自衛隊ニュース

17普連は炊事競技会
第17普通科連隊(連隊長・山室知由1佐)はこのほど、山口駐屯地で令和3年度連隊炊事競技会を実施した。
この競技会は隊員同士の団結を図り、同じ食材でもどうすればおいしく作れるかなど工夫し、駐屯地外での野外活動の際は、駐屯地食堂と同じようなおいしい料理を提供し、隊員の士気向上につなげていくものである。
本競技は過去も実施されており、カレーで味を競っていたが今回は初めてのメニューである山口名物の「チキンチキンゴボウ」を作ることとなった。
「チキンチキンゴボウ」は、鶏肉と薄く斜め切りしたゴボウに小麦粉を付けて揚げ甘辛く味付けした料理である。
装具等を装着して作業しにくい状況の中、実施された競技は第2中隊が優勝した。指揮を取った分隊長は「集中整備等、訓練の場を活用して練成する事により優勝することができました」とコメントしている。
名寄駐が定期演奏会
名寄駐屯地(司令・山崎潤1佐)は1月16日、名寄市民文化センターエンレイホールで「笑顔あふれる未来を目指して」をテーマに「陸上自衛隊名寄駐屯地第33回定期演奏会」を開催し、地域住民との交流を深めた。
本演奏会は、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期して行い、名寄駐屯地音楽隊(隊長・田中雅記1曹)をはじめ、陸上自衛隊第2音楽隊(旭川駐屯地)、遠軽自衛隊音楽隊(遠軽駐屯地)、留萌駐屯地音楽隊および上富良野駐屯地音楽隊の協力を得て32名の音楽隊員が参加し、また、名寄駐屯地朔北太鼓(隊長・佐藤裕樹2曹)から12名の隊員が参加して日頃の練成成果を披露した。
プログラムは全2部で構成。第1部のオープニングステージは、爽やかさを感じさせるコンサート・マーチ「虹色の未来へ」の演奏から始まり、中盤に行われた朔北太鼓ステージでは、和太鼓の力強く逞しい演奏が会場全体に響き渡った。第2部では、来場者になじみのある楽曲を演奏し、特にタイプライターを使用した吹奏楽とのコラボレーションで会場は、大きな盛り上がりを見せた。
フィナーレでは、合唱曲として編曲されたモンゴル800の「あなたに」を吹奏楽演奏者と合唱者が心を一つにして披露し、コロナ禍でなかなか会えない大切な人を想う気持ちを楽曲で表現した。
全てのプログラムを終え、名寄駐屯地音楽隊長は「本演奏会を開催することができたのも各駐屯地の音楽隊をはじめ、この会場に足を運んでいただいた皆さんのおかげだと本当に感謝しています。駐屯地音楽隊は、今後も地域住民と自衛隊の絆を結び深められるような演奏を続けていきますので、これからも応援をよろしくお願いいたします」と感謝の言葉を述べた。
最後に駐屯地音楽隊が年末年始の風物詩であるベートーヴェンの交響曲第9番をアンコール曲として演奏し終えると、会場から大きな拍手が沸き起こり、本演奏会は、心地よい雰囲気の中、幕を閉じた。
信太山駐業が伝達
叙勲の狩俣元防衛技官へ
陸上自衛隊信太山駐屯地業務隊(隊長・島村進2佐)は12月20日、令和3年秋叙勲勲章伝達に伴い、信太山駐屯地内で元防衛技官(狩俣郁夫氏)の栄典伝達式を挙行した。
本来であれば直接、岸信夫防衛大臣から伝達されるところではあったが、今般の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた勲章伝達式中止を受け、隊として挙行した。
狩俣氏は沖縄県出身で高校卒業後、民間の建設会社での勤務を経て昭和57年7月、八尾駐屯地業務隊で防衛庁技官として新規採用され、管理科木工係に配置された。
その後、昭和60年3月より信太山駐屯地業務隊の勤務を命ぜられ、管理科木工係として、そして、平成6年4月からは木工係長として勤務し、旺盛な責任感と卓越した識能をもって誠実に職務を遂行した。
特に、卓越した木工技術を発揮して、各種駐屯地施設の維持管理、勤務・生活環境の向上に尽力し、駐屯地の任務遂行に多大な貢献をされた。
また、業務隊における木工業務一筋、39年の勤務間、11回に及ぶ表彰を受賞する等、輝かしい業績を収められた。
