自衛隊ニュース

ゲッキーのイラスト

歴史資料館オープン

 防衛医科大学校では11月27日、創立30周年を記念して資料室を正式にオープンした。

 防医大の歴史が一目で解るもので、主な展示内容は▽校章(由来)、男女学生の制服▽航空自衛隊入間基地内に開校した当時の仮校舎や学生舎の写真、看板▽医学科第1期生の着校風景、身体検査、入校式の写真▽入間基地から所沢への引っ越し、所沢地区の工事風景(病院含む)の写真▽高等看護学院1期生の入校式、載帽式の写真▽医学科、看護学院1期生募集のの資料や当時の新聞記事▽1期生が使用した教科書、教授要目や実習に使用した器材▽自衛隊観閲式初参加の写真や大喪の礼、即位の礼に学生がと列したことに対する感謝状▽卒業式のコーナーとして、国内での災害派遣や国連平和維持活動での活躍ぶりと研究科1期生入校式の写真など。

<場所>学校本部2階=元特別応接室 <開室日時>月~金曜日の午前10時~午後5時 <連絡先>防衛医科大学校総務課・笠井専門官、金子係長(TEL 8・30・2115)

MARCHING FESTIVAL2003 in武道館

自衛隊音楽まつり

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全出演者がステージに整列したグランドフィナーレ


21世紀の若者へ『地球の平和へ、マーチング・オン』

小泉首相、石破長官はじめ4万1千人が“感動”


 ライブの聖地でマーチング・オン!吹奏楽の演奏に動きをつけて、聴覚だけでなく視覚も楽しませてしまう「動く吹奏楽」。それがマーチングだ。11月22日、23日、栄ある大舞台、年に一度の自衛隊音楽まつり「マーチング・フェスティバル2003イン武道館」が、東京・日本武道館で開催された。計4回行われた一般公演に約4万1千人が訪れ、22日の招待公演には小泉純一郎首相、石破茂防衛庁長官をはじめ防衛庁・自衛隊高級幹部が訪れた。内容ごとに5部構成の公演は、一瞬一瞬に変化があり目が離せない。躍動するステージは七色に移り変わり、鮮やかな演技が見るものを惹きつけた。


韓国陸軍軍楽隊が伝統の「サムルノリ」を披露


 「地球の平和へ、マーチング・オン!」を今年のテーマに掲げ、レギュラー出演の陸・海・空自衛隊音楽隊をはじめ、北部・東部・中部方面音楽隊、第302保安中隊、ゲストバンドに在日米陸軍軍楽隊、米空軍合同軍楽隊が招かれた。さらに初参加の韓国陸軍軍楽隊が加わり、それぞれに個性的な持ち味を生かした演奏を披露して彩りのある舞台となった。

 陸・海・空部隊から選抜の自衛官で構成される演技隊が、舞台をところ狭しと駆け巡り躍動する演技をみせれば、全国から集まった自衛太鼓の響きが館内を振動させ、また防衛大儀仗隊が特技を発揮し空砲を轟かせた。約90分の公演で、視覚・聴覚・触覚、全てにうったえる演出が観客を魅了した。また第1施設団が演技支援隊として大道具の出し入れから、ステージの構築などを担当し、イベントの円滑な実施に貢献した。


米軍楽隊がポピュラー・ミュージックをプレイ


 ◎バート1

「勇者ここにあり」

 動きのある世界情勢のなか安息のひと時。到着した高官たちが2階中央のVIP席で和やかに談笑する風景が見られた。場内にエックス・ジャパンの「フォーエバー・ラブ」が流れると小泉首相が入場し、2階席から乗り出して手を振って拍手に応えた。続いて石破長官がスポットライトを浴びて開会の挨拶。自衛隊への理解と協力、友好関係への希望を述べ、厳粛な口調が静かな会場に響いた。

 開始した第1部、自衛隊の美は「統制美」に始まった。まずはプロローグ。「逞しき自衛官」では第1空挺団が舞台に突入し、空挺落下から戦闘を展開するシーンを迫力の演技で象徴した。真髪をいれずオープニングセレモニーへと移行。国歌演奏から第302保安中隊の儀仗で国旗が入場し、陸・海・空自衛隊音楽隊が舞台上の三つの階段にずらりと整列した。序曲は航空中央音楽隊・高木義勝2空佐の指揮で「マーキュリー・マーチ」(J・ヴァン・デル・ロースト)。ドラマのはじまりを予感させた。

 いったん暗転した舞台にはピクルス&パセリが登壇し、スポットを浴びると「今日は自衛隊の本当の姿を紹介します」と進行役を務めた。直後から子供たちのハートを掴んで離さない演出へと続く。

 題して「日本アニメヒットソング集」。北部方面音楽隊の酒井伊知郎1陸尉の指揮で「鉄腕アトム」が演奏され、アトムが会場を飛んで横切る演出にどよめきが起きた。中部方面音楽隊による「宇宙戦艦ヤマト」のドリル演奏が、佐多淳二2陸曹のドラムメジャーで展開。名作の一場面が会場に繰り広げられた。そして東部方面音楽隊が「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」を演奏。意表をつく演出で一笑をとった。ドラムメジャーの西浩朗陸曹長、安井雅美3陸曹が、的確な指示でマーチングバンドをさばいた。(2面へ続く)

空自創立プレ50周年 入間航空祭

ブルーインパルスも飛行

 航空自衛隊は11月3日、恒例の一大イベント「入間航空祭」を埼玉県狭山市の入間基地で開催した。

 国内最大規模の航空祭で、空自の発足から今日まで、積み重ねてきた成果を国民に見せ、自衛隊への理解と協力を求めてきた。昭和37年に始まって、今年で35回目。秋空の風物詩として市民権を得て、例年20万人を超える入場者を迎え華やかに行われている。

 来年7月には空自創隊50周年を迎える。今回は「プレ50周年」との位置づけから前夜祭の趣向となり、また3連休最終日とあって、ファン待望の一日となった。世界でも有数の防空能力を人目見ようと早朝から大勢の見物客と招待者が集まった。

 当日は早朝から降ったり止んだりの天候で、ほとんどのショーやアトラクションが中止となった。ときに傘をさすほどの雨の中、建ち並ぶ屋台には湯気が立ち、売店で記念品をもとめる航空ファンたちでにぎわいを見せた。人気のブルーインパルスは、霧雨の中でT-4が轟音とともに地上滑走。若干の飛行を見せてご挨拶。全国から集まったファンの足労に報い、来年へのモチベーションを高めた。


来場者の声

 長野から来たという30代の男性。2人組みのアマチュアカメラマン。三脚と望遠レンズの露を拭きながら「毎年かかさず楽しみにして来ています。今年は雨で残念ですが救難ヘリは撮れました。来年の50周年が本番。楽しみにしています」


自衛隊観艦式
海自50年の真価、世界で発揮 相模湾

小泉首相「テロとの闘いに積極的貢献」

観閲艦「しらね」で登舷礼を受ける小泉首相、石破長官、古庄海幕長(右から)


