自衛隊ニュース

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34普連

 板妻駐屯地は8月1日、第31代第34普通科連隊長兼ねて板妻駐屯地司令・兜智之1陸佐を迎え、新たなスタートを切った。

 兜1佐は、1日に初登庁し当初、慰霊碑に献花を行った後、本部隊舎前で副連隊長、各科長による出迎えを受けた。

 続いて行われた着任式では、第1師団長による紹介を受けた後、巡閲、着任の辞と続き、兜1佐は「任務の完遂」を統率方針、「前向きに職責を果たす」・「家族の意識」を要望事項として掲げた。

 着任式終了後は、駐屯地各部隊長をはじめとした幹部挨拶、状況報告を受けた。

 板妻駐屯地は、兜1佐を核心に連隊・駐屯地の更なる発展、活性化に邁進する。

20普連

 8月1日付で、第32代第20普通科連隊長として、陸上幕僚監部(市ヶ谷)より、武田宜則1陸佐が着任した。

 8月1日、武田1佐は神町駐屯地慰霊碑に参拝した後、副連隊長以下の幕僚・各中隊長が迎えるなか初登庁した。

 同日、駐屯地営庭において着任式が実施され、立会官(師団長・楠見晋一陸将)による着任連隊長の紹介が行われた。引き続き武田1佐は着任の辞を述べ、統率方針に「任務完遂」を示し、「相互信頼」を要望事項とすることを伝えた。また、観閲行進を実施し、連隊の威容を武田1佐が確認した。

 連隊一同は新連隊長を迎え、新たな統率方針のもと、最も強く信頼される連隊としていついかなる任務に即応完遂することを誓った。

44普連

 第44普通科連隊は8月1日、駐屯地グラウンドにおいて第29代第44普通科連隊長兼ねて福島駐屯地司令、古庄明裕1陸佐の着任式を挙行した。

 第6師団長の楠見晋一陸将による経歴等の紹介の後、着任式を行い、連隊長統率方針として「任務完遂~ONE TEAM福島~」を要望事項として「即動」「鍛錬」「思いやり」をそれぞれ掲げ「部隊としての強靭性を高め、組織として一丸となり、ワンチームとなって任務を完遂していくことが重要」と着任の辞を述べた。

 第44普通科連隊は古庄連隊長の統率方針及び要望事項に基づき、任務に邁進していく。

25普連

 第25普通科連隊は8月1日、第2師団長(井土川一友陸将)立会のもと、遠軽駐屯地において第31代第25普通科連隊長・谷口慎1陸佐の着任式を挙行した。

 第2師団長からの紹介ののち、谷口連隊長は統率方針として「任務が基準」を、要望事項として「連携」、駐屯地司令として「信頼と貢献」を掲げた。着任にあたり「我々の存在意義は与えられた任務をしっかり達成すること。それを基準として行動することが必要。また、行動するうえで様々な部隊規模があるなか、それぞれの立場で連携する事が重要だと考えている。本日から新態勢となるが、私も含めてしっかり連携して頑張っていこう」と訓示した。

連隊長着任行事

本松元西方総監が激励<松戸駐屯地>

 松戸駐屯地において、8月2日、陸上自衛隊需品学校に入校中の幹部上級課程(1・2陸尉)、幹部初級課程(3陸尉)及び松戸駐屯地所在の幹部隊員の計100名に対して、最近の国内外勢の理解及び中堅指揮官及び幕僚としての必要な使命感及び資質の向上を目的として、元陸将の本松敬史氏(元西方総監)を招聘し、講話が行われた。

 本講話においては、「我が国を取り巻く安全保障環境と南西防衛」を題目として実施され、講師である本松氏は、西方総監や第8師団長を歴任した経験や現在も継続しているウクライナ戦争の状況も交えながら、特に「我が国を取り巻く安全保障環境」、「南西防衛体制の強化」、「兵站への期待」、「幹部自衛官としてのあるべき姿」及び「組織の統率とハラスメント」について、熱い語り口で聴講隊員に対して語りかけた。

 聴講した隊員からは、「ロシアにおけるウクライナ戦争を、4つのフェーズ、5つの教訓に分類するとともに今後の動向を戦術で表現した内容は具体的で、とても参考になった」、「平素から官民一体となった兵站の実効性向上に努める重要性を認識した」、「氷山理論を用いた組織の統率の在り方に関する説明はとても理解しやすく共感できた」、「厳しい任務に対応するべく、各種ハラスメント防止に留意しつつ部下隊員との積極的な信頼関係の醸成を図っていきたい」との感想が寄せられた。

NG軍への能力構築支援

修了式には涙も

<施設学校>

 施設学校(学校長・圓林栄喜陸将補=勝田)は、6月27日~7月13日の間、パプアニューギニア(PNG)軍に対する能力構築支援事業(招へい)として、勝田駐屯地等において、同軍の施設機械整備基幹要員に対する施設機械整備の教育を行った。

