自衛隊ニュース

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新添左季2尉

パリ五輪内定

「皆様に感謝」


柔道女子70キロ級代表へ

 全日本柔道連盟は6月29日、パリ五輪(来年7月26~8月11日)の柔道日本代表の4人の内定(男子1、女子3)を発表した。自衛隊体育学校第2教育課柔道班(朝霞)の新添左季2陸尉(女子70キロ級)も選ばれた。同校の出場内定選手第1号。新添2尉の五輪出場は初めて、柔道班からの出場は東京五輪・女子78キロ級金メダリストの濱田尚里1陸尉に続いて2人目。

 

体校勢第1号

 新添2尉は奈良県出身。濱田1尉と同じ山梨学院大を経て2019年4月、体校へ入校した。

 全日本女子代表コーチも務めた女子育成のスペシャリストで柔道班監督の酒井英幸2陸佐らの指導の下、着実に力を伸ばした。

 国際大会の主要成績は、グランドスラム・パリ(2021年10月)、同ハンガリー(22年7月)で優勝。今年5月の世界柔道選手権ドーハ大会でも、決勝戦を得意の内股からの抑え込みで合わせ一本勝ちするなど、安定した強さを見せ、優勝を果たした。

 世界で勝てる強さが評価され、内定を得た新添2尉。「自衛隊の方をはじめ、たくさんの方に支えられてきたので感謝の気持ちで一杯です」と謝意を示すとともに、「1年以上の準備期間を頂いた。海外の選手を想定し、組手を中心に苦手な部分を改善していきたい」と課題を掲げた。

 酒井監督は、「(内定は)選手本人の努力はもちろんですが、関係各位の皆様の応援や支援のおかげと、特に現場で常に選手と一緒になって頑張ってきたコーチたちの苦労や努力があればこその成果。ありがとうございます。心より感謝いたします」と語った。

 また、新添2尉について、「長身(170センチ)で手足の長い体躯で、遠い間合いからでも投げに入っていけるセンスと技の威力が抜群。投げに関しては、世界最高レベルの高い能力を持っている」と評価。

 さらに今後の強化方針について、「投げを核に強化していく。それに加えて、投げられない時にどうしていくか、というところまで広げて組手や寝技等を強化していく」と語り、表彰台を見据えた。

4師団はカヌーで

 第4師団は6月15日から18日まで、佐賀市富士しゃくなげ湖水上競技場において、「SAGA2024国民スポーツ大会リハーサル大会カヌー(スプリント)競技」を支援しました。

 本大会は、令和6年度に開催されるSAGA2024(第78回国民スポーツ大会)に先立って行われたもので、その支援を第16普通科連隊(大村)が担任し、27名の隊員が支援した。

 競技においては、本大会と同様に、隊員が水難者の救護(救護教育を含む)及び水路審判艇の操縦を実施し、綿密な勤務予行と安全管理の徹底の下、整斉円滑な競技の進行に寄与した。

14施群、マラソン協力

 第14施設群(群長・河端純一1陸佐)は6月11日、北海道・美瑛町で行われた「丘のまちびえいヘルシーマラソン2023」に協力した。

 今年で36回目を迎えた本大会は十勝岳連峰の裾野に広がる美しい丘や街並みを走る3コースが設定され、全国から3200名を超えるランナーが参加した。前日には4年ぶりに交歓会が盛大に行われ、ランナーと町民及び大会関係者が楽しく交流し、協力隊長である河端群長はその祝辞の中で、大会の協力に全力を尽くすことを約束した。

 第396施設中隊(吉川聡一1尉)を基幹とする39名の協力隊は、車両によりコースの先導やランナーの監察、コース上の指定された場所での交通誘導、監察、通信中継を行い大会本部と連携し競技を支えた。

 また、河端群長をはじめとする第14施設群の隊員5名がハーフマラソンに出場し、コース上の勤務員を励まし、沿道の地域の人々の声援を受けながら走りきった。今大会のハーフマラソンは新しいコースになり、今まで以上に美瑛町の美しい丘の景色が広がり、その先には北海道最高峰の旭岳や噴煙なびく十勝岳の絶景がランナーを魅了した。

 当日は天候に恵まれ気温の上昇とともに体調を崩すランナーが発生したが、協力隊は大会本部と連携して迅速に対応し、安全、円滑な運営に寄与した。

 本大会への協力を通じ、地域及び大会関係者との連携を強化するとともに、自衛隊に対する信頼感の醸成を図ることができた。

自衛隊体操を習得<34連>

 第34普通科連隊(連隊長・水野克輝1陸佐)の自衛官候補生課程教育隊は6月14日、板妻駐屯地で自衛隊体操を実施した=写真。

 自衛隊体操は、自衛官としての基礎体力の向上を目的とした5分間で21種目の動作を行う全身運動であり、筋力アップや脂肪燃焼効果が期待できる負荷がある程度かかる体操である。