観閲艦後方に続くイージス艦「きりしま」はじめ随伴隊と上空に航空部隊が飛行


 名実ともに日本の海上防衛を担う実力組織に成長した。そのゆるぎなき雄姿を、秋晴れの下で誰もが誇らしく見守った──

 11月1日の自衛隊記念日を祝い10月26日、相模湾で観艦式が行われた。観閲官に最高指揮官・小泉純一郎内閣総理大臣、石破茂防衛庁長官、古庄幸一海上幕僚長を迎え、自衛艦隊司令官・牧本信近海将を執行者とし、53隻の艦艇・約154300トン、人員約8500名の大規模部隊が洋上をパレードした。招待客や一般参観者わわせて7000人が波を切り裂く鉄の城塞に目を見張った。

 中央観閲行事は3自衛隊もちまわりで、今年は海自が挙行。観艦式は第24回目となる。見られる側の受閲部隊と見る側の観閲部隊がそれぞれ相模湾を往復する間に2度すれ違い、横須賀を出港した観閲艦「しらね」(艦長・佐藤正志1海佐)に搭乗した観閲官が、装備や士気など海自の現状を視察。同時に記念日を祝った。

 海自の艦艇35隻、海上保安庁の巡視船1隻、航空機28機、陸上自衛隊航空機3機、航空自衛隊の航空機7機が堂々と航行。50年間に培ってきた真価が問われているいま、見るものに「精強」かつ「即応性」を印象づけた。

 観閲後、小泉首相は、「鍛錬の成果を目の当たりして心強く思い、改めて自衛隊の精強さを感じた」と所感を語った。

 訓示の中で小泉首相は、新たな脅威に適切に対応できるよう現在の組織や装備などを思い切って見直し、効率化を図っていかなければならないとした。その上で今後ともテロ対策特措法に基づく自衛隊の支援活動を継続する。遠く日本を離れ厳しい環境の下で活動する隊員の努力に心から表敬しつつ、イラクに対する人道・復興支援については、安全に配慮し、準備に万全を期していくと述べた。

 今後とも自らの職務に「自信と誇り」を持ち、日々の厳しい教育訓練に励み、任務に邁進を望むと訓示し、活動が多くの国民の敬意と感謝によって報われることを期待すると、隊員たちを激励した。


捜索・救助のプロフェッショナル、US-1Aが海上に離着水


海水を散水して上甲板の汚染を除去する

新生「東部方面隊」へ一歩踏み出す

石原東京都知事、上田埼玉県知事も激励

 東部方面隊の創立44周年を記念して10月5日、陸上自衛隊朝霞訓練場で「東部方面隊観閲式」が行われた。方面隊が主催する観閲式としては初めての試み。6年ぶりの国家行事「自衛隊観閲式」を来年度に予定する担当方面隊として、能力と隊員の士気向上を目的とする。あわせて地域住民との交流が図られた。観閲官は東部方面総監・菅博敏陸将、主賓に石原慎太郎東京都知事、上田清司埼玉県知事、歴代東部方面総監や協力団体を迎え、また中国の新華社通信やドイツのZDF放送なども取材に訪れ、力強い観閲行進とアトラクションが世界に発信された。

 10時10分から観閲部隊20個部隊・1,600名が入場し中央に並んだ。2万人の観客が特設スタンドから見守る中で、まずは観閲部隊指揮官、第1師団副師団長・師富敏幸陸将補が入場し栄誉礼を受けた。国旗入場後は、石原都知事、上田埼玉県知事が入場。続いて観閲官の菅博敏陸将が入場し栄誉礼を受けたあと、君が代の演奏とともに日の丸が掲げられ、車両で整列部隊を巡閲した。

 訓示で菅陸将は、44周年を祝うと同時に「平時から有事」「国内から国外」へ陸自は創隊以来の改革の時を迎えているとし、「新生東部方面隊」は「新しい一歩」をこの日に記し、また「武力集団の原点を忘れず」任務完遂で国民の負託に応えると述べた。

 来賓祝辞で石原都知事は、一昨年9月11日にワシントンにいた経験談から、世界情勢は「他人事とは言えない」として、「何が起こるかわからない」衝撃の教訓をもとに、首都圏という「国の心臓部」を守るために万一に備える隊員たちに、国民・都民を代表して感謝したいと、祝辞を述べた。

 上田埼玉県知事は、県民を代表して44周年を祝い、また自衛隊からは防災訓練・災害派遣など常に協力を得ており、この場を借りて感謝しながら集団的自衛権はあるが組織できないという「摩訶不思議」は早期解決を望むとした上で、「出動しないで済む平和を作るのが政治」とも述べ、今後とも協力を願い国民の生命財産を守ることに感謝する

と挨拶した。

 その後、観閲行進準備に移行しヘリが飛来。ホバリング中に女性を含む隊員がロープで地上へ降下したのを皮切りに、徒歩や戦闘車両などの部隊が観閲台の前を次々に行進した。空挺隊員仁よるパラシュート降下も行われ、秋晴れの青空から着地の瞬間に、スタンドからは拍手が沸き起こった。

 行進が終了し国旗降下後は、アトラクションが実施された。テーマは音楽による「戦争と平和」の表現。第1師団ラッパ隊の吹奏では、珍しい旧軍ラッパも披露された。少年工科学校儀仗隊によるファンシードリルは、日ごろの訓練の成果を存分に発揮し、観客の目を惹きつけた。また朝霞振武太鼓・武山振武太鼓がSLや秩父の山々の木霊をイメージした和太鼓演奏を行った。

 最後に「大序曲・1812年」が朝霞の東部方面音楽隊・練馬の第1音楽隊・相馬原の第12音楽隊の合同により演奏された。トルストイの長編小説「戦争と平和」をチャイコフスキーが音楽で表現したもので、ナポレオン戦争のフランス軍とロシア軍の激戦を、それぞれの国歌と大砲発射音を使って表現する壮大な曲。東部方面隊に所属する日本で唯一の礼砲部隊が、実際の105ミリ榴弾砲を使って演奏した。自衛隊ならではの演目に観客は盛んな拍手を送っていた。(入船浩之)

小泉首相「イラク支援、周到な準備を」

高級幹部会同開く

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小泉首相と石破長官が特別儀仗隊を巡閲(9月10日、A棟前儀仗広場で)


 防衛庁A棟2階講堂で9月10日、第39回自衛隊幹部会同が行われた。防衛庁の政策方針を自衛隊の高級幹部に周知徹底させ、当面する自衛隊の重要課題について意見交換を目的とするもので、防衛庁・自衛隊の高級幹部多数が出席した。

 午前の部ではまず、小泉純一郎内閣総理大臣と石破茂防衛庁長官が訓示を述べ、小休止の後に赤城徳彦副長官と小島敏男政務官が、それぞれ挨拶を続けた。


 午前9時、小泉首相と石破長官が庁舎正面の第1儀仗広場で栄誉礼を受け、巡閲したあと、講堂に移動。登壇した小泉首相は高級幹部を前に「新たな役割」を強調し、高まる国民の期待に応え信頼を構築するよう訓示した。具体的には、国際社会における「新たな役割」としてのイラク派遣を、よく理解し、困難な任務にも十分対応できる心構えをもって周到な準備をしてほしいと述べ、統合運用を強化するなど、現在の組織や装備を新たな脅威にも対応できるように見直し、効率化を図っていく必要を訴えた。

