2007年10月1日 の記事
155日間、総航程5万6千km終え帰国
海自遠洋航海部隊
環太平洋10カ国12寄港地訪問、親善訓練も

隊員、家族ら関係者多数の出迎えを受け、晴海埠頭に接岸する「かしま」
海自遠洋練習航海部隊(司令官・松下泰士海将補以下実習幹部約180名を含む約740名)が9月21日、東京港晴海埠頭HKバースに帰国した。今回の遠洋航海は、155日間にわたって環太平洋約5万6千kmを航行し、アメリカ合衆国、エルサルバドル、チリ、ペルー、メキシコ、フランス領ポリネシア、ニュージーランド、オーストラリア、マレーシア、大韓民国の計10カ国12寄港地を親善訪問した。また、アメリカ合衆国、チリ、ペルー、ニュージーランド、オーストラリアの各国海・空軍と戦術運動や防空戦などを親善訓練した。
午前9時半すぎ、練習艦「かしま」「しまゆき」、護衛艦「さわぎり」が相次いで晴海埠頭に着岸、遠洋航海を終えた松下司令官をはじめ部隊幹部、実習幹部らが各艦から降り、帰国行事会場に整列した。式典は10時半から始まり、防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、関係団体の長、実習幹部の家族ら多数が見守る中、江渡聡徳防衛副大臣に松下司令官が「平成19年度遠洋航海を終了し、ただいま帰国しました」と力強く報告した。江渡副大臣は訓示の中で国内外の状況について触れながら実習幹部に対して「自衛隊に対する国民の期待に応えるべく誇りと自覚を持ち、不断の努力を積み重ねるよう」要望した。次いで吉川榮治海幕長が「この5カ月間の航海で経験した海上勤務の厳しさと楽しさを忘れることなく、いかなる配置においても海を基本としたものの見方、考え方を持ち続けるよう」訓示した。
引き続き、中山泰秀外務政務官の祝辞、来賓紹介、祝電披露、花束贈呈、退艦式などが順次行われたあと、「かしま」艦上で実習幹部と家族が約5カ月ぶりに対面、お互いに無事の再会を喜びあっていた。