 候補生は教育開始以来、一つ一つの動作を学びながら練成を重ね、当日は、班長の前で号令と音楽に合わせて身に着けた一連の動作を実施し、その練度の確認・評価を受けた。

 体操が開始されると、手足を伸ばす、振る、また全身を使って跳ぶなど各人で動きを合わせながら全力で各種目に挑んだ。終了後は、疲労の表情を浮かべつつも、同期一同、爽快で清々しい汗を流していた。

拳法大会で準V

32連訓練隊

 東京都墨田区総合体育館武道場で6月10日、「日本拳法東日本総合個人選手権大会」が開催され段の部に第32普通科連隊拳法訓練隊の隊員が出場、谷古宇3曹(3中)が準優勝の成績を収めた。

 谷古宇3曹は「優勝して日本拳法総合選手権大会の出場権を獲得する」を目標に掲げ大会に挑んだ。大会では順当に勝ち進み準優勝を手にした。今後の抱負については、「各大会で手ぶらでは絶対帰らない」と語った。

 また堀2曹は「全自衛隊日本拳法選手権大会連覇」を抱負に掲げ、「そのために『個』のちからを高め各大会において偶然勝つのではなく、勝つべくして勝つことを追求していく」と力強く語った。

 一方、訓練隊の隊員たちは6月11日、東京・高幡不動尊金剛寺五重塔ホールで実施された、「高幡不動尊あじさいまつり日本拳法奉納大会(初段の部)」にも出場。加賀谷3曹(5中)が優勝、瀧澤3曹(重迫)が3位に入った。

ドッジボールで競う

三沢で日米対抗

 米空軍三沢基地のポッターフィットネスセンターで5月20日、桜オリンピック種目の「ドッジボール大会」及び「指揮官ドッジボール対決」が開催された。

 ドッジボール大会は空自(3空団)側から4チーム(24名)参加し、米側と熱戦を繰り広げ、「管制隊&1整群」チームが優勝した。

 大会ルールは、米側から提示され、日本側なじみのルールとは全く異なった。特に「ボール6個使用」、「投げられたボールを取られたらアウト」、「外野なし」には驚きの声も。10×6メートルほどの狭い部屋で試合を行ったため、試合展開が早く、観戦する方も試合をする方もとても楽しめた。

 ドッジボール大会終了後、指揮官ドッジボール対決が実施された。空自側は団司令及び団准曹士先任を筆頭に10名、米側は第35戦闘航空団司令官のリチャード大佐を筆頭に合計11名が参加した。指揮官対決は日本側なじみのルールで行い、見事米側に勝利。日常業務では中々見られない指揮官たちの躍動する姿に盛大な拍手も送られた。

航空自衛隊拳法大会

団体戦は那覇A制す

 「第15回航空自衛隊拳法選手権大会」が7月1、2の両日、埼玉県の入間基地東体育館で開催され、10チームによって競われた団体戦(5人制)は、那覇Aが制した。


 航空自衛隊拳法連盟会長で大会会長の小森遵・元航空気象群司令、大会副会長の津曲明一第4術科学校長、外薗健一朗元航空幕僚長ら多数の来賓・関係者が出席する中行われた開会式では、小森会長のあいさつに続き、前回優勝、入間Aの代表が優勝杯を返還、黒田勝聖3空曹が力強く選手宣誓を行った。

 団体戦は、10チームが2個ブロックに分かれて予選を戦い那覇A、春日、入間A、横田の上位4チームが決勝トーナメントに勝ち進んだ。

 那覇Aと春日の準決勝第1試合は、先鋒板垣健次3空曹が首投げからの面突きなどで一本を連取するなど、那覇Aが5-0で快勝した。

 入間Aと横田の第2試合は、連覇を狙う入間Aが横田に苦戦を強いられた。副将寺園和樹1空曹が右胴打ちで一本を奪い勝利したが、試合は1勝2敗2分けで惜敗した。

 決勝は先鋒板垣3曹、次鋒友松達哉3空曹、副将小池利明1空曹が勝利し、那覇Aが3勝2分けで競り勝った。試合後、監督の要健一朗空曹長は、「コミュニケーションを取り、みんなが笑顔で苦しい訓練を積んできた」と語った。

 一方個人戦は、66キロ以下級を安達和宏1空尉(横田)、73キロ以下級を天野竜樹3空曹(春日)、81キロ以下級を小池利明1空曹(那覇)、無差別級を上崎天生3空曹(入間)、女子を渡辺美乃里空士長(入間)がそれぞれ制した。

防衛ホーム スポーツ部

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