐屯地で生活体験を行う企業は主に都城市周辺がほとんどで、私の故郷である延岡市から参加していた企業は興電舎一社だけでした。そして同社の担当者に「定年後は地元で仕事を探す予定です」と話し、色々と話をするうちに同社に興味を持ったことから話はスムーズに進み、宮崎地本の就職援護担当者に相談したところ、面接を経て幸いにも採用していただきました。

 就職後は「安全衛生管理室」に配属され、自衛隊OBの3人の先輩と共に会社の安全・衛生と環境に関わる業務を担当しています。その中の2人の先輩は以前、広報室勤務時、駐屯地見学に家族会会員としてこられた際にお会いしたことがある方でした。この経験から「縁」の重要性を再認識しました。

 再就職してから早5年が経過しました。当初は未経験の業務に苦労をしましたが、上司・先輩方の支援を受け、徐々に会社への貢献ができるようになり、今は充実した毎日を送っています。

 就職活動において重要なのは、「会社の歴史を理解すること」、「組織構造を把握すること」、「社員について知ること」です。特に社員を知る」ことは、長期間勤める上で重要であり私も安全衛生を指導する立場から多くの社員の方とコミュニケーションを取り良好な関係を築いたことが、今も楽しく働けている理由の一つだと思います。

 これから就職される方々にとって少しでも参考になれば幸いです。


※吉田氏は、平成31年4月に陸上自衛隊第43普通科連隊を准陸尉で定年退官。59歳。現在は安全衛生管理室室長として活躍中

防衛省・自衛隊
地方協力本部

写真=陸幕長との記念撮影に笑顔のやす子さん


予備自やす子さんに褒章状

 3月25日、お笑い芸人のやす子さん(ソニー・ミュージックアーティスツ)が森下泰臣陸上幕僚長から褒章状を授与された。これは、「自衛官募集チャンネル」や「入隊激励メッセージ」等の出演を通じて防衛省・自衛隊の理解促進に寄与したことによるもの。やす子さんは高校卒業後に常備自衛官として2年間勤務し、退官後は現役時代の経験を活かしたネタでお笑い芸人として活躍。その傍ら即応予備自衛官を4年間務めた。現在は予備陸士長。

 本名の「安井かのん」で表彰されたやす子さんは「どんなテレビ番組よりも緊張する」と素の表情を見せた。「このような機会をいただきありがとうございます。引き続き、国民の皆さまの役に立てるように頑張りたいと思います」と抱負を述べ、最後はいつもの笑顔で記念撮影に収まっていた。


全国で最も早い招集訓練
<函館>
 函館地方協力本部(本部長・花田博光1海佐)は、4月3日から4月7日の間、函館駐屯地において、令和7年度第1次予備自衛官招集訓練(5日間)を支援した。
 本訓練は、今年度において全国で最も早い予備自衛官招集訓練となり、第28普通科連隊本部管理中隊が招集訓練担任部隊となった。
 函館地方協力本部では、招集訓練実施にあたり、予備自衛官との出頭調整及び招集訓練担任部隊との情報共有を行い、円滑に訓練が実施できるよう支援した。
 4月5日には、本部長から永年勤続表彰状の授与及び最終任期満了予備自衛官に対する顕彰状を伝達し、永年にわたる予備自衛官としての勤務に感謝の意を示した。また、本招集訓練で行われた射撃検定において、優秀な成績を収めた上位2名に対して表彰が行われ、函館地方隊友会(笹森時太郎会長)よりメダルが贈呈された。
 函館地方協力本部は、今後もあらゆる機会を通じ、予備自衛官等制度について広報するとともに、予備自衛官の募集・採用、訓練出頭の促進に努めていく。

出陣式!
<佐賀>
 佐賀地本(本部長・佐々木眞秀路防衛事務官)は4月4日、快晴の下、全部員で令和7年度出陣式を行った。
 式では、前例のない危機的募集環境の中、全部員が一丸となり、日々任務完遂に邁進するとともに、令和7年度の各種目標を必ず達成すべく、本部長を核心とし、各課長、各所長が次々にダルマの目入れを行った。
 また、記念撮影では部員一丸となり、目標祈願のダルマと一緒に勝ち鬨の姿勢で任務を完遂するため全部員奮励努力を誓い式を締めくくった。

