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イラク派遣隊員が初のテレビ会議

市ヶ谷台ツアー参加 高校生30名の質問に答える

 2月7日、市ヶ谷台ツアー午前の部に参加するため防衛庁を訪れた西武台高校(埼玉県新座市)の生徒ら約30名が、イラクで活動を続けている派遣隊員と衛星回線によるテレビ会議を陸幕会議室で行った。会議には、防衛庁側から木村太郎副長官、愛知治郎政務官、辰己昌良内局広報課長、太田牧哉陸幕広報室長をはじめ広報幹部多数が同席した。


市ヶ谷台ツアーに参加した高校生が大型スクリーンを見ながら現地の隊員と質疑応答


生徒たちの質問に木村副長官⊥と愛知政務官が微笑む姿も


 最初に、木村副長官が「防衛庁で、高校生とイラク派遣隊員が衛星回線を使って会話するのは初めての試みでもあり、質疑応答を通じて現地で活動中の派遣隊員の気持を理解していただくとともに高校生活の良い思い出に」と挨拶。次いで、大型スクリーンに映し出されたサマーワ宿営地内の立花8次イラク復興支援群長が「日本の高校生とイラク派遣隊員が衛星テレビを通じて話し合える機会を与えていただき感謝します」と挨拶した。

 引き続き、班別に別れた高校生30名が大型スクリーンを見ながら順次礼儀正しく質問を始めると、サマーワ宿営地内の記者会見場に集合した立花8次群長、小野寺靖9次群長、小瀬幹雄5次支援隊長をはじめ代表派遣隊員8名が、これらの質問をそれぞれの任務に合致した内容に振り分けながら一つ一つ懇切丁寧に答えていった。高校生は、日頃から良く勉強しているようで質問の内容も「イラク派遣人員数」「任務の内容」「現地の復興状況」「イラクと日本の違い」「自衛隊に対するイラクの人々の反応」「現地でのストレス解消法」「留守家族との連絡方法」「高校生がイラクの人々のために出来ることは」など、的を射たものが多かった。

 これらの質問に対して、代表隊員がそれぞれ「イラクの人々は自衛隊の復興支援に感謝している」「良い伝統を持っている日本人を古い友人のようだと話している」「柔道、少林寺拳法などの武道を通じて日本の文化を紹介したい」「現地の子供たちが、笑顔で手を振ってくれるのが一番の幸せ」など、日焼けした凛々しい表情で、しかも時折り笑顔も見せながら質問に答えると、思わず「自衛隊に入隊するには、どうすればいいんですか?」という声も上がった。

 熱気に溢れ、予定時間を、かなりオーバーしながらも終始和やかな雰囲気の中でテレビ会議を終えた高校生30名は「こういう貴重な場面をセットしていただき大変ありがとうございました」「良い思い出になりました」と広報担当者に感謝しながら防衛庁をあとにした。