永年にわたり、我が国の防衛に貢献された狩俣氏のご功績が認められ、危険業務従事者として、天皇陛下から栄誉ある瑞宝単光章を受け賜った。
福岡マラソン支援
19普連
大迫さん激励も
第19普通科連隊(連隊長・今村英二郎1陸佐)は、「第75回福岡国際マラソン選手権大会(ファイナル)」を支援隊長(副連隊長・品田宗爾2陸佐)以下29名、13両(第19普通科連隊、第4通信大隊、第4特殊武器防護隊、第4師団司令部付隊)を編成し、大会役員の輸送、器材の貸出し輸送等を支援。円滑な大会運営に寄与した。第4師団福岡駐屯地として第5回大会から70年間支援してきた本大会は今年で閉幕となった。
過去、第71回大会に選手として出場し第3位、本大会ゲスト解説の大迫傑さんから、支援隊に対して感謝と激励の言葉をいただいた。
WAC料理教室
玖珠、隊員間の交流も
玖珠駐屯地(司令・山口行徳1佐)はこのほど、女性自衛官自らの手による料理教室を実施した。
料理教室は玖珠駐屯地チーフWACの発案により、駐屯地内の女性自衛官間の部隊の垣根を越えたコミュニケーションの向上施策の一つとして行われた。
駐屯地業務隊糧食班の栄養担当官である山本るりこ技官の指導の下、「おにぎらず(沖縄ポークおにぎり風)」とクレープの2種類を調理、試食した。
調理間は、新型コロナウイルス対策を万全にした上で、終始楽しげに時間を過ごすことができ、その後行われた食事会の潤滑油となった。
企画したチーフWACは、「女性自衛官同士のコミュニケーション向上という目的は十分に達せられた」と語った。
防衛ホーム スポーツ部
動と静のバイアスロン
体校6選手勇躍北京五輪へ
クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせたバイアスロン。来る北京冬季五輪でも実施される同競技に自衛隊体育学校(朝霞)から6人の選手が出場する。
激しい鼓動を抑え、集中して的を狙い、撃つ。動と静を併せ持つバイアスロンは欧州で人気が高い。
銃を扱う競技特性上、日本では自衛隊が中心となって行ってきた。陸自冬季戦技教育隊(真駒内)の冬季特別体育課程教育室にスキーのエキスパートが集められ、国内外の大会に挑んできた。(同教室は2016年3月、体校隷下へ)
6種目で競う
五輪実施種目はインディビジュアル(個人、男子20キロ、女子15キロ)やリレーなど6種目。インディビジュアルは、選手が個々にスタートしコースを5周、周回間に4回の射撃(伏射、立射、伏撃、立射=各5発)を行う。射撃ミス1発につきペナルティータイム1分が走行タイムに加算される。
五輪ではバイアスロンを含め、スキー、スケート、アイスホッケーなど全15競技が行われる。
日本バイアスロン連盟(本部・札幌市)は1月16日、五輪日本代表6人を発表した。
6人は立崎芙由子2陸尉、前田沙理2陸曹、蜂須賀明香2陸曹、田中友理恵2陸曹の女子4人と、枋木司3陸曹、尾崎光輔3陸曹の男子2人。
欧州で行われていたW杯全6戦の結果などを基に決定。国別順位19位の女子は4人の枠を獲得し、個人種目に加えリレーにも出場する。同21位の男子は2人の枠を得て個人各種目に臨む。
6人のうち4大会連続の出場となる女子のエース、立崎2尉は、またぎをなりわいとしていた祖父のDNAを継ぎ、欧州の強豪選手に負けない射撃の正確さを武器とする。
前回の韓国・平昌大会(18年)には、夫で同僚の立崎幹人2陸尉と共に夫婦そろって出場。併せて4種目に臨み、このうち女子リレーでは第1走者を務め、一時2位につける健闘を見せた。
初の表彰台へ
バイアスロンの日本人選手の冬季五輪歴代最高位は長野大会(1998年)での高橋涼子2陸曹(当時)の女子個人6位入賞。
「(バイアスロンを通じて)いろいろな世界を見せてもらった」(立崎2尉)。北京大会では、日本バイアスロン史上初となる表彰台からの景色を見る。
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