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写真:フィナーレ〈福島駐屯地〉

 

福島駐、音楽祭盛大に
 福島駐屯地(司令・古庄1陸佐)は2月22、23日の両日、福島市の「パルセいいざか」において「第45回福島自衛隊音楽祭」を開催した。
 音楽祭には、福島駐屯地音楽隊、同駐ファンシードリル隊及び同駐らっぱ隊が出演し、第6音楽隊(神町駐屯地)と郡山駐屯地音楽隊の演奏支援を受け、また福島北高校吹奏楽部と福島西高校吹奏楽同好会が賛助出演した。古庄司令もフルート奏者として登場、第6偵察隊長兼ねて大和駐屯地司令の宇野仁太郎2陸佐もがバストロンボーン奏者として出演した。
 今回のテーマは「融和」とし、親近感の醸成を目的とした。両日で約3200人が来場した。
 音楽祭は3部構成。第1部は第6音楽隊によるイギリスの作曲家、サー・エドワード・エルガー作曲「威風堂々第4番」から始まり次に「スコットランドの釣鐘草(つりかねそう)」を演奏。第6音楽隊の廣實蓮陸士長が超絶技巧を披露し、一気に観客の視線を釘付けにした。
 福島、郡山両駐屯地の音楽隊と地元高校生との合同でディズニーランドのアトラクションで有名な「小さな世界inPOP」で第2部が始まった。
 福島駐屯地らっぱ隊は演奏に合わせダンスを披露。「らっぱメドレー」では、陸上自衛隊の日常生活等に使用されるらっぱ吹奏の日課号音を吹奏楽とコラボし演奏した。第2部の最後は福島駐屯地ファンシードリル隊の女性自衛官2名を含む19名が登場し、重さ約4・3キロの64式小銃を軽々と扱い統制美あふれる華麗な演技を披露した。
 第3部は全演奏者登場。東京オリンピックの選手入場曲にも使用された「英雄の証」の大編成による迫力ある演奏から始まった。
 2曲目は福島市出身の作曲家、古関裕而氏の代表曲「高原列車は行く」を44普連の武山英伝(たけやまえでん)3陸曹の歌で披露し、会場からは歌に合わせて手拍子が巻き起こった。
 3曲目は2012年の吹奏楽コンクール課題曲「さくらのうた」。曲の中盤では古庄司令によるフルートによるソロも演奏され、会場を魅了した。
 第3部最後の曲は、被災地を勇気づけるシンボル曲「あすという日が」。第6音楽隊の田中瑞希2陸曹及び成田美香3陸曹、さらに福島駐屯地音楽隊の武田英伝3陸曹が東日本大震災と能登半島地震からの一日も早い復興を祈って歌い上げた。心に染みる歌に涙を流す観客も見られた。
 フィナーレでは「また逢う日まで」の演奏で出演者、会場準備班等の隊員が紹介され退場。会場から割れんばかりのアンコールと拍手が巻き起こり、「マツケンサンバⅡ」で応え、歌と踊りで盛り上がって幕が閉じた。
 来場した観客からは「地元高校生とのコラボが印象的でした。自衛隊を知るいい機会になりました。来年も参加したいと思います」との感想が聞かれた。

20連隊は花笠踊り
 第20普通科連隊(連隊長・武田1陸佐)は2月16日、天童市市民文化会館において行われた「第20回第6師団音楽まつり」を花笠踊り、師団ラッパ隊、司会、輸送・駐車場係及び会場準備の計36名をもって支援した。
 公演は午前と午後の2回実施した。6音楽隊による演奏、師団ラッパ隊、和太鼓、ファンシードリル、連隊は山形の風物詩でもある花笠踊りを担当し、自衛官らしく力強くキレのある統制された踊りを披露。見所満載の1時間30分の公演となった。
 隊員の中には花笠踊り未経験の若年隊員もいたが、熟達の先輩隊員が熱意をもって訓練し、本番までに万全の練度に到達させることができた。
 踊り手として参加した第3中隊の木村士長は、「初めての音楽まつりでしたが楽しく踊ることができ、来場者の皆様にも楽しんでいただけて良かった」と振り返った。

小倉駐も一体で
 小倉駐屯地(駐屯地司令・佐藤靖倫1陸佐)は3月1日、小倉南生涯学習センター(北九州市小倉南区)において招待者等約170名、一般来場者約220名を迎え「第14回小倉駐屯地定期演奏会」を開いた。
 今回はゲストに北九州市立大学ダンスチーム「オムハヤシライス」、JAZZバンド「THE SUNNY SPOT」の組に出演していただいた。オープニングでダンスチームの迫力あるパフォーマンス、続いてらっぱ隊と訓練展示隊によるらっぱの日課号音に合わせた演劇を披露し、会場の大爆笑を誘った。
 第1部はJAZZバンドによるジャズの定番曲メドレー、映画の主題歌等を演奏していただき、会場は心地良い雰囲気に包まれた。第2部では飯塚、小郡、湯布院各駐屯地から支援を受けた小倉駐屯地合同音楽部が自衛隊行進曲から、「暴れん坊将軍」まで、幅広いジャンルの曲を演奏し客席を沸かせた。小倉駐屯地太鼓部「小倉ひびき太鼓」は魂に響く一打、一糸乱れぬバチさばきで圧倒した。
 フィナーレでは、合同音楽部と太鼓部で北島三郎さんの代表曲「まつり」を披露。来場者の手拍子に合わせて会場全体で一体感をつくり出し、大盛況のうちに幕を閉じた。
 小倉駐屯地は引き続きさまざまな行事を通じ、地域の皆様に寄り添いながら、安心・安全のために日々任務に邁進する。

14旅団「音の調和」を
 第14旅団(旅団長・大場剛陸将補)は3月1日、レクザムホール(香川県県民ホール)において「HERMONY in COLOR(音の調和)」をテーマに「令和6年度第14旅団音楽まつり」を開催した。
 第14音楽隊(隊長・平林誠1陸尉)は力強い音、優しい音や明るい音などさまざまな音色をもって各章に設けられたテーマに色を添え、自衛隊の持つ可能性や明日への希望を音楽や映像を交えて表現した。
 複雑に隊形が変化するステージドリルや第14旅団の部隊から選抜されたらっぱ手を加えた演奏、土佐50連龍馬太鼓と善通寺十五聯太鼓の合同演奏など、ジャンルの壁を越えた多彩な演奏はもちろん、昭和から数えて100年目の今年にちなんだ昭和~令和の名曲の演奏、さまざまな仮装や歌唱、ダンスなどに趣向を凝らした演出を行うとともに来場者と演者が一体となるステージ演出で会場は大いに盛り上がった。
 音楽まつりには招待者、応募当選者約1500人の方々にご来場いただいた。ご来場いただいた方々からは、「すばらしい演奏だった」、「元気をもらえました」、「会場が一体となって楽しめました」など温かいお言葉を頂いた。
 これからも第14音楽隊は演奏を通じて皆様の心を癒す手助けを行うとともに、自衛隊を理解していただける方が一人でも増えるよう活動していく。



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