2004年1月1日 の記事
新年のメッセージ

統合幕僚会議議長 石川 亨 海将
統合運用はまさに「時代の要請」
全国各地及び海外で勤務している隊員諸君並びにご家族の皆様、明けましておめでとうございます。
さて、最近の国際情勢を見ますと、二〇〇一年の米国における同時多発テロ以降、国際的なテロリズムおよび大量破壊兵器・ミサイルの拡散等の問題が顕在化しております。
このような情勢下、昨年六月には、武力攻撃事態対処関連三法が成立いたしました。国際平和協力業務では、ゴラン高原及び東ティモールへの派遣を継続しております。また、テロ対策特措法に基づき艦艇をインド洋に派遣し、協力支援活動を実施しております。さらには、弾道ミサイルの脅威に対処する防衛態勢の構築が必要になってまいります。
十二月に自衛隊をイラクに派遣する基本計画が閣議決定されたことを受け、この重要な任務に対し、陸海空自衛隊は相互に協力してこの課題に取り組み、期待にお応えする所存であります。
これらに応ずるためには、統合運用が不可欠であり、これはまさに「時代の要請」であると考えます。
今こそ、隊員と部隊が「真心を尽くす」気持ちをもって事に当たることが求められていると感じております。「真心を尽くす」とは、自己の利益のためではなく、常に相手のこと、そして公のことに心を砕き、いかなる職務に対しても誠心誠意自己の真の心をもって対応することと考えます。
本年もご家族の皆様方の自衛隊に対するご理解とご支援をお願い申し上げると共に、隊員諸君とご家族の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたしまして新年のご挨拶といたします。