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防衛ホーム スポーツ部
中国・杭州市で行われる「第19回アジア競技大会」(9月23日~10月8日)に挑む自衛隊体育学校(朝霞)第2教育課所属選手の壮行会が9月6日、東京・市ヶ谷の防衛省で行われ、浜田靖一大臣から激励された。
アジア競技大会(中国・杭州)
体校選手21人全力で「心から応援」大臣
省で壮行会
アジア競技大会は五輪開催年の2年後、五輪と同じく4年に一度開催。今大会は新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、1年開催が延期された。45の国・地域から選手が出場する
パリ五輪(2024年)の前哨戦とも位置付けられる重要な大会に、体校からは8種目に21人が挑む。
東京五輪(21年)のボクシング・女子フライ級銅メダリスト、並木月海2陸曹や、同五輪代表で射撃班の山田聡子3陸尉、陸上班の勝木隼人2陸尉、ラグビー班の梶木真凜3陸曹も上位を伺う。
壮行会には、代表選手21人のうち合宿等への参加者をのぞく14人が高木勝也学校長に引率され出席。省からは浜田大臣のほか、井野俊郎副大臣、小野田紀美政務官、吉田圭秀統幕長らが立会した。
選手を代表して、ボクシング班の秋山佑汰3陸尉が力強く出場を申告。浜田大臣は「皆さん方は我々が誇る選手。防衛省・自衛隊として心から、精一杯応援しています。悔いのないよう頑張ってきてください」とエールを送った。
力強く出場を申告 五輪代表も
【出場選手】◇レスリング班▽櫻庭功大3陸尉、山本泰輝2陸曹、奥村総太2陸曹、角雅人3陸曹、鶴田峻大3陸曹◇ボクシング班▽秋山佑汰3陸尉、坪井智也3陸尉、田口綾華3陸尉、並木月海2陸曹
◇射撃班▽森栄太2空尉、山田聡子3陸尉、島田敦2陸曹◇ウエイトリフティング班▽平井海斗2陸曹◇陸上班▽勝木隼人2陸尉、野田明宏2陸尉、石田昴2陸曹◇近代五種班▽佐藤大宗3海曹、内田美咲3陸曹、梅村華苗3海曹◇カヌー班▽坪田恵2陸尉◇ラグビー班▽梶木真凜3陸曹
7空団隊員「登頂!」
7空団(百里)防衛班長 赤川俊介2空佐
第7航空団(百里)司令部には、自他ともに認める山屋の松浦基地司令のほか、司令に誘われるからというわけではなく、元々山好きの山崎団先任をはじめ、毎週末の様に山を楽しむ登山愛好家が多数在籍しています。
私も高校時代、山岳部に所属していましたが、体力の続く限り走って登るというただただ辛い記憶を上書きするかのように、司令部の登山愛好家の方々と共に、心からの楽しい山登りに参加しているところです。
最近の活動としては、7月8日に日光市中倉山への登山を行いました。
この登山は、一部のビギナーメンバーが7月16日に富士山への初登山を計画していたことから、基地司令の指導のもと、事前訓練(あくまでプライベートでの登山です)として実施したものです。
中倉山の標高は1520メートルとさほど高くありませんが、事前訓練に適当な勾配を有するとともに、麓には歴史を感じさせる足尾銅山の跡地や、底まで見える透き通った川など、多くの魅力が詰まったすばらしい場所でした。
道中は天候の変化等に対応しながらも、野生のシカとの遭遇に興奮しつつ、登頂後は、麓の露天風呂でパノラママウンテンヴューの中、トロトロな泉質で疲れを癒すこともでき、唯一の辛かったことと言えば、ビールを飲まずに帰宅したことくらいの最高の経験となりました。
さて、その後の富士登山ですが、挑戦した4名全員が登頂を果たし、頂上からの絶景と大きな達成感は一生の思い出になったと語ってくれました。すっかり私の山へのトラウマも消え去り、次の登山が今から楽しみです!
