自衛隊ニュース

防衛省・自衛隊 地方協力本部
双子そろって<大分>
写真:激励会に出席した(左から)母、沙千さん、真千さん、父園田准尉〈大分地本〉
陸曹長父からもエール
大分地方協力本部日田地域事務所長(加藤勝明1陸尉)は3月9日、九重文化センターで実施された令和7年玖珠郡入隊予定者激励会(玖珠町自衛隊協力会・九重町自衛隊協力会主催)に参列した。
入隊予定者5名と保護者が出席。入隊予定者に対し玖珠町自衛隊協力会の宿利会長は、「国防という崇高な使命をもつ自衛官になれるよう頑張ってください」と激励した。
入隊予定者を代表して玖珠町出身の森光之介さんは「家族、先生方、友人、先輩方のご期待に沿えるよう頑張る所存です」と力強く謝辞を述べた。
入隊予定者5名のうち4名の保護者は現役自衛官である。玖珠町出身の園田沙千さんと真千さんの双子姉妹は航空自衛隊に入隊予定であり、「父のように国民に信頼される自衛官を目指して頑張ります」、「国防の最前線で任務を行う航空自衛隊の戦力となれるよう頑張ります」とそれぞれ抱負を述べた。
父親で西部方面戦車隊最先任上級曹長の園田大輔准陸尉は、「二人の入隊を父親として誇りに思う。自衛官として一緒に頑張ろう」とエールを送った。
大分地本はこれからも入隊希望者を獲得できるよう積極的に学生たちと関わる機会を作り、自衛隊の魅力や強みをしっかりとアピールしていく。
進路説明〈鹿児島〉
鹿児島地本薩摩川内出張所(所長・福元昭広3陸佐)は3月6日、神村学園高等部(いちき串木野市)において行われた校内進路ガイダンスに参加した。
同校の1年生(約240名)に対して民間企業が主催したもので参加企業は19社(大学・専門学校含む)。鹿児島地本としては今回が初参加となった。鹿児島地本ブースには約50名の学生が来場した。
前半の説明は学校担当広報官の小平2空曹が担当し「自衛隊の任務」、「自衛官の処遇、生活・勤務環境の改善」について、後半の説明は深渡瀬陸曹長が担当し自身のPKO派遣におけるゴラン高原で勤務した際の経験談等についてそれぞれ説明した。
また、同校は全生徒数の約6割を女子生徒が占めている学園であることから、女子生徒に対しては鹿児島地本募集課の藤原3空曹=写真=が女性自衛官の活躍や生活環境等について個別で説明を行った。
説明を聞いた学生からは「自衛隊の仕事や新たな生活環境の取り組みについて知ることができ進路を決めるうえでとても参考になりました」、「女性自衛官の制服や男性自衛官の迷彩服を初めて見てとてもかっこよかったです。自衛隊のイメージが変わりました」、「女性自衛官から説明を受けたことにより女性の活躍できる場所が多くあることを知ることが出来ました」などの感想を話してくれた。
薩摩川内出張所はさまざまな説明会や進路ガイダンスでより多くの学生に理解を深めてもらい、防衛省・自衛隊を職業選択の一つとして考えていただけるよう活動を続けていく。
姉から妹へ<宮崎>
宮崎地方協力本部小林地域事務所(所長・渡邊寿光2陸尉)は2月21日、えびの市飯野地区コミュニティセンターで行われた入隊予定者激励会に参加した。
はじめに主催者の防衛協会えびの支部長(えびの市長)、えびの市自衛隊家族会会長があいさつ、宮崎県知事からの激励メッセージが放映された。引き続き激励の言葉をえびの市議会議長、宮崎地方協力本部長、えびの駐屯地司令が述べられた。また、第308普通科直接支援中隊所属の中島士長から先輩隊員の励ましの言葉が贈られた。
その後、主催者から記念品が贈呈され、入隊予定者は「えびの市出身の誇りを胸に自衛隊に入隊します。支えてくれた家族、地域の皆様方の期待に応えられるよう日々精進し立派な自衛官になりたいと思います」と謝辞を述べた。
今回、航空自衛隊に入隊予定の中島琳華さんの姉は陸上自衛官(中島士長)で、えびの駐屯地に4年間勤務しこの春、任期満了で退職を予定。妹に自衛官の〝バトン〟を渡すことになっている。
姉(栞奈さん)は、「入隊したらきついこともあると思うけど、自衛隊の良さを自分で見つけ仲間と切磋琢磨して頑張ってほしい」とエールを送った。妹は「姉の姿を見て憧れ自衛官に興味を持っていました。広報官の勧めで自衛隊に入隊しようと決意しました。姉のように訓練に励みつつ頑張っていこうと思います」と決意を固めていた。
宮崎地本は入隊予定者を親身にフォローし、不安の払拭や疑問の解消に努め、自衛官を志した若者を支えていく。
就職教育〈徳島〉
徳島地方協力本部(本部長・袴田重征1海佐)は2月26日、令和6年度第2回就職補導教育を実施した=写真。
始めに援護組織の概要や就職援護状況の説明及び再就職への心構えについての教育、続けて予備自衛官等制度について説明を行い、退職予定隊員へ予備自衛官への志願促進を図った。併せて再就職準備として応募書類の作成要領及び部外講師を招いてビジネスマナー研修も実施した。
研修では、相手に好印象を与える挨拶の仕方や名刺交換の所作及び電話対応について講習を受けた後、隊員達がペアになり相互に動作や言葉を確認するなど実践形式を用いての研修が行われ、楽しい雰囲気でマナーを身につけられる内容となった。
