写真:トップリーグで警視庁と戦う船岡チーム(右)
全自少林寺拳法大会
拳士 気迫の演武魅せる
航空自衛隊幹部学校(目黒)体育館において1月25日、「第47回全自衛隊少林寺拳法大会」(大会会長=航空幕僚副長・小笠原卓人空将、大会実行委員長=防大監督・高取哲郎1海佐)が開催された。
井上弘一般財団法人少林寺拳法連盟会長代行、湯浅悟郎全自衛隊少林寺拳法連盟会長ほか多くの来賓が臨席し、全国から約150名の関係者が集まり盛大に行われた。
開会式では、新田原基地の河野朗六段、芦屋基地の三宅輝伸五段による豪壮な錫杖演武が披露され大会に華を添えた。
単独・組・団体で
競技は関東実業団少林寺拳法連盟から審判員の派遣を受け単独演武、組演武、団体演武の順で行われ、自衛隊員らしい気迫ある競技が繰り広げられた。
競技後は会場を講堂に移して各支部から選ばれた隊員によるパネルディスカッションが行われ、部員数の増加策、大会の在り方や連盟運営の方向性等について熱い議論が交わされ、取りまとめられた結果は少林寺拳法連盟にも提出された。
その後のレセプションでは各支部による個性あふれる近況報告が行われ大いに盛り上がり、全国から集まった隊員同士がお互いの健闘を称えあうとともに、次回大会での再会を誓った。
【成績】(敬称等略)
◇単独演武
「四段以上」最優秀(南恵庭)市野弘樹、優秀(三軒屋)古川康広、優良(防大)湯浅秀樹「三段」最優秀(東千歳)市野泰宏、優秀(小牧)宮本晃乃介、優良(三沢)瀧堅介
「初二段」最優秀(横須賀)仲矢光希、優秀(防府北)青山葉音、優良(善通寺)永田政也「級拳士」最優秀(三沢)坂本遥、優秀(高工校)鈴木陽飛、優良(高工校)蓮代幹生「敢闘賞」(高工校)作間恭介
◇組演武
「四段以上」最優秀(全自衛隊)生形良隆・山口直人、優秀(小牧)藤本啓太・鈴木博之、優良(襟裳・千歳)今泉裕登・岡本絵麗奈 「三段」最優秀(市ヶ谷)小佐野登美子・大森遥、優秀(防大)井村水咲・岡山達哉、優良(三沢)小田光宜、敢闘賞(市ヶ谷)山田晃也・北岡宗麻
「初二段」最優秀(防大)島田桂寿・合田有輝、優秀(三沢)飯島定幸・川野好之「家族」最優秀(三沢)ジョンソン久枝・ジョンソン咲椋、優秀(入間)大場康弘・大場紀明「級拳士」最優秀(市ヶ谷)高岸有希・山田祥太郎、優秀(小牧)山中虹茄・上西晴子、優良(高工校)當海波・門脇湊
「大学生級拳士」最優秀(防大)寺澤俊太・内谷俊太、優秀(防大)後藤羽槻・田子愛優美、優良(防大)明石凛・武内彩香「敢闘賞」(防大)田中孝大・福留幹隆、與倉凛太郎・中村幸人、板井汰月・藤澤謙吾
「団体演武」最優秀(防大A)、優秀(防大B)、優良(市ヶ谷A)、敢闘賞(市ヶ谷B)
国際ジャンプ大会を支援
20普連
第20普通科連隊(連隊長・武田1佐)は1月17日から27日までの間、山形市のアリオンテック蔵王シャンツェで開催された「FIS女子スキージャンプワールドカップ2025蔵王大会」を支援した。
本支援には支援隊長(第3中隊・横田3尉)以下37名が参加し、飛距離判定、スタート補助、競技会場及びコースの整備・維持、応急救護、気象計測、斜面の整備と多岐にわたる作業を行った。
支援隊は17日に現地入りし準備から大会当日まで大会役員と綿密な調整を実施、順調に作業を進めた。特に急斜面での作業を行う際は、互いに声を掛け合いながら安全管理を最優先に確実に作業を進めた。
第3中隊の佐藤士長は、「初めてのジャンプ支援でしたが、自分たちが整備したジャンプ台で国際大会が開催され貢献できているんだ、と感じました」と支援を振り返った。
支援隊は急変する山の天候に対応して献身的な支援を行い、大会の安全・円滑な運営に寄与した。
全自大会「V20」
TEリーグ4位
船岡ラグビー部猛進
船岡駐屯地ラグビー部はこのほど、「トップイーストリーグ(Cグループ)」及び「第64回全自衛隊ラグビー大会」にそれぞれ参加した。
トップイーストリーグは全8チームの総当たり戦で実施され結果は4勝3敗、8チーム中4位と勝ち越してリーグ戦を終えた。
リーグ戦序盤にディフェンスとラックでのボール争奪戦の弱さが明確になり、特にラックでのボール争奪戦の強化に着目して練習した。その成果もありリーグ戦中盤からはマイボールを確実に確保し連続攻撃ができるようになるとともに、相手ボールをターンオーバーする機会が増え、その結果が成績に表れた。
全自衛隊大会では、船岡駐屯地ラグビー部の第1目標は昨年の同大会終了時には決まっていた。次年度の「優勝」「20連覇達成」。この目標を達成するために1年間練習した。
今大会のAブロックは、習志野駐屯地チームとの直接対決のみとなった。
秩父宮ラグビー場で行われた決勝戦では、20連覇という見えない重圧に選手は緊張してしまい思うように体が動かず、かつ習志野チームの気迫のこもった激しいディフェンスにより、開始から20分は均衡した試合が続いた。
均衡を破り得意のモールから先制トライをあげると選手の緊張も和らいだのか動きが格段によくなり、機動力を発揮した攻撃により得点を重ね、固いディフェンスにより相手の攻撃を止め、65対3で勝利。目標を達成することができた。
観客席には第2施設団所属隊員の他にも、歴代の団長、群長、後援会の方々やこれまで船岡ラグビー部に携わった方など数多くの方々が応援に足を運ばれ、例年以上の盛大な船岡応援団が選手を後押ししてくださった。皆様に感謝するとともに、この大会の重要さを改めて認識させていただいた。
感謝を忘れず
船岡駐屯地ラグビー部は「選手及びスタッフは、全自大会優勝をもって日頃からご支援・ご声援していただいている方々へ最大の恩返しができると考え、それが達成でき本当に良かったと思っております。自衛隊NO・1チームとしてのプライド、自衛官としての自覚とラグビーができることへの感謝の気持ちを忘れることなくさらに日々精進していきます」と決意を新たにしている。
「第73回日本スポーツ賞」(読売新聞社制定)の選考会が12月12日に開かれ、「競技団体別最優秀賞(銃剣道)」に第68回全日本銃剣道優勝大会で優勝した第16普通科連隊(大村)が選出された。
表彰式は1月16日に東京都内で開催された。連隊を代表して監督の北慎一郎曹長が参加し、「この成果を収められたのは訓練環境を整備していただいた部隊の理解・協力があったからこそであり、本当に感謝しています」と述べた。
第16普通科連隊はこの受賞を糧に、「大会連覇」を目標に掲げさらなる錬磨に励む。