 本事業は、同軍の施設機械整備能力の向上を図り、もって同国の災害対処能力の強化に寄与することを目的とし、令和2年度のオンライン教育から防衛省事業として開始されたものであり、令和4年度のドーザ整備教育(招へい)に引き続く3年度目の事業となった。

 今年度は、昨年度と同一の4名が引き続き参加し、油圧ショベル整備を主体として、前段において武器学校研修を含む溶接作業、後段において油圧ショベル整備の講義・実習を通じ、同整備の基礎的事項を修得した。

 本事業修了式においては、PNG軍代表者から多大な謝辞が述べられ、また涙する場面もあり、3週間の教育・交流が真に意義あるものであったことを確信するものであった。


「家族が心の支え」19DGPE帰国行事

 第6師団長(師団長・楠見晋一陸将=神町)は、7月30日、派遣海賊対処行動支援隊(第19次要員)の帰国に伴う出迎え及び帰国行事を実施した。

 帰国隊員は当初、駐屯地の隊員、家族ら約800人が出迎える中、第6音楽隊の演奏に合わせ体育館まで前進した。

 引き続きの帰国行事においては、多数の来賓、帰国隊員の家族が参加し、執行者である楠見師団長から「約6カ月にわたり灼熱の環境のなか、活動拠点の基盤維持のための警備、管理等の活動を通じ、派遣海賊対処行動航空隊の活動に大きく貢献し、その任務を完遂したことを師団長として大変誇りに思い、心から敬意を表す。また派遣間、心の支えとなってくれたご家族への感謝を忘れず、本派遣の経験を今後の訓練や実務で発揮し活躍してもらいたい」と訓辞が述べられた。

 派遣隊員から派遣間の活動についてスライドでの説明後、警務隊長を務めた第20普通科連隊第3中隊の丸山3陸佐が代表して、「たくさんの方からご支援をいただきありがとうございました。気温が52度にもなる過酷な環境でしたが、家族との繋がりをしっかり取ることができ、心の支えとなり任務を完遂できました」と述べた。

 帰国行事終了後、体育館や駐屯地厚生センターで派遣隊員と家族が懇談等をおこない、約6カ月ぶりの再会を喜び合った。

東ティモール能力構築支援(施設)

「共に築く」派遣団が出国

 8月22日、東部方面隊や武器学校等の陸上自衛官15名と防衛政策局インド太平洋地域参事官付1名が、オーストラリア主催の多国間協力による能力構築支援「ハリィ・ハムトゥック」に参加するため、東ティモールに向けて出国した。防衛省によると「ハリィ・ハムトゥック」とは東ティモールの公用語テトゥン語で「共に築く」という意味で、他にアメリカとニュージーランドも参加する。

 施設分野に係る本事業は、平成26年に始まり、日本は翌年から参加。新型コロナウイルス拡大の影響で中止となった令和2年を除いて毎年4~5週間をかけて実施されており、これまで建築、溶接、水質浄化、輸送、車両整備、小型エンジン整備、体育訓練等の教育が行われてきた。今年は8月28日から9月27日の間、首都ディリ近郊のメティロナ基地で、同軍後方支援隊に対してロードローラ等を使用した道路補修および車両整備に関する教育を行う。

 出国に先立ち、8月21日、派遣要員が井野俊郎副大臣に出国報告を行った。井野副大臣は「本事業は日本と東ティモールの協力関係を象徴するものです。このような事業を担う誇りと自信を胸に立派に任務に精励してください」と激励した。

国連活動支援局

川崎1陸佐が帰国報告

 8月28日、ニューヨークの国連活動支援局で約3年間勤務した衛生官の川崎真知子1陸佐が、小林弘樹陸上幕僚副長に対して帰国報告を行った。

 川崎1佐は2002年に東ティモール国際平和業務第1次施設派遣群、2013年に国連南スーダン共和国ミッション兵站幕僚等の国際平和業務に従事。これらの経験を評価され、2020年には倍率100倍を超える応募の中からただ一人、また女性自衛官としては初めて国連本部派遣要員に選ばれた。

 川崎1佐が勤務した国連活動支援局特別活動部パートナーシップ支援課は、「国連」、「支援国」、「PKO要員派遣国」が協力して訓練や装備品の提供を行う枠組み「国連三角パートナーシッププログラム(TPP)」を担当する部署。その衛生分野における訓練の企画・調整業務等を担った。

 小林陸幕副長は「お疲れ様でした」と労いの言葉をかけ「『衛生』は自衛隊の得意分野。国連の中で川崎1佐がその能力を十分に発揮してくれた。これが各国に伝播していくことは極めて重要だ。各国からの評価は高く、川崎1佐が選ばれたことに間違いはなかった」とその功績を讃えた。

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