退職予定隊員からは「改めて、礼儀や所作等を丁寧に教わることができ、大変有意義な時間になった」との声が聞かれ、再就職への意欲向上につながった。
引き続き、退職予定隊員が安心して再就職できるよう部隊等と連携を密にし、全力で支援していく。
予備自訓練〈鳥取〉
鳥取地方協力本部(本部長・進藤將宗1空佐)は3月7日から11日までの間、米子駐屯地において第8普通科連隊第3中隊(中隊長・高橋宏幸3陸佐)が担任した予備自衛官5日間招集訓練を支援した。
今年度4回目の5日間訓練には44名の予備自衛官が参加し、体力検定、射撃訓練及び職務訓練等が行われ、練度の維持・向上に努めた。
地本は受付業務を支援するとともに、隊員の身上把握や即自有資格者への志願勧誘を実施した。
訓練2日目には、永年勤続者表彰式を県隊友会事務局長菅原氏ご臨席のもと、5名の本部長表彰受賞者に対して実施し、その栄誉をたたえた。
表彰式において本部長は「予備自衛官が担う役割は国家防衛力の下支えとして極めて重要であり、今回のような訓練の積み重ねこそが防衛力の向上・安全保障の強化に直結する。また、任期を全うすること、自衛官・即自・予備自・予備自補といった仲間を増やすこと、向上心を持つことを要望するとともに、知識や技能のさらなる向上と安全を祈念する」と訓示した。
鳥取地本は今後もあらゆる機会を捉えて士気の高揚を図り、訓練出頭率及び充足の向上に努める。
音楽隊に敬礼っ‼<第8回>
前陸上自衛隊中央音楽隊長 樋口 孝博
五輪予選で国歌演奏
写真:長嶋ジャパンと音楽隊
長嶋ジャパン
音楽隊ではプロ野球のオープニングを飾る機会が多くあります。試合に先立つ式典で、マーチや《君が代》などを演奏し華を添えるのです。なかでも広島東洋カープの試合では、演奏だけでなく音楽隊員が始球式にまで登場し、名誉の投球を披露させていただくこともあります。
2001年にオープンした札幌ドーム(現、大和ハウスプレミストドーム)では、後に野球やサッカーの試合で演奏することが予想されていましたが、先んじて翌年に「北部方面隊50周年記念音楽まつり」が開催されました。そこでは北海道の5個音楽隊がドームデビューを果たし、中央音楽隊もゲストで参加しました。翌年には、北海道日本ハムファイターズの開幕戦で式典前のマーチを担当させていただきましたが、なぜか《君が代》はクマのキャラクター(当時、通称‥B・B)が演奏するというのです。国歌の演奏という音楽隊のお株が奪われる一大事に、我々は疑心暗鬼になりながら彼のリハーサルを聴いてみることにしました。するとクマは2塁ベースの後ろでキーボードを巧みに操り、モダンなアレンジで《君が代》を弾いているではありませんか! 私は早速歩み寄り「君、ピアノ上手いね~」と声をかけると「自分、ミュージシャンっすから!」と言葉で返してくるのです。「あれ? キャラクターが話していいの?」と聞くと「自分、しゃべるキャラっすから!」と熱く答えるクマに、思わず脱帽してしまいました。
2003年には、翌年に開催される「アテネオリンピック」を目指して、のちに国民栄誉賞を受賞された長嶋茂雄監督率いる通称、「長嶋ジャパン」のアジア予選が札幌ドームで開催されました。通常の試合ではひとつの音楽隊だけで演奏するのですが、これほどの大会、しかも毎日がゴールデンタイムの生中継でしたので、ドームの広さと広報効果を鑑みて北部方面音楽隊と第11音楽隊が合同で国歌演奏を行いました。初日の中国戦。演奏を控える音楽隊が入場コンコースで待機していると、場内からは数万人のどよめきが否応なく聞こえてきます。その歓声を耳にしながら音楽隊がバックネット前に隊形をとり、1・3塁へのライン上に選手たちが並ぶと、いよいよ両国国歌の演奏が始まります。翌日も同様にコンコースで待機していると、隣に大会イベントの司会をする2人が立っていました。男性が「演奏は、陸上自衛隊北部方面音楽隊~」と紹介し、女性が続いて英語のコメントをするのです。その女性に「英語の発音上手ですね~」と声をかけると彼女はすこぶる喜んで、本番では前日以上に声高く音楽隊を紹介してくださいました。
最終日の韓国戦では我々がコンコースに向かう途中、のちに埼玉西部ライオンズの監督となる松井稼頭央選手がこちらを向いて、ユーモラスに太鼓を叩くマネをしていたのが思い出されます。待機場所では例の英語担当の方に、「ノーザン・アーミー・バンド(北部方面音楽隊)という言葉を、もう少しゆっくりお願いします」と強調してからグランドに向かいました。音楽隊がスポーツイベントで演奏しても、観衆の目から見ればどこの演奏団体なのかは全くわかりません。そのため、テロップでの表示や司会者の紹介だけが頼りなのです。大相撲の千秋楽や競馬中継でも音楽隊の紹介はありますが、「長嶋ジャパン」という全国的にも注目を集めるゴールデンタイムの生中継で、これほど溌剌と紹介されたことには大きな反響を集めました。そしてレジェンド、長嶋茂雄氏と同じグランドに立てただけでも感激ひとしおでしたが、今YouTubeを見てみると若かりし長嶋監督が我々の演奏で〝ただひとり〟《君が代》を口ずさむ姿が胸に迫ります。
(翌年のアテネオリンピックでは、体調不良の長嶋監督に代わり中畑清氏が監督を代行し、銅メダルを獲得しました)