34普連(板妻)は支援に
富士登山駅伝競争
第34普通科連隊(連隊長・兜智之1陸佐)は8月6日、「第48回富士登山駅伝競走大会」を支援した。
大会は、御殿場市陸上競技場をスタート、富士山頂を折り返し、競技場にゴールする距離48・19キロ、標高差は世界一の3199メートルを誇る駅伝。同大会を本部管理中隊長以下約100名が通信、人員輸送、救護、誘導補助等により支援した。
全国から一般及び自衛隊の計96チームが参加。快晴、雨、濃霧と気象の変化が激しい中、高低差のある11区間をチーム・個人の名誉をかけてたすきをつないだ。
支援に参加した隊員たちは、各選手の健闘を祈りつつ各種支援を積極的に行い、円滑な大会運営に寄与した。また、大会には連隊の持続走チームも出場し、総合14位、自衛隊28チーム中10位と健闘した。
26普連(留萌)2年連続3位
第26普通科連隊(連隊長・小川隆宏1陸佐)の留萌自衛隊持続走訓練隊(以下「留萌チーム」)は8月6日、静岡県御殿場市で行われた「秩父宮記念第48回富士登山駅伝競走大会(自衛隊の部)」に出場、3位に入賞した。
大会は御殿場競技場と富士山頂を往復する11区間48・19キロを6人でたすきをつなぐ。山頂6区を除く5区間は1人が往路・復路を走る「日本一過酷な駅伝レース」と言われている。
留萌チームは前回大会で3位に入賞。今大会は2位以上を目標に掲げ、監督の三浦曹長が新人を育成し、チーム力を着実に伸ばしてレースに臨んだ。
チームはたすきをつなぐたびに着実に順位を上げ、滝ヶ原、守山に次ぐ2大会連続の3位でゴールテープを切った。(平成12年以来23年ぶりの2大会連続3位)
富士登山駅伝大会留萌市後援会(会長・留萌市長)の大応援団も富士山の岩場や砂走りを登り現地に駆けつけ、各選手に声援を送り応援旗を力の限り振って後押ししてくれた。
監督の三浦曹長は「第2位という目標は達成できなかったが、常日頃から支えていただいている留萌管内の皆様及び駐屯地の隊員のおかげで2大会連続の第3位という成果を残すことができた。この結果に満足せず、これからも訓練に邁進していく」と述べた。
出場選手は次の通り。▽1・11区=野村士長(4中、初出場)▽2・10区=佐々木3曹(同、初出場)▽3・9区=堂元3曹(3中)▽4・8区=黒木3曹(2中)▽5・7区=高橋1曹(同、キャプテン)▽6区=佐藤2曹(1中)
防大1学年遠泳訓練応援で「息子と再会」
神奈川県家族会 防衛大地区会 齊藤 允
7月24日、神奈川県自衛隊家族会(中條祐介会長)が初めて企画した防衛大学校1学年(71期)の遠泳訓練を応援する洋上クルーズに参加した。
学生たちが懸命に頑張っている姿を船上から手を振り、声を出して応援することができ、それに気付いたのか余裕のある学生が泳ぎながら手を振って応えると、船上の応援はさらに大きくなるなど、過酷な訓練の中で学生、家族双方が意思疎通できたかのようなうれしさが込み上げてきた。
洋上からの応援後、走水海岸に移動し、息子が所属するグループが岸に上がってくるのを待った。いずれのグループも美しい隊列を保ったまま最後の力を振り絞って岸に近づく。約6時間泳ぎ通して疲労困ぱいなはずなのにその規律が成す美しさに、思わず胸が熱くなった。
さあ、いよいよ学生たちが水中から身体を見せた。誰一人としてへたりこむこともなく凛とした姿で立っていた。
その時、初めて息子と視線が合った。応援に行くことは伝えていたが、入水前にはこちらから一方的に見つけただけで息子は気づいていなかった。日焼けで真っ黒になっている息子の顔が、わずかに微笑む。泳ぎ切った誇らしさと、まだ訓練は続いているという緊張感が混ざった実にいい顔だった。この瞬間をくれた防衛大学校に心から感謝したい。