 続いて石破長官は、全く新しい時代に突入し、国民の意識も大きく変わりつつあることを踏まえて、「存在する自衛隊から機能する自衛隊へ」全力を傾け国民や諸外国に対する説明責任を果たすよう、また統合運用や防衛力のあり方についても、批判に正面から答えなければならない旨を述べた。最後に、国民の信頼を勝ち得る組織でなくてはならないと強く訴え、専門家の意見交換の場である当会同に有意義な成果を祈念すると訓示を述べた。

 休憩をはさみ、赤城副長官が挨拶し男女共同社会実現と国民の信頼獲得のために不祥事防止を訴え、続いて小島政務官が登壇、自衛官の身の安全を第一とする信条と地域交流の重要性を、自らの体験で明快に訴えた。

 新しい時代における新しい自衛隊をテーマに、第39回幹部会同は午後4時まで意見交換が行われ、閉会した。 


小泉首相訓示

 本日、自衛隊の中枢を担う幹部諸君と一同に会する高級幹部会同に当たり、一言ご挨拶申し上げます。

 先の通常国会において成立したイラク人道復興支援特別措置法は、自衛隊に国際社会の安定と繁栄のための新たな役割を付与するものです。今後、現地情勢の把握に努め、状況を見極めた上で、隊員諸君の安全にも十分配慮しながら、派遣を検討してまいります。諸君にあっては、支援活動の趣旨をよく理解し、困難な任務にも十分対応できる心構えをもって周到な準備をしていただきたいと考えます。

 冷戦が終結し、21世紀を迎え、世界はテロや弾道ミサイル等の新たな脅威に直面しています。旧来型の戦争の脅威が低下する中で、自衛隊の統合運用を強化するなど、現在の組織や装備を新たな脅威にも対応できるように見直し、効率化を図っていく必要があります。自衛隊の中枢を担う諸君にあっては、最近の安全保障環境を踏まえ、防衛力のあり方につき、引き続き精力的に議論を深めるよう期待します。

 自らの国は自らの手で守るという国民の強い意志と決意を具体的に形で示したのが自衛隊であります。そうした決意があって初めて、他国との間で強固な信頼関係、同盟関係を築くことが可能になるのであります。わが国は、冷戦期から一貫して、適切な規模の防衛力と日米安保体制の堅持を国防の二本柱としてきました。わが国が米国との間で築き上げてきた政治、経済、社会などの幅広い分野での信頼関係を一層強化し、日米安保体制をより緊密かつ実効性のあるものとすることが重要であります。

 政府は、先の通常国会で有事関連3法が成立したことを受け、国家の緊急事態に着実に対処できるよう、引き続き、国民保護法制の整備などに努めてまいります。

 このような中で、わが国の平和と安全を確保する役割を担う自衛隊に対する期待はかつてないほど高まっています。こうした期待にこたえ、国民の信頼を確保するためには、自衛隊員1人ひとりが厳正な規律を保持するとともに、組織としての緩みを戒め、防衛庁・自衛隊全体が、一致協力、団結して任務に邁進しなければなりません。精強、信頼される自衛隊の構築のため、諸君が今後とも大きな力を発揮していただくよう切望し、私の訓示といたします。


石破長官訓示

 高級幹部会同を開催するにあたり、本会同が防衛庁の政策方針を自衛隊の高級幹部に周知徹底させるとともに、当面する自衛隊の重要課題について意見を交換することがその目的であることに鑑み、所見を申し述べます。

 昨年9月30日に防衛庁長官を拝命いたします際、内閣総理大臣より、特に次の2点についてご指示をいただきました。すなわち第1点として、国民の信頼を回復するため、綱紀の粛正に努め、内局と制服とが一体となった組織運営に努める。第2点として、陸・海・空3自衛隊の統合運営や有事法制への対応を含め、わが国の安全保障体制を一層充実強化する。以上であります。

 1年を経た今日、これがどれほどに達成されたか、私は自らに問いかけるとともに、諸官におかれても、これを各々検証していただきたく思うものであります。この2点はなぜ必要か、それは時代が変わり、国民の認識も変わったからであります。

 常に申し上げております通り、冷戦の終結は必ずしも平和の到来を意味しない、そして明日は時あたかもあのニューヨークにおける同時多発テロから丸2年を迎えますが、世界はいつ、誰が、誰から、なぜ、どこで、どのようにして攻撃を受けるのか、全く予断を許さないテロとの戦い、ポスト9・11の時代に突入を致しております。加えて、まさに冷戦のさなかにはわずか2ヶ国しか保有していなかった弾道ミサイルが、今や46カ国に拡散し、核・生物・化学兵器の拡散も極めて懸念されております。このような中にあって、わが国が憲法を遵守し、専守防衛に徹して、いかに抑止力を発揮するかが、国民に対する我々に課せられた喫緊の責務であります。さらには、テロの撲滅や弾道ミサイル・大量破壊兵器の拡散防止が、国際社会の有力な一員としてのわが国に課せられた責任であることに思いを致すとき、我々はその使命の重大性を痛感しなくてはなりません。

 先の国会において、いわゆる有事関連3法が国会議員の9割近い賛成で可決・成立いたしました。また本年、内閣が行った世論調査によれば、有事に際して何らかの形で自衛隊に協力したいと答える国民は過半数にのぼっております。

 冷戦期において、防衛庁・自衛隊は黙々と訓練に励み、装備を充実させて参りました。日米安全保障体制と相俟って、それはまさしくわが国の平和の維持に大きく寄与したのでありました。しかしながら、先ほど申し述べましたように、我々は全く新しい時代に突入を致しております。国民の意識も大きく変化を遂げようと致しております。

 私は着任時に「今日が明日になり、明日があさってになると思わないでいただきたい。昨日よりも明日が、どれだけ物事が進み、どれほど問題が解決したか、残る課題は何であり、それを解決するためにはどうすればよいかを日々検証したい」と申し上げました。「存在する自衛隊から機能する自衛隊へ」、我々はこの達成に向け全力を傾けるとともに、今まで必ずしも十分ではなかった国民・納税者や諸外国に対する説明責任を果たすべきであります。先般刊行いたしました防衛白書を、都道府県知事や市町村長をはじめとする地域の方々に、各部隊の責任者が説明するようにお願いしておりますのも、この趣旨に基づくものであり、また私が先般の中国訪問を含め、この一年間に6カ国を訪問し、各国の防衛首脳と意見交換して参りましたが、専守防衛に徹し、海外において国際紛争を解決する手段としては武力を行使しないことを明確にしつつ、わが国の果たすべき国際社会における責務を説明してゆかねばなりません。

 統合運用や、ただいま総理からのお言葉にもありました防衛力のあり方についても同様であります。ともすれば今まで陸・海・空バラバラの運用であるとか、正面装備偏重であるとか、我々に加えられてきた批判に正面から答えなければなりません。

 最後に、我々は本当に国民の信頼を勝ち得ているのか、そのことに深く思いを致さねばなりません。防衛庁・自衛隊は国民にとって最後のよりどころであります。そうであるが故に、我々は日本国における他のいかなる組織よりも、国民の信頼を勝ち得る組織でなくてはなりません。隊員の数が多いのだから、あるいは過酷な任務を遂行しているのだから、などということは何のエクスキューズにもならないと考えます。

