自衛隊ニュース

ゲッキーのイラスト

「防生協」がロゴをリニューアル

創立60周年を機に色鮮やかなデザインに

 隊員間による助け合いの組織として60年もの長い間、組合員からの厚い信頼を受けている防衛省職員生活協同組合(以降「防生協」)が、7月1日に公式ロゴデザインを変更した。また、長年広く親しまれている「防生協(ぼーせいきょう)」という愛称もそのままブランドネームに採用した。すでに、5色のラインをあしらった色鮮やかな新デザインを目にした人もいるだろう。ロゴデザインを刷新した理由と新しいロゴに込められた想いを理事長の武藤義哉氏に伺った。

(聞き手 本紙 吉田 佳子)

◇◇

 −色使いがとても綺麗で爽やかですね。

 理事長 ありがとうございます。5色のラインは上から、明るい青が航空自衛隊、濃紺が海上自衛隊、緑が陸上自衛隊、白が内局や装備庁等といった様々な機関、紫が統合幕僚監部をイメージしています。隊員の方との一体感を表すためこの5色ラインをブランドカラーとしました。順番に意味はありません、見た目の美しさでこの並びになりました。


 −デザインはどのように決まったのですか。

 理事長 まず我々から「防生協」のブランディング・プランについてコンサルティング会社に説明し、それをもとにした案が提出されました。完成までに1年ほどかかったでしょうか。コンサルティング会社からアドバイスを得ていますが、職員の間で何度も議論を重ねた、という意味では「防生協」全体で作り上げたものだと言えます。


 −新しいロゴデザインに込められた想いを教えて下さい。

 理事長 「看板倒れ」という言葉があります。見せかけだけで内容が伴わないという意味ですよね。「防生協」はその逆なのではないでしょうか。我々は60年間コストパフォーマンスの良い共済を提供してきており、すでに多くの隊員の方に加入して頂いています。ただ、入隊時に加入して頂いても月日とともに「防生協」の存在を忘れてしまう方が結構いらっしゃいます。これでは、せっかく良いものを提供しているのにとても残念なことです。例えば結婚や出産したら増口したい、マイホームを購入したら火災共済に入りたい、退職したら退職者生命・医療共済に…というように人生の節目で「あ、防生協もあるな」と選択肢に入れて頂きたいのです。そのためには認知度をもっと上げなくてはいけません。その意味では「看板」も大事なのかなと思います。新しいロゴデザインには創立60周年を機に、形からも「防生協」の存在感を高めることで、より多くの方に「防生協」をご利用頂きたいという想いが込められています。


 −新しいステートメントについても教えて下さい。

 理事長 「未来につなぐ。助け合いの輪」というステートメントロゴも作りました。「未来につなぐ」には2つの意味が込められています。ひとつは、「防生協」自体のこと。60周年の節目を迎えた「防生協」をさらに未来につなげていくのだ、という想いです。もうひとつが組合員の方一人ひとりの人生のことです。組合員の方の人生が未来につながっていく、そしてその人生に「防生協」は寄り添っていきたい、という想いです。これと「防生協」の理念である「助け合い」を合わせて「未来につなぐ。助け合いの輪」としました。「防生協」の願いを皆様にご理解頂ければと思います。

 −本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。


 今年3月に「創立60周年」という結節を迎えた「防生協」。新しいロゴデザインが広く知れ渡り、今後も「防生協」と共に親しみ愛され続けることを願ってやまない。

機略縦横(57)

航空自衛隊准曹士先任 高着弘康准空尉

座右の銘

 私が航空自衛隊に入隊して34年が過ぎましたが、これまで二つの言葉を胸に職務に励んでまいりました。今回、本コーナーに寄稿する貴重な機会をいただきましたので、この場を借りて皆様に紹介させていただきます。

 一つ目は「継続は力なり」です。これは、単に同じことを継続して行うという意味ではなく、「目標を明確に定め、努力を継続することで望む結果が得られる。望む結果が得られなくても、努力を継続することで何かしらの結果がついてくる」と解釈しています。二つ目は「為せば成る」です。この言葉は、第九代米沢藩主である上杉鷹山が遺したもので、「やってみれば何とかなる、やらなければ何も始まらないし何も起こらない。原理原則を踏まえつつ、理屈だけではなく、まずはやってみることが大切だ」と解釈しています。現在我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しておりますが、この厳しい状況に真に対応できる自衛隊であり続けるためには、現状を維持するだけでは不十分であります。私は、航空自衛隊准曹士先任として、これからも常に自己革新を継続し、失敗を恐れず、新しいことに果敢にチャレンジしてきたいと考えております。

 結びに、現在の自分が在るのは、今まで出会ってきた先輩方をはじめとする様々な人たちのお陰であり、感謝してもしきれない限りです。そこで、日々勤務する中では、先人に恩返しするだけではなく、今後輝く航空自衛隊の未来を担っていく後輩隊員にもしっかりと頂いた恩を送る「恩送り」を実践しようと考えています。特に1曹以上の陸海空曹の皆様におかれましては、より良い自衛隊を創っていくためにも、私と同様に後輩への「恩送り」を実践していただければ幸甚に存じます。

紙面一覧
紙面一覧
close