「防人」応援隊

写真=見送り中の呉支部会員


<広島県隊友会呉支部>

初任幹部を見送り

 広島県隊友会呉支部(会長・豊澤幸徳)は、3月15日、海上自衛隊幹部候補生学校(学校長・西山高広海将補)の第75期一般幹部候補生課程(199名)・第77期飛行幹部候補生課程(49名)の卒業に対して、江田島分会と呉地区の会員11名が津久茂瀬戸で呉隊友会幟旗及び自衛艦旗等を掲げて激励・見送りを実施した。

 津久茂瀬戸は江田島湾の出入口で最も狭く、通過する艦上の隊員の顔が見え、また声が届きやすい場所である。第75期一般幹候を卒業した初任(実習)幹部を乗せた練習艦隊旗艦の掃海母艦「うらが」護衛艦「てるづき」「うみぎり」,及び第77期飛行幹候を卒業した初任幹部を乗せた護衛艦「すずなみ」が通過するときに会員が幟を振り激励の声をかけた。

 この激励・見送りに乗艦の卒業生からは「頑張ります」「ありがとうございます」等の力強い言葉が返ってきた。前日の春のような温かい日から一転し、気温が10度以下に低下し、さらに降雨の悪天候下で4艦が通過するまで寒さとの闘いであったが、艦上から返ってきた力強い言葉に会員は寒さも疲れも吹き飛んだ。

 実習幹部は40日余りの近海練習航海(国内巡航)、その後約5カ月の遠洋練習航海に従事する。飛行幹部は40日余りの東南アジア方面の外洋練習航海に従事する。

 呉支部では毎回同校の卒業式には天候に関係なく津久茂の瀬戸で激励・見送りを実施している。他に同校が毎年秋季に行う徒歩行軍も激励・応援を実施している。これらに加え他の行事でも激励・応援を実施するように計画しているので、各種行事に参加する会員を増やして継続実施できるように会員に積極的な参加を呼び掛けている。


<航空自衛隊生徒第17期生>
空自生徒復活を願って
 航空自衛隊生徒第17期生OB達は、入隊55周年を記念して、3月22日に熊谷基地と埼玉グランドホテル深谷においてホームカミングデーを実施した。
 航空自衛隊生徒は新機種導入等の基幹要員養成機関としての役割を担ってきたが、平成23年に惜しまれつつ廃止された。当時の施設や記念館がある母校の熊谷基地では生徒隊各期が定期的に同窓会を開催しており、基地も表敬訪問を受けたりして、同窓会を支援している。今回、17期生が入隊55周年と生徒隊復活を祈願して「ゴーゴー・ホームカミングデー」を実施した。
 令和10年度から高等工科学校に陸海空共同化が予定されているが、同窓生は生徒隊の復活を真に願っている。入隊時107名の内53名が参加。参加者は現在69歳、思い出に浸りながら、気持ちは入隊当時の16歳に戻っているようであった。

防衛ホーム
俳句コーナー

夫と居て食す倖せ豆ごはん          塩見 惇子

亡き父の心のごとき若葉風          辰巳 一郎

子育てに暇なかりし親つばめ       岩城 節子

船頭は茶髪渡舟の風五月             佐賀あかり

酢味噌和へ炒め天ぷら独活づくし 足立  徹

血圧計る瞳涼しきナースかな       石川たけじ

虚子展を出れば札幌風薫る          坂元 順一

アルプスに浮雲ひとつ花林檎       小和田一男

藤色のスカーフ贈る母の日に       福田 郁子

思春期のままならなくて青胡桃    雨宮 悦子

木洩れ日の日毎くらめて花は葉に 田中あやめ

夏来る母の遺せし鍔広帽             片桐 紀子

木の芽風清し瞳の人とゐて          大門千寿子

若葉風園の草花ゆれさやぐ          阿部 信子

山若葉杜の静寂を深めけり          蓬田 洋子

青麦や赤城の山を借景に             平井 尚平

菜園に夏めく風が訪れる             明田 眞雅

はろばろとつばくろ来る遣戸口    花岡 芳雲

選 者 吟

沖すでに藍をさだかに夏隣          畠中 草史

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