 私はこの国において、本来の意味における民主主義的な文民統制を実現したいと考えております。それは主権者たる国民に説明責任を果たし、政治が正確な知識に基づく判断を下すということであります。その課程において、いわゆる軍事の専門家である自衛官の諸君と法律や予算や技術などの専門家である事務官、技官などの諸君とが車の両輪となり、最高指揮官である内閣総理大臣を支えることがもっとも肝要であります。法律や、予算や、装備・運用に対して、それぞれの専門家である諸官が意見を申し述べることは、諸官の権利であり義務であります。自衛隊が国民に信頼される組織であるとともに、我々政治が諸官に信頼される存在であること、それが「事に臨んでは身の危険を顧みず、もって国民の負託に応える」との宣誓をされた諸官に応える唯一の道であり、わが国の平和と独立、さらには世界の平和を確立する礎となるものと信じます。

 この高級幹部会同が有意義なものとなり、大きな成果を収められんことを心より祈念して、私の訓示と致します。


富士の裾野で実弾射撃
総合火力演習

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平成15年度富士総合火力演習が8月下旬、4日間にわたって東富士演習場で行われた。一般に公開された8月30日には、石破茂防衛庁長官をはじめ来賓、招待者、市民ら約3万2干人が同演習場を訪れ、迫力ある実弾射撃を見学した。(写真は90式戦車の射撃シーン) 関連記事17面


防災訓練は15面に掲載

子供たち201名、防衛庁を見学

ピクルス王子の市ヶ谷台探索ツアー

儀仗隊、手旗信号も体験 夏休みの想い出に
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はじめての儀仗体験にも大臣気分で堂々たるもの


 文部科学省が毎年夏休みに設けている「子ども霞が関見学デー」に連携して、防衛庁は8月20・21日、「ピクルス王子の市ヶ谷台探索ツアー」を開催した。ホームページ等の公募で集まった小・中学生は両日で父兄らあわせて201名で、子どもたちは大臣室で石破茂防衛庁長官に対面するなど庁舎内をくまなく”探検”。儀仗訓練や手旗信号の体験を通して、陸・海・空隊員とふれあいながら1日がかりの特別学習となった。

 20日午前10時すぎ、ツアーはまずD棟前広場で儀仗訓練の見学からスタート。足幅や銃の角度に至るまで、ひとつひとつの動作に正確さが求められる訓練の厳しさに圧倒されながら、数十人の儀仗隊がぴたりと動作を揃えるたび見学者からは「すごい」という溜め息がもれていた。

 また、代表の子どもたちが栄誉礼、特別儀仗に初挑戦。ずらりと並んだ約80名の第302保安中隊を前にちびっこ大臣の風格で立派にこなしてみせた。そして、訓練展示のあとは自由にコミュニケーションタイム。おそるおそる隊員に近づき「どうやって合わせるの?」と問い掛ける子どもに「気持ちを揃えて練習すれば出来るよ」と訓練ではりりしい印象の隊員もやさしい笑顔を見せていた。

 続く「防衛講座」はE棟会議室で、防衛庁・自衛隊の活動や防衛問題を楽しくわかりやすく、クイズをしながらお勉強。特に中学生は装備品にも詳しく、メモを取ったり、質問したり熱心に説明に耳を傾けていた。

 知識も身につき、お昼はお楽しみの食事体験の時間。一行は隊舎棟に移動して隊員並みのボリュームメニューを味わった。

 午後、厚生棟にこの春オープンしたばかりの広報展示室でシアタールームなどを見学したあと、いよいよ大臣室へ。子どもたちの元気な挨拶に石破長官も笑顔で出迎え、自衛隊が日本の平和を守る役割りについて低学年の子どもにもわかりやすく兄弟げんかに例えながらやさしい言葉で話した。限られた時間の中で、艦艇や航空機の模型に興味を示す子どもたちに対して装備品についても解説。予定外の事にも終始ニコニコ顔の長官に子どもたちの緊張はしだいに解けて、全員での記念撮影のあとにはツーショット写真をせがむ姿も。別れ際には一人ひとり、長官と握手を交わして大臣室を後にした。

 A棟では他に石川亨統幕議長を訪問。この頃になると、子どもたちは制服姿の自衛官にもすっかり慣れて、胸につけた記章などにも興味津々。統幕議長を取り囲むとすぐ打ちとけて、むじゃきに質問を投げかける。すべての質問にていねいに答えた統幕議長は、特別に議長室も公開。子どもたちは議長の椅子に座り写真を撮ったりと大満足の様子だった。

 ツアーの最後は親子で一緒に海上自衛隊の手旗信号体験で締めくくられた。兄妹で参加した野村優斗君(小6)は「自衛官が日本を守ってくれている事がよくわかった。来た時は怖そうだったけど、皆やさしくて楽しかった」と感想を話し、今度は本物の艦艇にも乗ってみたい。と目を輝かせていた。

高級幹部等人事異動
事務次官に守屋武昌氏

山中施設庁長官、宇田川契本長、北原官房長、飯原防衛局長

事務次官

守屋 武昌(もりや・たけまさ)

 昭和19年生まれ、宮城県

     東北大学法学部卒

   46 長官官房総務課

   9 情報本部副本部長

   10 防衛施設庁施設部長

   10 長官官房長

   14 防衛局長

施設庁長官

山中 昭栄(やまなか・しょうえい)

 昭和24年生まれ、山梨県

     東京大学法学部卒

   47 自治庁税務局

   10 東京防衛施設局長

   10 防衛施設庁総務部長

   14 管理局長

   14 長官官房長


契本長

宇田川 新一(うだがわ・しんいち)

 昭和22年生まれ、千葉県

     中央大学法学部卒

   46 長官官房総務課

   9 横浜防衛施設局長

   10 調本副本部長

   12 防衛施設庁次長

   14 人事教育局長


官房長

北原 巖男(きたはら・いわお)

 昭和22年生まれ、長野県

     中央大学法学部卒

   47 長官官房総務課

   9 防衛審議官

   10 那覇防衛施設局長

   12 運用局長

   14 管理局長


防衛局長

飯原 一樹(いいはら・かずき)

 昭和25年生まれ、東京都

     東京大学法学部卒

   49 大蔵省主計局

   12 名古屋国税局長

   13 財務省大臣官房参事官

   13 防衛庁長官官房審議官

   15 防衛局次長


人教局長

小林 誠一(こばやし・せいいち)

 昭和23年生まれ、東京都

     東京大学法学部卒

   46 経理局会計課

   10 参事官(併)内閣審議官

   12 調本副本部長

   13 契約本部副本部長

   14 施設施設庁次長


管理局長

大古 和雄(おおふる・かずお)

 昭和24年生まれ、東京都

     東京大学法学部卒

   48 長官官房総務課

   8 防衛局防衛政策課長

   10 防衛審議官

   11 情報本部副本部長

   13 防衛施設庁施設部長


施設庁次長

野津 研二(のづ・けんじ)

 昭和25年生まれ、大阪府

     京都大学法学部卒

   48 長官官房総務課

   9 長官官房総務課長

   10 調本副本部長

   12 総理府国協事務局次長

   14 防衛参事官


参事官

河尻 融(かわじり・とおる)

