2003年4月15日 の記事
イラク戦争難民救援活動
政府専用機、初任務へ
テント1,600人分をヨルダン空輸

3月30日夜、成田空港で政府専用機にテント1,600人分を搭載する空自隊員
国運平和維持活動(PKO)協力法に基づくイラク戦争難民救援活動として、イラク難民救援空輸隊(隊長・渡邊聖夫1空佐以下約60名(うち女性3名))が3月30日夜、政府専用機2機に難民用テント160張り(1,600人分)を搭載し、ヨルダンの首都、アンマンに向け成田空港を出発した。
出発前には、西川徹矢運用局長、渡邊隊長、内閣府関係者等が出席して、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)への支援物資引渡し式が行われた。
セレモニーは多くの関係者が見守る中、積荷を終えた機体の前で行われ、内閣府局長からUNHCR代表者へ目録が手渡された。続いて、西川運用局長が挨拶に立ち、隊員に対して武力行使が行われている中での緊張が強いられるフライトの無事の帰還を祈り、激励の言葉を述べた。
また、渡邊隊長は出国の挨拶で「自衛官として、国際平和協力隊員としてこの任務を全うする」と意気込みを述べたあと、久間英則1号機機長、別府安紀2号機機長等を紹介。見送りの人に手を振り次々と機体へ乗り込んでいった。
今回、要人輸送以外の任務で初めて派遣される政府専用機は、連続飛行可能距離が1,200?、12時間と自衛隊の航空機の中でも最長。成田からローマ経由で約17時間でアンマンに到着すると物資の運搬を終え約4時間の滞在で日本へ引き返した。