2006年9月1日 の記事
500ポンド爆弾2発を同時爆破
空自「滑走路復旧訓練」
平成18年度「実爆を伴う滑走路被害復旧訓練」が8月9日、宮城県の王城寺原演習場で実施された。この訓練は毎年実施されているもので、今年は中部航空方面隊が担当した。航空施設隊の滑走路被害復旧能力の向上などを目的として、中部航空方面隊司令官の外薗健一朗空将を訓練部隊指揮官に中部航空施設隊(田口克己司令)を中心とした訓練で人員約220名が参加した。
あらかじめ設置した45m×35mの模擬滑走路を500ポンド爆弾2発で爆破(=写真)、その後、重機を使用しての弾痕を復旧し、飛行場の運用を再開させるという内容で、この訓練の状況は、第1移動通信隊により全国の基地に衛星回線で中継された。
爆撃されたとの想定のもと、弾痕状況を化学防護衣を着用しての調査、これは化学兵器が使用された可能性があるためで、弾痕の調査後、いち早く飛行場を再開するために、どのように普及するかが検討され、復旧活動が開始された。500ポンド爆弾2発の爆破により浮き上がったコンクリートを除去し、土砂により埋め戻し、表面を平にする。狭い滑走路上に多くの施設器材がぶつかることなく行き交う様子は正に圧巻であり、普段からの訓練の賜。そして滑走路復旧マットを展張、敷設、固定、最後に飛行場のマーキング、非常用滑走路灯が設置され、訓練は終了した。
陸海空各自衛官、防衛施設庁職員や米軍関係者など200名以上の研修者、また、地元テレビ局による取材の中、訓練は整斉と行われ、最後に、外薗中空司令官から隊員に対するねぎらいの言葉があり、訓練を終了した。