 昭和24年生まれ、東京都

     慶応大学経済学部卒

   48 長官官房総務課

   9 長官官房秘書課長

   10 防衛審議官

   12 防衛施設庁施設部長

   13 財務省名古屋税関長

イラク被災民救援空輸隊 C130、実任務開始

人道支援物資を空輸 イタリア、アンマン間

自衛隊幹部の見送りの中、小牧基地を出発する派遣隊員(7月10日)


植田隊長がコカシュ所長に記念の楯を贈呈(7月14日)


 イラク被災民救援空輸隊(隊長・植田輝久1佐以下約140名)は7月17日、イタリア南部ブリンディシにある国連備蓄基地で人道救援物資(医薬品、ポリタンクなど)をC-130輸送機に搭載、ヨルダンの首都アンマンヘの空輸を開始した。

 同隊は10日、初めて垂直尾翼にUN(国連)塗装したC-130輸送機2機で小牧基地を出発。那覇、ウタパオ、マレ、アブダビを経由して14日、ヨルダンの首都アンマン(マルカ国際空港)に到着した。空港での出迎え行事には、小畑紘一在ヨルダン日本大使や世界食糧計画(WFP)のコカシュ・ヨルダン事務所長ら関係者多数が出席。植田隊長から小畑大使とコカシュ事務所長に記念品の楯が贈られたあと、コカシュ所長は「日本の貢献に感謝しており、活躍を期待します」と述べた。

 同隊は、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づいて8月18日まで、イラク被災民のための救援物資を欧州各国からイラク周辺国へ空輸する。

写真=イタリアから救援物資を初めて空輸しアンマンに到着したC-130(7月17日)

F15、コープサンダー終え無事帰国
空中給油受け、初の米国(アラスカ)間往復

千歳基地で出迎え行事(写真撮影=畑島岳士)

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千歳基地隊員ら関係者の出迎えを受けるF15パイロット


戦術技量向上に寄与

 米空軍の実施する演習「コープサンダー」に参加した航空部隊が6月25日、千歳基地へ帰還した。米国アラスカ州アイルソン空軍基地およびエレメンドルフ空軍基地から航空機材の撤収を行い、5月22日からの訓練を無事に終えた。

 空自部隊は平成8年度以来、7回目の参加。今回の日米共同訓練では初めて、F-15戦闘機が米空軍KC-135から空中給油を受けてアラスカを往復するなど、部隊の戦術技量と日米共同対処能力の向上に大きく寄与した。

 午前9時に、6機のF-15が着陸すると、これを出迎える行事が開かれた。空自からは航空総体司令官・小田邦博空将、北部航空方面隊副司令官・淺野明照空将補、海自からは第二航空群司令・岩田耕道海将補が出迎え行事に出席、、隊員たちをねぎらった。15時には後続部隊も到着し訓練の成功を祝った。




米国アラスカ州を離陸

空中給油を受けながら無事千歳基地に着陸したF15




優秀広報官35名を招待

先崎陸幕長が記念品授与

 6月18日夕、優秀広報官等招待行事がグランドヒル市ヶ谷で開かれ、優秀広報官等35名に先崎陸幕長が記念品を授与した。

 優秀広報官等は次のとおり(氏名、階級、所属地連・部隊の順)。

 〈広報官〉▽長谷川俊夫准空尉(札幌)▽長谷川慶治1陸曹(旭川)▽甲地宗徳1海曹(青森)▽武田光昭1陸曹(宮城)▽飯塚光幸1陸曹(群馬)▽飯田吉宏2海曹(埼玉)▽中村大器人陸曹長(東京)▽青木徳一1陸曹(神奈川)▽佐藤治元1陸曹(山梨)▽野口秀彦1陸曹(静岡)▽吉野章1陸曹(石川)▽山口輝行海曹長(福井)▽坂田実1陸曹(京都)▽松倉博之1陸曹(大阪)▽清原茂博1陸曹(兵庫)▽木原政晴1陸曹(広島)▽松浦雅文1空曹(徳島)▽仲矢勘二陸曹長(愛媛)▽松尾隆1空曹(福岡)▽永野増藏海曹長(長崎)▽小沢津博徳陸曹長(熊本)▽坂元成止1陸曹(宮崎)▽日高義美准海尉(鹿児島)

 〈就職援護業務〉▽石原昌則1陸曹(札幌)▽佐藤晃弘1陸曹(帯広)▽藤原哲男准陸尉(秋田)▽野澤文夫2陸曹(栃木)▽高野邦夫准陸尉(千葉)▽吉澤浩一1陸曹(相馬原駐業務隊)▽荒木達夫准空尉(島根)▽吉田公夫准陸尉(香川)▽野上利明准陸尉(大分)

 〈予備自業務〉田村浩2陸曹(福島)▽渡邉和則1陸曹(栃木)▽岸本広昭准陸尉(大阪)

航空自衛隊 コープサンダーにF-15、6機参加

空中給油受け、初めてアラスカへ

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写真:米国アラスカ州アイルソン空軍基地で、演習に参加中のF15と空自隊員


写真:米空軍KC135から空中給油を受けるF15


日米共同で防空、戦術空輸訓練実施


 航空自衛隊は、部隊の戦術技量や日米共同対応能力の向上を図るため、5月22日から6月30日までの間、米空軍の実施する演習(コープサンダー)に参加している。空自部隊は、平成8年度からコープサンダー演習に参加しており、今回で7回目。また、日本から訓練実施場所の米国アラスカ州アイルソン空軍基地等へF-15、6機が移動する際には今回初めて、米空軍空中給油機KC-135による空中給油を受けた。

 参加部隊は、航空総隊から人員202名、F-15J/DJ・6機、E-767・1機、携SAM追随訓練器材・6セット、航空支援集団から人員70名、C-130H・3機、航空幕僚監部から訓練要員2名で、航空総隊は防空戦闘訓練、基地防空訓練を、航空支援集団は戦術空輸訓練をそれぞれ実施している。


P3Cはハワイへ


 八戸航空基地で5月24日、「平成15年度第38次米国は件訓練航空部隊」の出発式が行われた。

 航空部隊の米国派遣訓練は、昭和41年度から毎年実施しており、今回で、38回目となり、第2航空群が参加する米国派遣訓練は、平成12年以来3年ぶり。派遣訓練には、P-3C哨戒機5機(第2航空隊3機、第4航空隊2機)が参加し、期間は、5月24日から7月18日までの約2ヵ月間。米海軍の協力を得て、ハワイ及び同周辺海域並びに米国本土及び同周辺海域で施設利用訓練及び洋上訓練等を行う。

 出発式は、午後4時から第3格納庫前エプロンで行われ、伊東健一指揮官が106名の派遣隊員に対し「各機毎、予定作業かかれ」と号令、航空機に乗り込んだ。

 5機のP-3Cは留守を守る家族及び隊員等約350名が手や隊旗を振って見送る中、午後4時41分から、ごう音を響かせながら次々と離陸してカネオ(ハワイ州)へ向かった。

