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コブラ・ゴールド08実施
タイ王国

日本など5カ国参加、多国間で共同訓練
医療活動や在外邦人輸送も

 自衛隊医官が現地の人々を対象に医療に関する実動訓練を行った。隊員は「多国間の枠組みの中で、より実相に近い環境で訓練することができ、大変有意義だった」と語った エトキ2=今回初めて参加した在外邦人等輸送訓練 エトキ3=WACらが厳重にセキュリティー・チェックを演練>

 多国間共同訓練コブラ・ゴールド08が5月8日から21日までの14日間にわたって日本、米国、タイ王国、インドネシア共和国、シンガポール共和国の5カ国1万2千名が訓練に参加、タイ王国で実施された。

 自衛隊の要員は、平成17年からコブラ・ゴールドに参加しており、今回で4回目。国連平和維持活動に関する指揮所演習や在外邦人等輸送、人道・民生支援活動(医療)に関する実動訓練に参加して、自衛隊の国際平和協力活動や在外邦人等輸送に係る統合運用能力の向上を図ることを目的に、統合幕僚監部、陸海空の各自衛隊、情報本部、内部部局要員の計約70名(うちWAC4)が参加した。

 今回の訓練では、昨年に引き続き、国連平和維持活動と平和執行活動の指揮所演習を実施し、日本はタイ、シンガポール、インドネシアとともに国連平和維持活動部門に参加した。また、米国、タイ、シンガポールとともに共同医療チームとして医療部門の人道・民生支援活動に参加、カンタブリ県、コラット県、スラタニ県、スリン県、ブリラム県など10カ所を巡回診察した。自衛隊医官、看護官、衛生陸曹の中には、タイ語に堪能な隊員もおり、現地の人々との意思疎通がスムーズにはかられていた。

 なお、自衛隊は今回初めて非戦闘員退避活動に参加、外務省職員と家族の協力を得て、日本、米国、タイの3カ国で在外邦人等輸送の実動訓練を行った。この訓練中、インドネシア、シンガポールは格納庫の安全確保にあたった。

 一方、国連平和維持活動と人道・民生支援活動(建設)に関する実動訓練にはオブザーバーを派遣し、諸外国の活動要領を研修した。