自衛隊ニュース

ゲッキーのイラスト

自衛隊国際緊隊が医療支援
ジャワ島中部地

援護所設置、巡回診療、防疫活動も
10師団、1輸空主力の200隊員

1-2

プランバナン救護所で被災者の治療にあたる派遣隊員


 5月27日午前5時54分(日本時間午前7時54分)頃、インドネシア・ジャワ島中部でM6・3の強い直下型地震が発生、ジョグジャカルタ周辺で死者5500人を超える大きな被害をもたらした。

 インドネシア政府からの医療支援要請を受けた日本政府は29日、国際緊急援助法に基づく自衛隊の派遣を決定、額賀長官が先崎一統幕長に派遣準備を指示した。翌30日午前7時すぎ、統幕運用部の早渕昇1陸佐以下内局、統幕、陸・海・空幕など19隊員から成る先遣隊が出発。同日夕、被災地のジョグジャカルタに到着、調査を開始した。


大勢の被災者が避難している場所を巡回診療


 また、額賀長官からの派遣命令を受けた陸自は、国緊隊待機部隊の第10師団(守山)を主力に医療援助隊を編成。6月1日、陸自「インドネシア国際緊急医療援助隊」(上野栄1佐=第10後方支援連隊長兼春日井駐屯地司令)の第1派約50隊員に火箱芳文10師団長が隊旗を授与したあと、小牧基地の空自「インドネシア国際緊急援助空輸隊」(隊長・小林雅也3佐以下約35名)のC―130輸送機などに搭乗、翌2日に現地入りした。第2派の約100隊員は4日午前11時、中部国際空港から民航機で出発、翌5日にジョグジャカルタ空港に到着した。既に現地で医療活動を続けている第1派と合流、支援活動を本格化した。

 7日現在、医官14名、看護師18名、防疫班15名などで編成する医療隊を中心に、ブンダル村、プランバナン地区での救護所診療やブルバー地区の巡回診療を行い、医療実績の累計は外科472名、内科461名の合計933名にのぼっている。また、7日から防疫活動も開始している。