「きりしま」「はるさま」「ときわ」が帰国

<横須賀>
テロ対策特措法 

インド洋で9カ国に補給活動

関係者多数の出迎えを受け、吉倉桟橋に近づく補給艦「ときわ」


横須賀基地に入港するイージス護衛艦「きりしま」


 海自イージス護衛艦「きりしま」(艦長・吉村司郎1佐)、護衛艦「はるさめ」(艦長・佐伯泰啓2佐)、補給艦「ときわ」(艦長・藤田民雄1佐)の3艦が5月20日、冊港の横須賀基地に帰国した。テロ対策特措法に基づき、インド洋で米英など9カ国の艦船に対して補給活動を行ってきたもので、約半年ぶりの帰港となった。

 帰国行事には、派遣隊員の家族、基地隊員ら多数が出席。派遣部隊指揮官の高嶋博視1護群司令の挨拶、牧本信近自艦隊司令官の訓辞のあと、吉倉桟橋や艦上で隊員とその家族は約半年ぶりの再会をともに喜び合っていた。

 イージス艦「きりしま」と護衛艦「はるさめ」は昨年12月に横須賀基地を出港後、インド洋で補給艦「ときわ」の各国艦船への燃料等補給活動を護衛。また、「ときわ」は米英など9カ国の艦船に対して計69回、約5万9千キロリットルの燃料を洋上補給した。

 現在、「きりしま」など3艦にかわって、イージス艦.「こんごう」、護衛艦「ありあけ」、補給艦「はまな」がインド洋で実任務についている。

空自初の空中給油訓練

AWACSも支援

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 航空自衛隊は・米空軍の支援を受け・空自初となる空中給油訓練を4月21日から5月2日の間、九州西方及び四国沖空域で行った。訓練では、米空軍教官による受油要領に関する講義(新田原基地)のあと・航空総隊のF-15、4機が同時飛行し、米空中給油機からの給油訓練を実施(=写真)。訓練中のF-15の飛行支援(情報提供)にはE-767(AWACS)1機があたった。

武田校長 「同期の絆大切に」

少工校で入校式 49期272名門出祝う

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 少年工科学校(校長・武田正徳陸将補)では4月6日、第49期生徒272名の入校式を挙行。約30倍の難関を突破した若き自衛隊生徒の門出を祝った。

 桜花らんまん春うららかなこの日、式典は午前10時から少年工科学校体育館で行われた。生徒吹奏楽部の演奏による国歌斉唱で開式。新入生の第1教育隊第4区隊平原翼生徒以下272名に対する少年工科学校生徒の任命後、同生徒が力強く申告。新入生全員で声高らかに宣誓を行った。

 次に、学校長が式辞を述べ、修学にあたっての心構えとして、「自衛隊生徒としての誇りを持ち、その責任を果たすこと」「素直な心を持ってチャレンジすること」「同期生とのきずなを強めること」の3点を要望(写真)。続いて、廣瀬陸幕教育訓練部長、沢田横須賀市長、杉田少年工科学校後援会会長がそれぞれ祝辞。職員・生徒全員で校歌を斉唱して式典を終了した。

 式典後、グラウンドで対面式と歓迎パレードが行われた。在校生と向かいあった新入生は、在校生代表生徒会長第3教育隊第2区隊・渡辺康弘生徒の心温まる歓迎の言葉に対し、新入生代表第1教育隊第6区隊・片山康平生徒が「よろしくお願いします」と、はつらつとあいさつ。相互に敬礼して対面式を締めくくり、歓迎パレードに移った。

 職員・家族らが見守る中、3学年と2学年の力強いパレードに新入生は目を見張り、「来年は我々も」との決意が伺われた。次いで、ドリル部が一糸乱れぬドリル演技を披露。入校式の一連の行事を締めくくった。

 場所を南食堂に移し、厳粛な式典から一転、和やかな雰囲気の中で、ジュースで乾杯し、会食、懇談となった。その後、生徒育成会連合会から識別帽が贈呈され、代表生徒は真新しい識別帽をかぶって敬礼、ういういしい動作に温かい拍手が送られた。次いで、少年工科学校同窓会桜友会から隊歌集が贈られ、家族代表のお礼の言葉のあと、青山隊友会名誉会長の発声で万歳三唱が行われた。

 全国各地から来校した家族は、着校から1週間、見違えるようなわが子の姿と、2・3学年の上級生の統制のある厳格な行動に感嘆の声をあげていた。

イラク戦争難民救援活動
政府専用機、初任務へ

テント1,600人分をヨルダン空輸

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3月30日夜、成田空港で政府専用機にテント1,600人分を搭載する空自隊員


 国運平和維持活動(PKO)協力法に基づくイラク戦争難民救援活動として、イラク難民救援空輸隊(隊長・渡邊聖夫1空佐以下約60名(うち女性3名))が3月30日夜、政府専用機2機に難民用テント160張り(1,600人分)を搭載し、ヨルダンの首都、アンマンに向け成田空港を出発した。

 出発前には、西川徹矢運用局長、渡邊隊長、内閣府関係者等が出席して、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)への支援物資引渡し式が行われた。

 セレモニーは多くの関係者が見守る中、積荷を終えた機体の前で行われ、内閣府局長からUNHCR代表者へ目録が手渡された。続いて、西川運用局長が挨拶に立ち、隊員に対して武力行使が行われている中での緊張が強いられるフライトの無事の帰還を祈り、激励の言葉を述べた。

 また、渡邊隊長は出国の挨拶で「自衛官として、国際平和協力隊員としてこの任務を全うする」と意気込みを述べたあと、久間英則1号機機長、別府安紀2号機機長等を紹介。見送りの人に手を振り次々と機体へ乗り込んでいった。

 今回、要人輸送以外の任務で初めて派遣される政府専用機は、連続飛行可能距離が1,200?、12時間と自衛隊の航空機の中でも最長。成田からローマ経由で約17時間でアンマンに到着すると物資の運搬を終え約4時間の滞在で日本へ引き返した。


空幕長に津曲空将

渡邊中方総監、牧本自衛隊司令官、小田総隊司令官

 津曲空幕長

 津曲 義光(つまがり・よしみつ)

 昭和21年生まれ、福岡県

   44 防大卒(13)空自入隊

   7 西空幕僚長

   8 西警団司令

   9 空幕装備部長

   11 空将、北空司令官

   13 航空支援集団司令官


 渡邊中方総監

 渡邊 元旦(わたなべ・もとあき)

 昭和22年生まれ、埼玉県

   45 防大卒(14)陸自入隊

   8 中方総監部幕僚副長

   10 陸幕人事部長

   11 北方総監部幕僚長

   13 陸将、第1師団長

   14 統幕事務局長


 牧本自艦隊司令官

 牧本 信近(まきもと・のぶちか)

 昭和21年生まれ、熊本県

   44 防大卒(13)海自入隊

   7 第2護衛隊群司令

   9 海自幹部学校副校長

   10 海幕監理部長

   11 海将、大湊地方総監

   13 海自幹部学校長


 小田総隊司令官

 小田 邦博(おだ・くにひろ)

 昭和20年生まれ、千葉県

   44 防大卒(13)空自入隊

   7 第8航空団司令

   9 空幕監察官

   11 空将、南混団司令

   13 空幕副長

   14 航空教育集団司令官


 小串呉総監

 小串 茂(こぐし・しげる)

