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陸自中央音楽隊 西方巡回演奏・指導 ♬
石垣・那覇で公演 中高生に技術指導も
写真:アンコールのダイナミック琉球。演奏後に全員でポーズ!
陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・志賀亨1陸佐)は、1月23日から2月1日にかけて、志賀隊長をはじめとする総勢49名が西方巡回演奏を行った。
音楽で交流深める
最初は1月24日に「陸上自衛隊中央音楽隊コンサートin石垣」と題して、石垣市民会館大ホールで、満員となる約900人以上を集め開催された。6年ぶり4回目のコンサートは、迫力満点の「キャンディード序曲」で開演。八重山民謡などの演奏もあり大いに盛り上がった。
翌25日は、八重山警備隊(隊長・中村康男1陸佐)主催で中学校吹奏楽部に対する技術指導。石垣市立石垣第二中学校と石垣市立大浜中学校を訪れ、合わせて33名に対し音楽指導を行なった。26日は八重山警備隊家族支援行事の一環としての「中央音楽隊コンサートin石垣駐屯地」に隊員家族ら220名を招き、石垣駐屯地体育館に於いて伝統の中音サウンドで観客を魅了した。
29日は、自衛隊沖縄地方協力本部(本部長・伊藤優一郎陸将補)主催により、高等学校吹奏楽部に対する技術指導が行われ、沖縄県立那覇高等学校の43名が音楽指導を受けた。参加者は「丁寧に教えてくれてわかりやすかった」「合奏の時も一緒に吹いてくれて勉強になりました」「みるみる演奏が変わっていき夢のような時間でした」と大喜び。また、音楽指導の他合奏も行った中音の隊員は「音楽を通じて交流を深めることができた」と笑顔を見せた。
音楽魂溢れた那覇公演
そして31日。全国防衛協会連合会と沖縄県防衛協会主催による「陸上自衛隊中央音楽隊コンサートin那覇」が那覇文化芸術劇場 なはーと大劇場で開催された。第1部は、第15音楽隊長を務めた経験もある山下顕3陸佐の指揮により始まった。「とぅばらーま八重山民謡による幻想曲」では三線の演奏もあった。第2部は、志賀隊長が舞台袖から飛び出してきて始まった。各楽器楽しそうに楽器をアピールしながらの「メリーゴーランド」、「ジョイフル・パレード スタジオジブリ マーチメドレー」「うちなーポップコレクション」と来た時には、会場にいる子供達がソワソワウズウズしながら踊り出してきた。次の「芭蕉布 ~サクソフォンと吹奏楽のための~」は、北中城村出身の具志堅勝尚2陸曹によるソロ演奏があり、最後の「シング・シング・シング」ではコンサートマスターである植竹友和陸曹長のクラリネットソロとコーラス隊による華やかな演出で幕を閉じた。
そして鳴り止まない「アンコール」の声に応え再度登場した志賀隊長によるアンコールの「ダイナミック琉球」では、満を持した様な大歓声が会場を飛び交った。手拍子も指笛も歓声も演奏の一部に組み入れているかのような一体感。会場の子どもは踊る、大人も体が動くという、あまりクラシックコンサートでは見られない光景が流れた。演奏後、舞台上の隊員全員でのポーズには、「やり切った感」が溢れていて、見ているこちらもやっと息ができた!という感覚に満ちた。
全国防衛協会連合会、沖縄県防衛協会、自衛隊沖縄地方協力本部の協賛で開催された今回の西部方面隊巡回演奏。沖縄県出身の隊員を多く起用し、沖縄ならではのコンサートだった。特に31日の那覇公演は地元第15音楽隊10名の力強い協力もあって、沖縄の音楽魂が会場中に溢れた。
コンサートでは軽快溌剌な中音最先任上級曹長の司会進行の中、プレゼント抽選会も行われた。中音のボールペン・クリアファイルなどレア物が景品となりさらに会場を熱くしていた。
中音隊長の志賀1佐は「防衛省・自衛隊を知るきっかけは、いつの日も音楽隊であり続けたい」と、思いを語った。