 昭和22年生まれ、岡山県

   44 防大卒(13)海自入隊

   5 第31航空群首席幕僚

   8 第22航空群司令

   10 佐世保総監部幕僚長

   12 海将、教空集団司令官

   14 航空集団司令官


 香川支集団司令官

 香川 清治(かがわ・せいじ)

 昭和22年生まれ、島根県

   45 防大卒(14)空自入隊

   42 空団飛行群司令

   6 空幕防衛部運用課長

   8 第6航空団司令

   10 統幕事務局3室長

   13 空将、北空司令官


 吉田田教集団司令官

 吉田 正(よしだ・ただし)

 昭和23年生まれ、大阪府

   45 防大卒(14)空自入隊

   6 空幕防衛課長

   7 第2航空団司令

   9 空幕防衛部長

   13 空将、西空司令官

   14 空幕副長


 茶木補給本部長

 茶木 哲義(ちゃぎ・てつよし)

 昭和22年生まれ、広島県

   45 防大卒(14)空自入隊

   8 調本名古屋副支部長

   9 空自第3術科学校長

   10 空幕人事教育部長

   13 空将、開実集団司令官

   14 空自幹部学校長


 得田統幕事務局長

 得田 憲司(とくだ・けんじ)

 昭和22年生まれ、北海道

   46 防大卒(15)陸自入隊

   7 陸幕防衛部防衛調整官

   8 陸幕防衛部研究課長

   9 第1施設団長

   11 陸幕教育訓練部長

   14 陸将、第8師団長


 星野空幕副長

 星野 雄三(ほしの・ゆうぞう)

 昭和23年生まれ、群馬県

   46 防大卒(15)空自入隊

   9 空幕調査課長

   9 第8航空団司令

   10 航空総隊防衛部長

   12 空幕調査部長

   14 空将、開実集団司令官


 江藤4師団長

 江藤 文夫(えとう・ふみお)

 昭和24年生まれ、大分県

   47 防大卒(16)陸自入隊

   4 陸幕装備部企画班長

   6 第13特科連隊長

   8 陸幕防衛課長

   10 北方総監部幕僚副長

   13 陸幕防衛部長


 佐伯8師団長

 佐伯 義則(さえき・よしのり)

 昭和22年生まれ、長崎県

   46 防大卒(15)陸自入隊

   6 中方通信群長

   8 統幕3室運計調整官

   9 第5師団副師団長

   11 陸自通信学校長

   13 東北方総監部幕僚長


 折木9師団長

 折木 良一(おりき・りょういち)

 昭和25年生まれ、熊本県

   47 防大卒(16)陸自入隊

   5 陸幕防衛部業計班長

   7 第3特科群長

   8 陸幕人事部補任課長

   10 中方総監部幕僚副長

   13 陸幕装備部長


 井上10師団長

 井上 廣司(いのうえ・ひろし)

 昭和23年生まれ、広島県

   47 防大卒(16)陸自入隊

   4 陸幕防衛部運用課

   6 第6普通科連隊長

   8 陸幕人事部厚生課長

   10 東方総監部幕僚副長

   13 北方総監部幕僚長


 竹田11師団長

 竹田 治朗(たけだ・はるお)

 昭和21年生まれ、福岡県

   44 防大卒(13)陸自入隊

   3 第13特科連隊長

   6 東方総監部防衛部長

   9 第11師団副師団長

   10 陸自幹部候補生学校長

   13 陸将、陸自研究本部長


 柳澤富士学校長

 柳澤 壽昭(やなぎさわ・としあき)

 昭和21年生まれ、長野県

   44 防大卒(13)陸自入隊

   5 西方総監部防衛部長

   7 東北方総監部幕僚副長

   9 東京地連部長

   11 東北方総監部幕僚長

   13 第12旅団長


 寺尾研究本部長

 寺尾 憲治(てらお・けんじ)

 昭和22年生まれ、大阪府

   45 防大卒(14)陸自入隊

   6 陸幕人事部厚生課長

   8 第5施設団長

   11 陸幕監理部長

   12 東方総監部幕僚長

   13 陸将、第10師団長


 佐野補統本部長

 佐野 晃(さの・あきら)

 昭和22年生まれ、鳥取県

   44 防大卒(13)陸自入隊

   6 陸幕調査1課長

   9 陸幕調査課長

   9 第2高射特科団長

   12 陸自東北補給処長

   13 陸将、第11師団長


 高橋空団司令官

 高橋 亨(たかはし・とおる)

 昭和21年生まれ、長崎県

   45 神奈川大卒、海自入隊

   7 第5航空群首席幕僚

   8 海幕防衛部装体課長

   9 第1航空群司令

   11 航空集団司合部幕僚長

   13 海幕監察官


 吉川大湊総監

 吉川 榮治(よしかわ・えいじ)

 昭和23年生まれ、大阪府

   46 防大卒(159海自入隊

   7 統幕5室防計調整官

   8 舞鶴総監部幕僚長

   9 第3護衛隊群司令

   11 練習艦隊司令官

   13 統幕事務局5室長


 荒川教空団司令官

 荒川 尭一(あらかわ・ぎょういち)

 昭和22年生まれ、神奈川県

   47 防大卒(16)海自入隊

   8 第1航空群首席幕僚

   9 航空集団幕僚長

   11 第4航空群司令

   13 第1航空群司令

   14 自衛艦隊幕僚長


 中島海幹校長

 中島 栄一(なかしま・えいいち)

 昭和22年生まれ、埼玉県

   46 防大卒(15)海自入隊

   7 第2航空群首席幕僚

   8 第5航空群司令

   10 第2航空群司令

   11 自衛艦隊幕僚長

   14 海将、教空集団司令官


 新野北空司令官

 新野 修(あらの・おさむ)

 昭和24年生まれ、北海道

   47 防大卒(16)空自入隊

   8 空幕人教部補任課長

   10 第7航空団司令

   12 航空総隊防衛部長

   13 統幕事務局1室長

   14 空幕防衛部長


 小鹿南混団司令

 小鹿 勝見(こしか・かつみ)

 昭和23年生まれ、北海道

   47 防大卒(16)空自入隊

   7 第2補給処資計部長

   9 空幕装備部調達課長

   10 第1補給処長

   11 第2航空団司令

   13 空幕人事教育部長


 稲葉開実団司令官

 稲葉 憲一(いなば・けんいち)

 昭和21年生まれ、大阪府

   45 防大卒(14)空自入隊

   6 空幕監理部会計課長

   9 調本名古屋副支部長

   10 調本東京支部長

   11 空幕監理部長

   13 空自幹部候補生学校長


 内山空幹校長

 内山 好夫(うちやま・よしお)

 昭和20年生まれ、静岡県

   44 防大卒(13)空自入隊

   7 南混団幕僚長

   9 第1航空団司令

   10 空幕調査部長

   12 空自補給副本部長

   13 空将、南混団司令


 竜野技本開発官

 竜野 邦明(たつの・くにあき)

 昭和23年生まれ、長野県

   46 防大卒(15)陸自入隊

   7 陸幕防衛部分析室長

   8 統幕1室総運調整官

   10 装備開発実験隊長

   11 陸幕装備部副部長

   13 陸自補統副本部長


 幸島技本開発官

 幸島 博美(こうしま・ひろみ)

 昭和22年生まれ、島根県

   46 広農大学大学院修了

   46 海自入隊

   6 技本主任設計官

   9 海幕技術1課長

   10 技本副技術開発官

   12 海幕技術部長

国連、東チモール国民から高い評価 2次派遣施設

初の民生支援業務にも従事

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写真:政府、国連代表が見守る中での機材教育試験(ディリで)


 約460年間の長期にわたるポルトガル植民地時代を経て、76年以降もインドネシアに併合されていた東チモールは99年、実に98%以上の投票率を記録した住民投票で独立派が圧勝、その後、様々な苦難を乗り越えて、国連暫定統治のもと昨年5月20日、21世紀最初の独立国家として誕生した。同時に国連は国力建設と安全確保のためUNMISET(国連東チモール支援国)を設立。国連加盟各国がこの任に就く中、日本は同年3月、女性を含む過去最大規模となる680名の自衛隊を1次隊として派遣。6ヵ月交代の活動の中で道路や橋梁の維持・補修の他、向こう2年間に及ぶ自衛隊の活動の土台となる宿営地設営などの任務を果たした。UNMISETは、これまでのPKO活動には例のないCMA(民生支援)業務を新たに加え、民間と軍との協力関係の強化を計っているが、この日本にとっても初めてとなる任務には、同年9月に第2派として派遣された陸自第2次東チモール派遣施設群(群長・大坪義彦1佐以下680名、東北方主力)が従事している。2次隊は、今回の派遣施設群で、最も多大な作業量をこなしながら、施設機材操作教育をはじめとする民生支援、数多くのボランティア活動に積極的に取り組み、PKF司令部、東チモール国民から高い評価を受けた。記者は先崎一陸幕長、奥村快也東北方総監の2次隊への激励ビデオレターを届けるため東チモールに訪れた河村仁陸幕広報室長に同行し、ディリ、マリアナ、スアイの現地の様子を取材した。(本紙前号3月1日付の続報。塩田愛子)


 2月14日、東京ではまだ朝晩の冷え込みにマフラーと手袋が手放せない頃、東チモールの中心都市ディリに河村仁広報室長、映像写真中隊の緑川武彦2曹、濱砂和美3曹ら3人と一緒に記者も降り立った。雨季といえども晴れていれば30度を越える気温に達し、さんさんと降り注ぐ太陽に、立っているだけでも汗がふき出る程の熱帯地。

 街は車やバイクなどの交通量も多く、マーケットには豊富に品が揃い、ノートを手にした学生達のいきいきとした表情もあちこちに見受けられ、活気に満ちている。昨年12月4日に発生した大規模な暴動の際には、群本部が置かれるディリ宿営地に邦人や外国人が避難する緊急事態もあったが、自衛隊、国連の尽力により今ではすっかり落ちつきをみせていた。

 この日、街の中心部に程近いテラサンタ村では、1中隊(中隊長・吉春隆1尉)がバスケットコートの観覧席の構築にあたっていた。このコートでは全国のバスケ、バレーチームが集まり、約2週間にわたって熱戦が繰り広げられる。現場ではコンクリートで作られた座席が白いペンキで塗られ、作業はちょうど東チモールと日本の国旗をペイントしているところで、隊員の周りには親しげに子供達が寄りそい、ていねいな作業をじっと見つめている。村長もほぼ毎日顔を出し、次々と予定外の要望を出すのだというが、隊員は材料の工夫をしながら精一杯それに応えていた。

 ディリから約160?離れたスアイまでは車両だと、マリアナ経由で道なき山岳地帯を約8時間かけての1日がかりの移動となる。雨季ともなれば地面はぬかるみ陥没し、輸送班にとっては最大の難所となっている。河村室長らは、得がたい体験だし東チモールの本当の(2面につづく)

民生支援で施設器材教育

21歳から47歳まで16人が受講
認定証受領後、後継者育成へ

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月曜日から土曜目の午前中に英語の通訳を介して行われる重器材の操作教育


 ディリ宿営地では、UNMISET司令部から施設群に任務として与えられている民生支援として施設器材操作教育が毎日、月曜日から土曜日の午前中に行われている。現在の受講者は16人で、うちわけは東チモール政府の公共事業省に雇用されたスーパーバイザー7人とバウカウ地方の現地民9人。年齢は21歳から47歳までと幅広い。

 教育は英語の通訳を介して行われ、更に受講者で英語の解らない者には受講者同士で現地語に通訳している。

 受講者の一人、ディリから来ているデビ・デソーさん(29)は教育について「各種の重器材の操作教育を受けるのは初めての経験です。最初は言葉の壁があり苦労もしたけど、今はコミュニケーションもとれて内容はわかりやすい」と話しておりとても満足しているとのこと。

 彼らは2月21日に教育を終了。東チモール政府、大坪群長から認定証が手渡され、後継者の育成等を務めることになる。(塩田愛子)

防衛医学セミナーを開催

 1月29日、「防衛医学セミナー」が防衛庁A棟講堂で開催され、志方俊之帝京大学教授、西川徹矢運用局長、松谷有希雄参事官をはじめとした来賓や防衛庁自衛隊の高級幹部、医官など約800名が出席。「期待される自衛隊医療を目指して」を統一テーマに講演やシンポジウムが行われた。

 セミナー開始に先立ち、会長の白濱龍興自衛隊中央病院長は「ゴラン高原、東チモールでのPKO、インド洋上での米軍支援という陸海空が同時に3ヶ所で国際平和協力業務を行う元での今回のセミナーは自衛隊衛生の将来を考える時、皆さんの大きな糧となると確信している」と挨拶。続いて志方教授が「新しい時代の脅威と我が国の安全保障」の演題で特別講演を行った。

 その後、途中休憩を狭みながら白濱院長による「組織が衛生に期待するもの――新自衛隊中央病院の果たすべき任務――」の講演と、「国際平和協力業務における自衛隊医療体制――将来への展望――」と題したシンポジウムが行われセミナーは終了した。(小川郷太郎)

石破長官が訪露

 石破茂防衛斤長官は1月14日、堀江正彦防衛参事官ら高級幹部を伴い、ロシア国防省でイワノフ国防大臣と約2時間半にわたって日露防衛首脳会談を行った。これは、2000年11月のセルゲーエフ国防大臣の来日時以来、約2年ぶりのことで、会談では主に両国の国防政策、防衛交流、北東アジア情勢などについての意見交換が行われた。次いで、石破長官はイワノフ外務大臣を表敬したあと、翌15日にはドンスコ日本人墓地を訪れ、献花。また、第27親衛独立自動車化狙撃旅団や中央軍事博物館も精力的に視察した。

第1ヘリコプター団(木更津)で初飛行訓練

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鎌倉市上空を初飛行。後方は先崎陸幕長が搭乗するスーパーピューマ(陸上自衛隊撮影)
 第1ヘリコプター団(団長・角裕行陸将補)は1月7日、24機編隊で近郊約1時間の年頭飛行訓練を実施、スーパーピューマに搭乗した先崎一陸幕長が空中から隊員に向け訓示した。

イージス艦「きりしま」、インド洋へ

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 テロ対策措置法に基づく米英艦艇の後方支援のため、海自イージス艦「きりしま」(艦長・吉村司郎1佐以下乗員250名)が12月16日、インド洋へ向け、横須賀基地を出港した。(関連記事3面)